コンビニで働く事🏪
私は今コンビニで働いている。
愛知県の、岐阜と長野との境目にある田舎の小さな町で。
東京からこの町に越してきて1年経った。
コンビニで働き始めてからも1年経った。
私はこの仕事が好きで、自分が働いている店が大好きで、職場の人たちも好きだ。
今まで、クリーニング店、運送業の荷物の仕分け、飲食店、介護、コールセンターと経験して来て、今のコンビニも含めて7年の間に9ヶ所で働いた。(東京にいる時は同時期に複数掛け持ちしていた)
その中でコンビニは1番私に合っている仕事だと思う。
今回は私がこの仕事を好きな訳を語ろうと思う。
まず私がこの仕事を好きな理由は、売り場作りが楽しいから。
私はお菓子の発注とお菓子の売り場作りを任されている。毎週、週のはじめに次週の新規商品を確認して、発注して、そして今週の新規商品の売り場を作る。
何を入れるか、どう並べるか、それは全て私が決める。
「この店の客層だとこれは売れないかな?」
「これは最近話題のピスタチオ味。入れてみようか。」
「こう並べたら見やすいかな」
考えて売り場を作るのが好きだ。
お菓子の売り場作りはやりがいがあるし、まだ世に出ていない新商品を先に見て、お店に入れるお菓子を決めるのは私自身ワクワクして楽しい。
お菓子の発注を任されてからは、コンビニのお客さんとして買い物をする時の見方も変わった。
自分が働いているコンビニ(大手S社)の他のお店や他社のコンビニ、色々な店を回って、品揃えや商品の並べ方を見るようになった。
「このサラダの並べ方綺麗!」
そんな発見で1人でテンションが上がっていたりする。
(最近の趣味はコンビニ巡りだ。とても楽しい。笑)
私が心がけているのは『ワクワクするお菓子売り場』。
忙しく働いて、辛い事もある日々の生活の中でひと息つく瞬間をくれるお菓子たち。
チョコレート、グミ、おまけ付きのお菓子、ポテトチップス…お菓子を選んでいるその時というのは買う人にとって楽しくてワクワクするものであって欲しい。
売り場の並びが分かりずらいのはお菓子を選ぶ中でストレスになるし、欲しい商品がなかったら心底ガッカリする。だから私は「分かりやすい」「品揃え豊富」を意識して売り場作りをする。
私が住んでいるど田舎の町の中には私が働くS社のコンビニと、もう1軒他社のコンビニがあって、最近私は、品揃えがあまり被らないように時々そちらのコンビニで買い物をして覗いてくることにしている。
色々なお店がある街中まで出るのに車で1時間かかるこの町で、子どもたちや働く大人たちが普段買い物をする場所は限られている。
「あのCMの新商品こっちにもあっちにも無いや…」
と言うガッカリを減らしたいし
「これはあっちにもあるから別にあっちで買えば良いや。」
という選択も無くして、お客さんがこの店を選ぶ理由を作りたい。いつもそう思ってお菓子売り場の品揃えを決めている。
それから数年前にこの町唯一の駄菓子屋さんが閉店してしまったので、駄菓子を豊富にする事も忘れてはいけないことの1つだ。
子どもたちがお小遣いで買えるような、大人たちが懐かしくて買いたいような、そんな駄菓子をなるべく多く揃えたい。
そんな風に毎日色々考えて品揃えを変えたり、並べ方を変えてみたり試行をこらしている。
毎週の事だから大変なところもあるけれど、毎週火曜日の夜に新規商品が入って、水曜日の朝、売り場に並んだ新しいお菓子達を眺めて私は「(コンビニの中で)この店のお菓子売り場が1番好き」と思い、満足するのだ。
まぁ、自画自賛というか、自己満足に過ぎないかもしれないが、実際お客さんが「品揃えが多くて嬉しい」と言ってくださったこともあったから、これからもお客さんにそう思ってもらえるお菓子売り場を目指していきたい。
そして、2つ目に私がこの仕事を好きな理由は常連さん達の日常をのぞくのが楽しいからだ。
わかばのタバコを3箱か4箱、毎日それだけを買っていく「わかばのおじさん」
15歳の愛犬にとちくわを買っていく、最中が好きなおじいちゃん。それに昼11時くらいにやってくる、必ずハッシュポテトを買っていく「ハッシュポテトのお兄さん」
それからあの人のタバコはコレ、この人のタバコはコレ、この1年で常連さんの誰が何を買うか、だいぶ覚えた。
いつものおじいちゃんの為にちゃんとレジ前の和菓子コーナーに最中を揃え、ハッシュポテトのお兄さんがくる前にはハッシュポテトを揚げて…🍟
常連さん達が知らないところでこっそり私は彼らの事を考えているのです。
それを知らずに毎日同じ時間にやって来て買い物をして行ってくれる常連さん達。
いつも会っていると「今日あの人来ないな」なんて、来ないことが気になったり
「あれ?いつもコーヒーしか買わないのに弁当買うの⁈」なんて心の中で驚いたり
常連さん達と接する日々は楽しい。
少しずつ常連さんの中の何人かとは時間があれば雑談も交えられるようになって来て、この町の人たちと知り合いになれた事を嬉しく思っている。
1年間ほぼ毎日のように顔を合わせているのに、最低限の接客用語しか話せていない人もいる。店員と話したくない人も中にはいるかもしれないが、この店に関して言えば店員もお客さんもこの町の人ばかりで顔見知りで、買い物の後にスタッフとの雑談を楽しんでいるお客さんも多い。
まだこの町に来て1年の私は、町の人たちに馴染みきれてはいないけれど、お客さんが好きな物を買い、買い物ついでのちょっとした雑談で笑顔になる、そんな時間をこの店で過ごしてもらえるように…
少しずつもっといろんな人と話せるように、
そして話しかけやすい店員と思ってもらえるように、精進して行こうと思う。