自分の限界は自分で決める時代。 『売上を減らそう』を読んで感じたこと
この人の節目節目の思い切りがすごい。親に飲食業という職種を、ビジネスプランコンテストでコンセプトを、全否定されても曲がらない鉄の意志。だからこそ応援したくなる。公式インスタで、今年の春の投稿を見に行った。そこに顔があるわけじゃないのに、文字だけなのに、直向きですごい勢いを感じて、自分でもびっくりすることに、泣いてしまった。理想を実現する、特殊なシステムと観光客の減少等から、実は4月に2店舗の閉店、12人中7人の解雇を余儀なくされている。実店舗を持つ業態には、本当に厳しい時代になってしまった。心配はあるが、また立て直して欲しいと思う。なぜなら。
お客様が心から満足される接客が自然におこなわれるよう、人選も教育も考えられていただろうことが本書から伝わるし、食品ロス、働き方など、解消されるべきものを徹底的に排除し、向き合ってきたのだろうから。著者の自分を信じ突き進んでいる姿は人を励ますから。時代は厳しい。厳しいけれども。
みんなで一斉に銃を置くように、飲食で働く環境がおだやかに変われば素晴らしい。
これを読んだ人の中では、徐々に、これが新しい「当たり前」だという認識が定着するだろう。エラてんさんの「しょぼい起業」をたまたま立て続けに読んで、「人を雇わない」システムを知ったのだが、「雇う」のならここまですべき、できないなら「雇わない」でも人が自主的に集まってくる魅力的なシステムなり人物になるべき、ということになるのではないだろうか。いやなって欲しい。これらの形態の組織が増えることで、ブラック企業に働き手は寄り付く必要がなくなる。筆者の言う通り、無理して売上を追ってもうまくいかないのなら、どうやって無理をしないか、それを、100会社があったら100通りに追いかける時に来たのではないだろうか。
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