行政書士試験受験回想
おいら行政書士になりたい
1.行政書士を初めて知った時
行政書士という職業を初めて知ったのは、おそらく中学生くらいで、何だったかわすれたけど、通信教育講座の職業図鑑だったと思う。
中学生なんて、俺何にでもなれる!とイキってなんぼなので、おれ医者か弁護士になるって思ってた。
収入欄は弁護士が五つ星で、行政書士は四つ星だった。その記憶だけはある。
何をしている職業かの記述は覚えていない。ただ、フットワーク軽く走るスーツ姿の男性がイラストだった気がする。
これが、私と行政書士の出会いである。
2.法学部時代行政書士を受けようとした時
それから、中高をスルーして、法学部に入学した。法学部に入ったのは、必修科目が少なかったからだ。新聞奨学生をしていたので、仕事との両立を考えて決めた。
経済学部と経営学部と法学部に合格していた。今だったら経営学部選ぶかなー笑
法学部に入学したが、周囲とのレベルの違いに挫折(はやっ)プレゼンとかのレベルがカルチャーショック。パソコン使いこなしてるし、プレゼンりょく半端ない。
出鼻を挫かれました(被害妄想)パソコンなんてないし、配達で勉強なんてしてないし。
でも、本当は、いきなり教授とかの教科書を通読しようとして、全くわからなくて、諦めたのが現実でした。
それから4年間。ほぼ法律は勉強せず、声楽の練習に明け暮れる日々。専攻も法律無理だから、政治思想史を専攻しました。
政治思想史はそれはそれで意味がわからなかったけど。今にして思えば、勉強不足なだけだが。
それでも、彼女(今の奥さん)や、母のサポートもあり、何とか6年で法学部卒業。
オペラ歌手になるってドリーマーのまま、社会に放り出されました。
その後、芸の肥やしにと某テーマパークに入社。それはそれは楽しい生活を送りました。
でもそれは準社員。薄給だから、一生は続けられない。少し焦り始めました。彼女には30までには踏ん切りをつけると言ってあったので、楽しい生活に区切りをつけて、就職しました。
3.ブラック企業に入り、行政書士を受けようと
した時
朝七時に出社して、毎日9時まで仕事。繁忙期は毎日11時ごろまで…。最初はそれも当たり前だと思って取り組んでいましたが、そういう会社は労働時間だけではなく、人間関係でも少し荒んでいる感じで、だんだんやる気を失っていきました。
それでも、結婚を視野に入れていたので、辞めることはせずに、忍耐で働き続けました。
過酷な労働環境の中でも、仕事後スタジオに行き歌の練習は続けました。でも、歌う気力も湧かず、スタジオでただピアノの前に座っているだけだったこともあります。
紆余曲折(結構キツかったし、病んだ)あり、何とか自分を引っ張り上げてくれる上司に出会い、役職を持つまでになりました。
フランスにも出張させてもらい、仕事のモチベーションもMAXでした。幹部の会議で名前が上がることもありました。少し天狗になったんですね。
別の上司から嫌がらせを受け、耐えかねて、役職をおりました。そして、モチベーションMAXから、別部門に異動。NOモチベーション生活が始まりました。
どうせがんばっても報われない。だったら頑張らないほうがいいと、大層なゆるキャラへと変貌を遂げました。
その空虚感は別の方向にエネルギーを向け、行政書士受けるか?と考えたりしました。
でもネットで見る情報から、合格は無理だろうし、取ったところで俺なんかどうせ通用しない…と考えてすぐ諦めました。
そのエネルギーは逃げ場を失い、住宅購入という買い物に向かいました。仕事で得られない自己承認欲求を持ち家を持つことで満たそうとしたのでしょう。
家探しは楽しかったです。関東一円探しました。土地相場とか、返済シミュレーションとか、知識が増えていくのが楽しかったのです。
家の購入では司法書士さんにお世話になりました。その時、ふとこういう仕事向いてないかなあ…と思ったのです。
それで司法書士試験の勉強をしようとしたのですが、参考書を購入したことすら忘れるくらいすぐ諦めました笑
そんなこんなしている内に、長男が誕生。ふわふわした暮らしが終わりました。仕事以外は育児。自分の時間などありはしない。
こどもを持ったことで、親としての自分を考えることも増えました。このまま、死んだ顔して定年まで働き続けていいのか。子どもに見せられる生き方をしたい…。
子どもが保育園に入り、社会の中での育児に関するモヤモヤを抱え始めました。
男女共同参画といいつつ、保育育児はママの仕事というのが、保育現場でも当たり前。
こどもが熱を出せば気まずい思いをして、仕事を早退、欠勤せざるを得ない現実。我が家は極力交代交代で休みましたが、多くの家庭はママが休む現実。
親として理想の児童福祉、ひいては社会福祉について大いに語れるようになりたいと思いました。モヤモヤを言語化して、社会に提案していけるようになりたい、と。
4.子供が生まれて、行政書士を受けようとした時
こういった様々なきっかけから、伊藤真先生の入門マスターのyoutube動画を見始めました。入り口で躓いた法律にもう一度チャレンジしたいと。
それは、児童福祉というものが、行政の影響をかなり受けていると考えたからです。
