ホシクサ類を短期間で大量に増殖する方法とは?
A.はじめに
お世話になっています。ぼのぼのです。
今回の記事では、ファンの多い水草の1種。
ホシクサの仲間の増殖方法について、解説させていただきます。
B.ホシクサ類の分類
現在の日本では、多くの水草種がホシクサ類として、まとめて扱われています。
そのため、具体的な解説に入る前に、ホシクサの仲間を詳細に分類しておきます。
スターレンジの仲間
→例:スターレンジ・マナウス、スターレンジ・サンパウロなどトニナの仲間
→例:トニナ・ベレン、トニナ・ラーゴグランデなどケヤリソウの仲間
→例:デカケヤリ、アラグアイア・ケヤリソウ、ヒドロトリックス・ガードネリーなどスタープランツ類
→例:ホシクサ・マットグロッソ、ホシクサ・キンバリーナローなどその他
→ホシクサ・ドーンレッド、ホシクサ・キングクリムゾン、カーペットスター、ボリビアンスター、ペドラースターなど
また、今回ご紹介させていただく方法は、上記分類の①&⑤の種に有効な方法となります。
ご興味ある方は、ご購読いただければ幸いです。
※②&③&④の増殖にご興味がある方は、宜しければ下記記事をご参照ください。
記事記載の水槽セッティングを再現するだけでも、維持管理が楽になると思います。
C.ホシクサ類の特徴と問題点
ホシクサ類は、その特徴的な見た目(草姿)からファンも多く、また前景から後景まで、幅広く使える種類が揃っているため、レイアウト作成時にも重宝する水草です。
一方で、ホシクサ類をレイアウトで使用する際は、下記が問題となってきます。
入手したホシクサの水槽環境への移行、及び維持が容易ではないこと
→繊細な種が多く、生育に適した水質もやや特殊であるため、既存水草水槽に導入しても、上手くいかない(溶けたり枯死する)ことが多いです。商品単価が他の水草と比較して高価であること
→水草水槽でレイアウトに用いられることの多い、他の水草と比較して、ホシクサ類は基本的に高価です。B.⑤の種は生長スピードが遅く、増殖に時間がかかること
→上記は、生長が遅い種が多く、通常レイアウトで用いるための株数を用意するためには、年単位で時間を要します。
D.お気に入りのホシクサ類を増殖する意義
お気に入りのホシクサ類を増殖する意義は、正直人それぞれだと考えています。
そのため、この記事では私が考える、ホシクサ類を増殖することの意義について、下記に記載させていただきます。
増殖し、別環境で複数の株を維持することで、ロストを防ぐ
増殖し、纏まった株数を用意することで、レイアウトに用いやすくする
高額で単株販売されることの多いホシクサ類を、自身で増殖し、導入コストを抑える
E.ホシクサ類(B①&B⑤)を短期間で増殖する具体的な方法とは?
ホシクサ類(B①&B⑤)を短期間で増殖するには、水上栽培が有効です。
F.用意するもの
では、水上栽培を始める際に必要なものを、下記に記載させていただきます。
*安価な製品が殆どですので、気軽に始めることが出来ると思います。
パンやさん/ダイソー 1個 100円(栽培容器)
→容器内の湿度が維持しやすく、おススメです。マグァンプK中粒/園芸店 250g 500円(元肥
→長く使われている元肥であり、育成成績も安定しています。荒木田土/園芸店 2ℓ 300円(用土①)
→保肥&保水の為に使う用土です。水苔/園芸店 1ℓ 200円(用土②)
→ホシクサ類の短い根でも、根張りが良好な資材です。
グレードは一番下(最も安価)のもので構いません。LED投光器/AMAZON 1個 2,750円(育成用照明)
→新規購入する際に、費用対効果の優れた照明機器です。
余っているアクア用LED照明がある方は、そちらで問題ありません。
G.セットアップ
下記の通り、育成容器を準備していきます。
錐などを用いて、2−3mmの穴を、パンやさんの蓋に20ヶ所開ける
容器内(パンやさん)に、マグァンプK中粒を5g撒き、上から荒木田土を1.5cm被せる
荒木田土の上に、水苔を3cmになるよう敷き詰める
→ギチギチに敷き詰めると、上手く育たないので注意。
上から振り掛けるイメージで敷くと、上手くいきやすいです。水槽水or 中和した水道水を、水苔が浸る程度まで注水する。
濡れた状態の水苔の厚みが、3cmになるよう調整(余分な水苔は手で取り除く)する。
増殖したいホシクサを植栽する。
→スターレンジ類は、横に倒して水苔の上に乗せる。
→ロゼット類は、根が水苔に隠れて見えなくなる深さまで、植栽する。LED照明を蓋の上や、ラックから吊り下げて、全体に行き渡るよう定時(12-14時間)で光を照射する。
*スマートプラグを用いると、点灯/消灯を自動化できて便利です。
H.日々の管理
セットアップ完了後は、基本的に放置で問題ありません。
ただ、設置する環境によっては、早めに水切れを起こすことがありますので、
1週間に1回程度は、確認&水やりを実施してください。
*裏蓋に水滴が付くくらいの湿度が、適しています。
*ドーンレッドは、湿度の高い環境を好みますので、腰水にて管理してください。
I.おわりに
今回の記事では、希少性の高いホシクサ類の増殖手法について、情報をご共有させていただきました。
イラスト等が少なく、解りづらい箇所も多々あったかと存じますが、皆様のアクアライフの一助になれば幸いです。
ご質問・ご要望等あれば、掲示板よりお気軽にお問い合わせ下さい。
いただいたサポートは、記事追加のための実験&商品の効果検証費用として、使わせていただきます。