休業と副業
現職の状況
宣言地域の拡大等まだまだ予断を許さないですね。
秋以降ワクチン普及で感染縮小を予想しておりました。
再度下方修正が必要ですね。
バックオフィスでも職種によっては休業延長となる方も。
問い合わせの増加
宣言が発出後、休業となる度に質問が出る「休業手当」について。
立場上回答はするものの既に社内報等で周知しているのですが。
今度は動画等で説明した方が良いのでしょうか?検討します。
問い合わせ内容の多くは
『休業控除金額よりも休業手当の方が少ないのですが?』というもの。
「一緒だったらみんな仕事しないよ」という感情を抑えて回答します。
まず前提としてこちら↓
労働基準法第26条により会社都合で所定労働日に休業を命じた場合は
平均賃金の6割以上の支払いが義務付けられています。
なお弊社では10割を支給しています。
では何故問い合わせが多いのか?
誤った解釈
「平均賃金とは毎月支給される給与支給額の平均」
といった誤った解釈があるようです。
例題
Aさんは週に5日、毎日6時間勤務、時給1500円のアルバイトです。
月に21日出勤するので 21日×6h×1,500円=189,000円
日当9,000円、月額189,000円という感じです。※保険や交通費は省きます。
ではAさんの平均賃金とは?
1日9,000円で3日休業だったから27,000円という解釈です。
これが誤った解釈です。
正しい計算方法
正しくはこちら
要するに「3か月間の賃金総額÷3か月間の暦日数」です。
ただし連続して休業した場合は0円もあり得るので最低保証額があります。
「3か月間の賃金の総額÷3か月間の労働日数×60%」
この2種類の計算方法の高い方が「平均賃金」となります。
(休業日によっては算出元となる3か月は変動しますが原則で説明します)
例題続き
3か月の期間について
出勤日数 賃金総額 暦日数
21日出勤 189,000円 31日
20日出勤 180,000円 30日
21日出勤 189,000円 31日
とし交通費等省いて計算します。
Aさんの正しい平均賃金は
「3か月間の賃金総額÷3か月間の暦日数」
(189,000+180,000+189,000)÷(31+30+31)
=558,000÷92=6,065(切り捨て)
「3か月間の賃金の総額÷3か月間の労働日数×60%」
(189,000+180,000+189,000)÷(21+20+21)×0.6
=558,000÷62×0.6=5,400
高い方が選択されるので6,065円が平均賃金となります。
例題のAさんの平均賃金のように9,000円だと思っていたら6,065円だった。
労働日数ではなく暦日数で割っている点がポイントでしょうか。
よって
「9,000円×休業日数分控除されたが6,065円×休業日数分の手当しかない」
という結果となりました。
さらに9,000円が6,065円と肌感6~7割ほどの手当となっているため、
『10割と聞いていたが6割じゃないか!』という声も。
だから平均賃金の10割ですよ!これで6割だともっと下がります。
平均賃金まとめ
長くなりましたが休業についてまとめると
「平均賃金とは毎月支給される給与支給額の平均」ではない
「平均賃金の算出は労働日数ではなく暦日数で割る」
「平均賃金は平均支給額の6~7割」
副業について
休業手当の説明が長くなりましたが、休業手当以外に副業の相談も。
現職では副業が認められております(要事前申請)
新しい働き方に順応していますね。
主なルールは「週に20時間以内」「本業に差し支えない」という点くらい。
前者は雇用保険の加入条件以下、労基法抵触しない目安ですかね。
細かいルールとしては「会社から貸与されたPC等を使用しない」等。
(このルールがなければ私もPCを購入しなかった)
相談内容
経理課Bさん(34歳男性/年収420万くらい?)からの相談
B『宣言下、お金の動きが減ったので経理課も交代で休業になりました』
『副業したいので申請書の書き方と注意点を教えてください』
凡『ところで何の副業しはるんですか?』
B『コンビニの夜勤でも』
凡『え。』
B『本業に差し支えなくて手軽にできるし、知り合いがオーナーしてて』
凡『週20時間超えないでね。オーナーには本業の就労実績を伝えて』
『オーナーが残業手当が必要になるし、こちらも過労を問われることも』
副業で得るものは収入??
決してコンビニが悪いと言うわけではない。
ただ自分には真似できない。この前まで何もしていなかったが。
年収420万。大体日当15,000円。休業手当は10,000円くらいか。
差額の5,000円を埋めるために時給1000円×5hか。
この期間にスキルアップして本業の基本給を上げる方が…
いや、人それぞれ考え方がある。
知り合いからの紹介で断れなかったのであろう。
少しブルーになってしまい、長文になりました。
最後までお読みいただきありがとうございました。