だったらこの際とことん勉強してみようと、行政法が科目に含まれている行政書士試験の受験勉強を始めました。この時は、ある程度実力ついたら、いつか受験しよーという感じでした。
じっくり長期間にわたり努力した経験は、歌の練習くらいしかなく、勉強で発揮されたことはなかったので、まず、自分の手持ち時間全部勉強に当てようと決意しました。
そのために勉強時間を記録するアプリをダウンロードし、勉強時間を蓄積するのを目的に勉強していました。
これと並行してTwitterで受験生アカウントを始めました。みんながんばっている姿を見て、無茶苦茶刺激されました。
受験をはっきり確信したのは、Twitterでの絡みからです。こんだけ、Twitterでつぶやいてて受験しなかったら、恥ずかしいな、と。
わたしは完全独学で模試すら受けなかったのですが、Twitter学院で学んだような気がします笑
一年間朝夕の通勤時間と昼休み、計3時間勉強し続けました。最後の数ヶ月は肢別過去問アプリを何度も繰り返して、問題ベースで体系的な法律知識を定着させていきました。
仕事をしていても、家で育児をしていても、頭の中は法律のことで頭がいっぱいで、頭が痛くなるほどでした。ちょっと苦しかったです。
あと、この頃第二子誕生。育休も取りました。育休は勉強などできず、今年の受験は無理かと本当に思いました。
仕事に復帰後は、前よりもう少し勉強時間を増やす工夫をしました。
何かもっと新しい勉強の工夫が必要なのではないかと考えたこともありましたが、完全独学の自分にそんな工夫ができるはずとなく、試験5日前までは肢別以外手を出しませんでした。
5日前から肢別学習をやめました。脳が悲鳴を、上げ始めていたのです。このままでは試験当日までにオーバーヒートする、と思い、思い切ってやめました。
最後の5日間はとにかく入門の入門のテキストを通読していました。いっちばん簡単なテキストです。知識内容的にはかなり少ないテキストですが、脳のオーバーヒートは落ち着き、試験当日を迎えました。
5.行政書士試験当日
午前中はこどもを公園に連れて行き、遊びました。そして、パパは戦いに行ってくると家を出て、試験開始までは入門書で、脳のクールダウン。
会場に着いた時には無茶苦茶落ち着いていました。ひとつ、筆記用具の置く場所を間違えて、最後までやりづらかったので、筆記用具の置く場所まで、みなさん、考えておきましょう。
6.合格発表前
試験が終わった後は、直後にはいけたんじゃないか、と言うくらい、達成感があったのですが、自己採点をして、記述待ちとなりました。
各社の採点基準ではギリギリ不合格パターン。
勉強習慣を失いたくないと、もう翌日から勉強を始めました。受験を経過して一皮剥けたのではないかというくらい、勉強が捗りました。
来年こそは合格するぞ!と本気で思っていました。
7.合格後
合格は突然に。不合格だ!と自分で決めていたものの、実際は奇跡で受かったりして笑と妄想もしていました。ただ、そんなうまい話はないだろうというのが、本音でした。
発表日当日は偶然仕事が休みで、スマホで発表ページを見ました。最初は番号が見つからなかったです。…去年の結果を見ていました笑
その直後、今年の結果に切り替わったのか、すぐに見ることができました。
番号がありました!!
嬉しい反面、受験生活がもう終わりなのかという淋しさもありました。当日の朝までがちで勉強してたので。
合格後は突然目の前に「開業」の文字が迫ってきたのです。行政書士になりたい!と思いました。
8.現在
合格後、一種のトランス状態になり、開業を目指し始め、貯金をはたいて伊藤塾実務講座を受講し始めました。
現在は、三重苦笑の克服が課題です。
ヒト:自分の能力、営業力、人脈
モノ:事務所、事務機器、等々
カネ:開業資金、運転資金、生活資金
社会人としての王道を歩いていないので、そもそも社会人としての常識がない!卑屈な生活をしてきたので、営業に必要な自信の表現ができない!人見知り!
自宅開業と軽く考えていましたが、実務なめんな状態だと気付いた。実務講座の大楽先生の講義を見て、本当の事務所のあり方が垣間見えた。
兼業でいって、軌道に乗ったらなんて考えていたけど、そんなに世の中甘くない気がしてきた。そもそも、年間休日100日ないし、1日の可処分時間少ないし。書士会費寄付して終わるパターンだと気付いた。
登録後、しばらく兼業でいくにしても、開業後はその状態では二兎を追うものは…になるだろう。
資金調達だ!
9.未来
市民の福祉と社会の安全のために、顕在化した困りごとはもとより、当人が気付いていないけど、潜在的に抱えている困りごとを法務サポートを通して解決していく行政書士になります。
人間関係は苦手だけど、日本全国に志を同じくする仲間を見つけ、つながっていける行政書士になります。
議員さんよりフットワーク軽く、気軽に相談できる街の法律家を目指します。
こども達に法というものの、価値を伝え、主権者としてのあり方を伝える法教育のできる行政書士を目指します。
…まずは、開業資金調達やん。
お・し・ま・い(^^)/~~~
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