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2024/4/6 今週の米国経済指標まとめ
⭕ 今週は、ISM製造業景況感指数(4/1)、ISM製造業景況感指数(4/3)、米国雇用統計(4/5)について簡単にまとめてみました。
「原油高」「台湾地震」についても簡単にまとめてみました。
① 3月 ISM製造業景況感指数 4/1
🟡 結果 50.3 前回 47.8 先月比 +2.5
⭕ 総合は50.3と予想(48.3)を大きく上回る。50を上回るのは実に16か月ぶり。3月は需要の回復から新規受注、生産が大幅拡大。また、原油、アルミニウム、プラスチックの上昇が仕入れ価格の上昇に影響を与えた。
● 生産 54.6 (+6.2p)
● 新規受注 51.4 (+2.2p)
● 雇用 47.4 (+1.5p)
● 価格 55.8(+3.3p)
回答者の声
●「需要は依然として軟調ですが、受注は『間近に迫っている』という楽観的な見方が強い。第2四半期は堅調に推移すると予想されます。サプライチェーンの問題は最小限で、半導体と一部の電子部品のみが問題となっています。[コンピュータ&電子製品]
● 「エネルギーを大量に消費するメーカーとして、エネルギー価格は引き続き当社のビジネスにとって懸念事項です。電化への移行により需要が増加していますが、風力発電や太陽光発電にとって理想的な地理的条件ではないため、供給が安定していません。」[紙製品]
● 「大統領選挙の潜在的な余波は、長期協定/契約の会話や交渉に影響を与え始めている」[石油・石炭製品]
② 3月 ISM非製造業景況感指数 4/3
🟡 結果 51.4 前回 52.6 先月比 ▲1.2
⭕ サービス業の総合は51.4と予想(52.8)を大幅に下回る。仕入れ価格は二か月連続で低下の53.4と4年ぶりの低水準。
● 生産 57.4 (+0.2p)
● 新規受注 54.4 (▲1.7p)
● 雇用 48.5 (+0.5p)
● 価格 53.4(▲5.2p)
● 「製品のサプライチェーンは落ち着いており、価格も安定しています。季節と季節の合間に余裕があり、この時間を使って春夏のビジネスの準備をしています。いくつかの分野での従業員の定着に関する課題。しかし、売上高は目標レベルをわずか数%上回っています。[小売業]
●「私たちの市場は、COVID-19が始まって以来、初めての平年になりつつあります。2022年と2023年は販売量が減少しました。昨年、価格修正が行われ、売上は過去の販売量に戻る見込みです。[農業、林業、漁業、狩猟]
●「紅海の混乱は、私たちのセクターの供給にとって依然として注目すべき課題ではありませんが、混乱のリスクを注意深く見守っています。また、ハイチの騒乱は、アパレル産業に潜在的なリスクをはらんでいます。[宿泊・飲食サービス]
③ 3月 米国雇用統計 4/5
🟡 非農業部門雇用者数 +303,000人(予想+214,000人)
🟡 失業率 3.8%(予想3.8%)
🟡 平均時給増減 +4.1%(予想+4.1%)前年同月比
⭕ 非農業部門雇用者数が市場予想を上回る大幅増となる。パウエル議長らは移民流入がその背景にあると考えているようである。
失業率は低下、平均時給増減は市場予想通りであったが、相変わらず高水準を維持している。
⭕ 今回の雇用統計が力強い内容であったため、利下げ開始の時期を再考する事となりつつも、経済が底堅さを維持していることを示した。
④ 重要経済指標のおさらい
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⑤ 政策金利予想 4/6
🟡 2024/5/1、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利決定に於いて、市場参加者の意見は「金利据え置きが95.2%」【5.25-5.50】
🟡 利下げ観測
★ 2024/6/12 「53.24%」(3/30時点、63.61%)
★ 2024/7/31 「72.57%」(3/30時点、77.90%)
![](https://assets.st-note.com/img/1712407210059-8TN63ytYXl.png)
⑥ まとめ
⭕ 堅調な労働市場
製造業の景況感回復や労働市場の力強さが示すのは、企業と経済が現在の高金利に適応している事であると考えられます。
「個人消費」や「企業収益」の高まりが良い決算を生み、株価を持ち上げています。指標の結果で利下げ開始にやや遅れがあったとしても、利下げは何れ訪れ、金利が安定している事は銘柄選びにおいて「解りやすい状況」であると思います。
⭕ 中東情勢逼迫、原油高
「中東情勢逼迫で原油先物が一時1バレル87.60ドルまで上昇」
原油価格の上昇は全ての経済活動に影響を与え、インフレ再燃の懸念となります。中東情勢の逼迫や原油高は11月の大統領選まで続くと予想されている。(親イスラエルの元トランプ大統領再選となれば情勢が動くと予想される。娘婿がイスラエル人)
日本においては、ガソリン補助金が6月末まで延長となったといえ、直近の政治資金パーティの件で主に清和会(安倍派)積極財政派の大幅な粛清により、原油高政策がまともに行われるのか不安である。
シリアの首都ダマスカスのイラン大使館周辺に4月1日、イスラエル軍戦闘機によるものとみられる攻撃があった。イラン政府はこの攻撃で上級司令官3人を含む7人が死亡したと発表。イランは厳しい対応を取るとしており、イスラエルとの緊張が高まっている。
シリア国営メディアは軍関係者の話として、イスラエルがゴラン高原からイラン大使館周辺を攻撃し、シリアは防空システムでミサイルのうち数発を撃墜したと報じている。
イスラエル軍の報道官は外国メディアの報道にはコメントしないとした。イスラエルは長年、シリア内のイランの軍事施設などを標的に攻撃を繰り返しているが、大使館周辺が攻撃を受けたのは今回が初めて。
⭕ 台湾地震
台湾東部沖で4月3日M7.2の地震が発生。最大震度6強を観測。死者13人に9人不明となっており懸命な捜索が続けれれています。また、道路が寸断された地区には400人ほど孤立していると報じられています。
半導体世界大手の台湾積体電路製造(TSMC)は1日足らずで工場をほぼ復帰させたと報じられています。エヌビディア製品の製造はほぼTSMCが担っている為、動向が注目されていました。(エヌビィデアCEO、ジェンスン・フアンは台湾出身)
4月5日、日本政府からの支援として台湾に100万ドル(約1億5000万円)規模を支援すると発表。能登半島地震では台湾政府からの支援(約6000万円)を受けております。
🔅 今週の債券利回り、為替、原油(前週比)4/6現在
★ 米国10年債利回り 4.400%(3/30 4.210%)⤴
★ 日本10年債利回り 0.772%(3/30 0.722%)⤴
★ 1ドル=151.610(3/30 151.378円)⤴
★ 原油(WTI)1バレル=86.73ドル(3/30 83.11ドル)⤴
🔅 今週の米国株主要3指数、日経平均 4/6現在
★ NYDOW 38,904 ▲2.27%(先週比)+0.29%(先月比)
★ S&P500 5,204 ▲0.95%(先週比)+0.91%(先月比)
★ NASDAQ 16,248 ▲0.80%(先週比)▲0.15%(先月比)
★ 日経平均 39,010 ▲3.37%(先週比)▲1.49%(先月比)
🔅 来週の経済指標
4/10 消費者物価指数CPI
4/11 生産者物価指数PPI