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優しい言葉に町が色付いて
こんばんは、皆さんお元気ですか。
元気じゃないですって?
いやわかる、わかるよ、この状況じゃ出る元気も出ないっすよね。
分かってはいるんだけどねーうむむ。
ちょうど去年の今頃ですね、
今度発売される「夜の飛び方」のレコーディングをやる!ってなりまして、
まだ解禁していない2曲が既存であり、
2曲入りシングルで行こう!ってなモンで話は一旦進んだのだけれど…
「う〜む、なんかもの寂しいな。。。」
と、思った僕は、
20世紀ノスタルジアの制作に取り掛かったわけですね。
まぁ丁度その時が、第一回目の緊急事態宣言の真っ只中でして、
世の人々の心は荒み、SNSは罵詈雑言で溢れ(北斗神拳の世界かよ)
私は家に篭りDVD鑑賞に明け暮れ、四季折々の映画を見るうちに心はおろか季節感まで失われてしまっていたのです。
そんな折に、今住んでいる家の近くの川沿いを何気なく歩いていたんですね。
そうすると、川沿いに沿って大きな桃がドンブラコドンブラコと....
流れてきませんでした。
そんな折に、今住んでいる家の近くの川沿いを歩いていたんですね。
そしたら一本のとある桜がこう...
川に向かってうなだれる格好で咲いていて、
綺麗にピシッと咲く桜より、
何だか心を打たれるものがあったんですよね。
そんな時に、この前の記事で話した、
映画をモチーフとした「喪失」みたいなテーマと「桜」と言う対象が、
脳内でガチッとハマったんですね。
「喪失」について、もう少し話すと
「あれ?昔好きだったあの子の顔ってどんなんだったっけかな...」
とか、自分の記憶とか思い出が、年々知らないうちに少しづつ少しづつ失われていく...
と言うより、摩耗して「削られていく」みたいなニュアンスの方が近いかな。
そういう事に近年すごく危機感がありまして。。。
(冷静にトシだろ。と言うツッコミは一旦置いておきます)
それは2000年以前、
つまり20世紀に映画の撮影等に必ず使われていた”フィルム”が劣化していくと言う事象と、凄く似ているなと思って。
「君の事いつも思い出してる、フィルムの様に掠れてはいくけれど」
僕、2番冒頭のこの歌詞がこの曲で一番気に入っていて、
んでもって「掠れる」って言う言葉は
掠れる・・・掠れるとは、一方が静止していて、それに対してもう一方がしっかりとではなくとぎれとぎれや少しだけ触れて動く事。
って言う意味なんですよ。
記憶とか思い出って、もうそれ以上時を刻む事は決してなくて、
でも、それを思い出す自分はなんとなくでも進み続けていて、
そしたらまぁ、 何度も観ていく(回想する)うちに、
削れて消えていって、見えなくなるものも沢山あるよなって。
フィルムって、今の映画みたいにデジタルじゃないので、何度も何度も再生すると、段々劣化していくんですよ。
皆んなの家に昔あった、カセットもビデオテープも全部そう。
やっぱりそれは、儚くも美しいものだなと、思うわけです。
それこそ、散っていく桜のように。
とまぁ、MVも無事解禁したので、
割と真剣に、20世紀ノスタルジアのお話を最後にしてみました。
(観てない人は是非観てみてください)
これから聴く皆さんの、想像力の足しにでもなれば、
コレ幸いといったところです。
あ、あと最後にもう一つ、
ラストのサビの歌詞なんですが、
「優しい言葉に町が色付いて、夜が朝になっていく」
これは、去年の緊急事態宣言の時、切迫した世の中を見て、
「もう少しだけ、優しい言葉を掛け合っていけたら、こんな暗い毎日もきっと明るく、楽しい方に向かっていくんじゃないかな...」
と言う、自分なりの願いも込めて、この歌詞を書いてみました。
んん、今改めて見ても良い歌詞だな〜
ではでは、皆さんの連休が心より素晴らしいものになる事を、
心から願っています。
楽しい一年にしましょうね。