「ドーッヂ」とはナスのこと。
「ドーッヂ!」
と元気よく叫びながら嬉しそうにナス売り場に突進していく2歳の息子。
そう、ドーッヂというのはナスのことだ。そんなに喜んでいるなら買ってあげるしかない。
ナスはそれほど長持ちしないので、近々ナス料理が食卓に並ぶことが決定した。ナスは油と相性がいいため、調理がまあまあ面倒くさい。
初めて息子に作る料理は、いつも「どうせ食べないだろうな」と思いながら作る。食べなきゃ自分が食べればいいや、と気楽な気持ちで。
ある日、私が食べたいがために作ったナスの揚げびたしを、たまたま息子に食べさせたらお気に召したようで、それからすっかりナス好きになった。
本当はもっといろいろな野菜を食べて欲しいところではあるが、子供はこういうものか、と今は諦めよう。
彼はナスをドーッヂと呼ぶ。だが、これと似たような呼び方をする物があと3つある。
1つは今挙げた野菜のナス。
もうひとつはドーナツだ。
ドーナツは常に「ドーッヂ!」と元気よさげに言う。まあまあ分かりやすい。
ドーナツを買えばどこに置くのか置き場所も知っているので、無い時もそこを指差し「ドーッヂ!ドーッヂ!」とうるさかったりする。
3つ目は「ジョージ」というキャラクターのこと。
たぶん息子の言い方としては「ドーッヂ」と変わりないんだが、なんとなく「ドーッジ」と言っているように聞こえる。
そして4つ目は某有名キャラクターのドラ〇もんのことだ。これは「ドッヂ」と言っている。
幸い、今はそれぞれ指を差して呼んでくれるので、聞き分けるのにあまり苦労はしていないが、
もう少し話ができるようになってきて、「ママ、ドーッヂ食べたいな~」と言われたり、「ママ、ドーッヂ見たいな~」と言われたら少しパニックになりそうだ。
まあ、それくらい話せるようになれば、ナスもドーナツもジョージもドラ〇もんも、もっとちゃんと言えるようになっていることだろう。
こうやって、息子語を楽しみながら毎日を過ごしているのだが、最近その息子語も終わりが来始めている。
つたない部分もあるが、少しずつはっきりとした言葉も話せるようになってきた。
それでもショベルカーのことを「ヒュンパー」と言ってみたりと、まだまだワケの分からない息子語で私を笑わせてくれている。
一体どこをどうしたらショベルカーがヒュンパーになるんだろう。今だに謎だ。