2019.7.12(金)韮崎市 女性のための起業セミナー 第3回「ビジネスモデル作成 実践編」
「起業に興味があるんだけど、どんなことから始めればいいのかわからない…」
「こんなことをやってみたいんだけれども、まだ不安がある…」
そんな女性の方々を対象に、改めて自分のやりたいことや軸を見つめ直し、仲間を集めて活動や事業を大きくしていくためのセミナーが、山梨県韮崎市でスタートしました。
NPO法人bondplaceがこれまで3年間やってきた山梨県の女性起業支援事業(通称:co+shegoto コーシゴト)での経験やノウハウを活かし、今年度は韮崎市役所の方々と一緒に事業を行なっていきます。
本セミナー全体の趣旨や私たちが大切にしていることは、こちらの第1回の講座のレポートにありますので、ぜひこちらもご覧ください。
■講座概要
日時:2019年7月12日(金) 10:00~12:00
会場:韮崎市民交流センター ニコリ 3階 多目的ホール
テーマ:第3回「ビジネスモデル作成 実践編」
今回の起業セミナーでは、起業に対する「不安・モヤモヤ・踏み出せない」といった想いに寄り添ったり、具体的にアイデアを形にしていくための頭の整理をしたり、といったことを大切にしています。
全6回の講座を通して、第1・2回の講座では「私のこと=I」を深掘りし、第3・4回の講座では「私とお客さんのつながり=WE」を考え、第5・6回の講座では「パートナーや社会環境のこと=IT」に目を向けて行きます。
前回の講座では「なぜこんなビジネスをやろうと思っているのか?」「過去にどんな経験があって、こういうことに関心を持っているのか?」といったことを、起業家同士でグループを作り発表し合いました。今回の講座では「ビジネスモデル」って何だろう?というところから、事業の柱をつくるところまで取り組みました。
定義:ビジネスモデル
ビジネスモデルとは、どのように価値を創造し、顧客に届けるかを論理的に記述したもの。
引用元:ビジネスモデル・ジェネレーション
「ビジネスモデル」を9つの要素に分けて整理するのが「ビジネスモデルキャンバス」です。
9つの要素とは、顧客セグメント(Customer Segments)、価値提案(Value Propositions)、チャネル(Channels)、顧客との関係(Customer
Relations)、収益の流れ(Revenue Streams)、リソース(Key Resources)、主活動(Key Activities)、パートナー(Key Partners)、コスト構造(Cost Structure)です。
さらに詳しく学びたい方はぜひこちらの書籍をご覧ください。
■ビジネスモデルって何だろう?
本日のキーワードはこの3つです。
1. 「経営をデザインする」
2. 「価値」
3. 「ビジネスモデル」
「経営をデザインする」とは?
かつては”いいものを作れば売れる”という時代でした。
ただ、最近ではいいものはたくさんある時代。だからこそ、選ばれなければ売れない。選ばれるようになるためには、売り手がお客様にとっての「価値を提案」しなければならない。
どのような価値がどんなお客様にどのように届くのか?を踏まえた「デザイン」が必要になってきているのです。
デザインと聞くと色や形・机の配置やお店のレイアウトなどをイメージしますが、今までにない新しい価値をどのように生み出し、どのように届けるのか?をデザインする考え方の重要性をお伝えしました。
講座のナビゲーターを務めていただいた合同会社カタコトデザインの内田文子さん。
ビジネスモデルキャンバスを活用し、日本全国の農家さんのサポートをしています。
合同会社カタコトデザイン | www.katacoto.co.jp
ビジネスとは、「価値」を提供して対価を得ることです。人は何かの用事を解決するために「それ」を買うし、同じ人でも状況によって「それ」を買う目的は異なります。
例えば「子どもを水泳教室に通わせたい!」という親にとっての用事はいったい何でしょうか?
子どもの運動神経向上のため?健康づくりのため?将来オリンピック選手に育てるため?
それぞれの用事によって、この水泳教室で提供すべき価値が変わってくるはず!
今回の講座では「今川焼き(山梨ではじまんやきって言ったりします)」を例に、これを買う時ってどんな用事があるんだろう?と考えました。
小腹を満たすため、お土産で誰かに上げるため、カスタードが好きだから、人によって今川焼きによって解決したい用事は様々。それぞれによって価値は異なってきます。
こういった価値をちゃんと売り手が意識し、お店づくりやサービスに反映させて生き続けることが、お客様から選ばれるのに必要不可欠なんです。
■ビジネスの「柱」をつくる
では、お客様に提案したい価値をどうやって生み出し、届けるのでしょうか?
これを1つのシートに整理したものが「ビジネスモデルキャンバス」というものです。
今回の講座では、このビジネスモデルの「柱」を考えていきました。
「柱」となるのは、ビジネスモデルでいうところの「顧客セグメント」「価値提案」「リソース」です。
参加者同士で、わたしのビジネスのお客さま(候補)を一気に洗い出し、提供したい商品・サービスと組み合わせてみました。
「こういうお客様はこういう用事を解決したいだろうから、このサービスと繋がるな」
「こんな用事を解決したいお客様だったら、これとこれとこのサービスを組み合わせるといいかもしれない!」
こんなことを考えながら、2人1組のペアでお互いのビジネスモデルの柱を考えていきました。
大切なことは、お客さまが解決したい「用事(ジョブ)」に対して、あなただからこそ提供できる価値を発見すること。
お客様として誰が来てもいいんだけど、特に来て欲しいのはどんな人なのか?その人が解決したい用事がちゃんと解決されるのか?をしっかりと握っておくこと。
今回の講座では、ビジネスモデルの中でも「価値提案」「顧客」「自分自身の強み」に焦点を当てて考えていきました。
これから事業を立ち上げていくこのスタートの時期に、この部分をしっかり考えておくことが今後の歩みを強烈に支えてくれると思っています。
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次回は7月19日(金)。時間は同じく10時からになります。
「収支予想と資金調達 実践編」として、ビジネスの価値や強み、顧客のニーズなどを整理していきます。
また次回のレポートもお楽しみに♩
韮崎市 女性のための起業セミナー 第3弾
主催:韮崎市
共催:山梨県信用保証協会 韮崎市商工会
セミナー実施・監修:NPO法人 bond place
Writing:丸山晃一