【読書録】勝てるデザイン
前田 高志 著
やればできる、けどそこまでやらない。そんな人は多いだろう。この本は、やり続けた先にある景色を見せてくれる、暗い道の先にある灯りのような本。
私の所属するオンラインサロン『前田デザイン室』。その室長、前田高志さんの処女作となる書籍が発売された。
普段から前田デザイン室で発信されていることもたくさん載っていて、デザイナーではない私も感じることが多い本だった。41節の『デザインは、デザイナーだけのものではない』にもある通り、私たちは日々デザインしながら生きている。
デザインとは、思考と造形の掛け算でできていて、思考の部分は「可能性や選択肢を増やし、その中から最適なものを選び取る」という行為の繰り返しで成り立っている。
普段は広告代理店で営業をしている私の営業活動そのものも、デザインなんじゃないか、とも思う。
顧客の要望、想いを受け取った上で、提案できる中の最適なものを選び取る。事実上の造形はしないけれど、そこからプランニングや提案の仕方もカスタマイズしている。
プライベートでデザイン制作も取り組んでいるので、勝てるデザインを読んで日々活かしていきたいことがたくさんあった。
■ 小さな失敗体験で自分を諦めろ
私には、色々なものにすぐ興味が湧いてやり出してしまう癖がある。初動はとても早いものの、その後に続くものが少なくて日々ダメだなぁと思うことが多い。
だけど、小さな失敗を重ねることで「自分はこれが苦手なんだ」と諦めがつけられる。諦めることで次のアクションが変わる。
そう書かれた一節を読み、諦めることもダメなことじゃないんだ、そこから進んでいっていいんだ、そんな気づきを得られた。
■ うまくいっている時こそ次を考えろ
うまくいっていることが、なぜうまくいっているのか、もっと上手くいく方法はあるのか、考え続けること。正直、苦手だなと思った。
前田さんは、提出した後のデザインの課題も考え続けて再提出までしてしまうらしい。これができる人が、より向上していく。そう感じた。
当たり前に思考をして、バージョンアップを重ねていける人が、自分のやりたいことができる世界に近づいていくんだろうなぁ。
■ 気になることをやり続ければコンテンツになる
どうしても放っておけない、気になって仕方がない、そんなものが自分が得意である証拠だと、著者の前田さんは語る。
ふんわり感じてはいたけど、改めて突きつけられてハッとした。私にとっては、「営業」「人と話すこと」に関して、人の行動を見てもっとこうしたらいいのになぁと思うことが普段からたくさんある。
もしかしたら得意なことの発信を続けることが、サービスにつながるのかもしれない。そんな可能性を感じた。
自分が何者なのか、何ができる人間なのか、知ってもらうことは大切だ。
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本の中で書かれている、前田さんがお父さんの病気をきっかけに感じたように、人の人生は長いようで短い。
やりたいこと、たどりつきたい場所、ちゃんと見据えながら歩いていきたいな。