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24/11/9 今週の米国経済指標まとめ

⭕ 今週は、米国 大統領選挙(11/5)、ISM非製造業景況感指数(11/6)、FOMC 米国連邦公開市場委員会(11/7)について簡単にまとめてみました。


① まとめ

🟡 米国大統領選挙、トランプ祝儀

 トランプ氏の圧勝で今週はトランプ祝儀の株高となりました。S&P500は最終日に一時6000を超えるなど凄まじい勢い、日経平均も再度4万を試す位置まで登っています。
 トランプ政策の中で実施されるのが確実と考えられる法人税減税が広く米国企業に大きな収益改善をもたらす事は予想されます。中でも小型株ラッセル2000は今週+8.57%と高騰を見せた。

🟡 FOMC(米連邦公開市場委員会)

 予想通りの25bp利下げで安心通過。利下げはしましたが米国10年債利回りは最近じわじわ上昇傾向にあり、トランプ政策はインフレを誘発する懸念も含み、FRBにとっては今まで以上に安易に利下げを出来ない状況が考えられます。好景気と金利先高感により、いま暫くはドル高基調となりそうです。トランプ自体はドル安を望んでいますが、政策のジレンマは今後も話題となりそうです。
 

🟡 経済指標は?

🔅「ISM非製造業景況感指数」サービス業の総合は56.0と予想(53.6)を上回る大幅に上回り高水準な足取りを示した。特に雇用(+4.9p)、物価 (▲1.3p)とFRBにとって好ましい結果となった。

🔅「新規失業保険申請件数」22.1万件、先週比3000人増の小幅な増加にとどまり、労働市場の状況に大きな変化がない様子を示唆したほか、10月の雇用の伸び減速はハリケーンやストライキの影響によるものという見方を支えた。 Reuters 2024/11/8

🔅「ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値」米ミシガン大学が8日に発表した11月の消費者信頼感指数(速報値)は73.0と、前月の70.5から上昇し、4月以来7カ月ぶりの高水準となった。共和党支持者の間での見通しが明るくなったことが寄与した。ロイターがまとめたエコノミスト予想(中央値)の71.0も上回った。 Reuters 2024/11/9

② 米国大統領選挙 11/5

⭕ トランプ氏圧勝!
 
2020年選挙には投票集計機ドミニオンの不正疑惑問題、郵便投票差し替え問題などありましたが、今回は僅差でなかった事が幸いし、再集計する事なくすんなり決まりました。就任式は2025年1月20日です。

出典元 RCP 2024/11/8

用語一覧
Democrats(民主党)Republicans(共和党)President(大統領)SENATE(上院)HOUSE(下院)GOVERNORS(知事)


③ 10月 ISM非製造業景況感指数 11/6

🟡 結果 56.0(予想 53.6 前回 54.9)

⭕ サービス業の総合は56.0と予想(53.6)を上回る大幅に上回り高水準な足取りを示した。特に雇用(+4.9p)、物価 (▲1.3p)とFRBにとって好ましい結果となった。

● 業況 57.2 (▲2.7p)
● 新規 57.4 (▲2.0p)
● 雇用 53.0 (+2.0p)
● 価格 58.1(▲1.3p)

● 「港湾ストライキは当社のサプライチェーンに影響を与えませんでしたが、すべての戦略的ベンダーが影響がある場合に備えて計画を立てていることを確認しました。」[小売業]

● 「材料の入手可能性と配送性は改善し続けています。港湾ストライキは、貨物を迂回させなければならなかったため、影響を与えましたが、全体的なコストは重要ではありません。サービスコストは依然として高いですが、交渉は容易です。」[宿泊・飲食サービス]

 「悲しいことに、最近のハリケーンや竜巻、そして将来の気候関連の大災害は、機器の販売やレンタルビジネスにとって良い結果となっています。それと、インフラへの継続的な支出も重要です。」[情報サービス]

出典元 ISM Reports 2024/11/6


④ 連邦公開市場委員会(FOMC)11/7

⭕ ポイントを超簡単にまとめ

1.0.25ポイントの利下げ(4.50-4.75%)

🟡 フェデラルファンド金利の誘導目標は4.50~4.75%に。FOMCで投票権を持つ12人全員が追加利下げに賛成票を投じた。

2.雇用とインフレのリスクバランス

🟡 「委員会は雇用とインフレの目標を達成する上でのリスクがおおむね均衡していると判断した」。
 次回会合についていかなる可能性を「否定するのも肯定するのも」時期尚早だとし、利下げペースを緩めることは「まだ考え始めたばかりだ」と述べた。「より中立的なスタンスに向かおうとしている。9月以降その方針は変わっていない。データがわれわれをどのように導くかを見守るだけだ」
WSJ 2024/11/8

最近の指標をみると、経済活動は堅調な拡大を続けています。年初以降、労働需給は総じて緩和しており、失業率は上昇していますが、依然として低い水準にとどまっています。インフレ率は、同委員会の目標である2%に向けて進捗していますが、依然としてやや高止まりしています。

委員会は、長期的には2%の雇用とインフレ率の最大化を目指している。委員会は、雇用とインフレの目標を達成するためのリスクはほぼバランスが取れていると判断しています。経済の見通しは不透明であり、委員会は、その二重の任務の両側に対するリスクに注意を払っています。

その目標を支持するために、委員会は、フェデラルファンド金利の目標範囲を0.25パーセントポイント引き下げて4.5から4.75パーセントにすることを決定しました。フェデラルファンド金利の誘導目標レンジの追加調整を検討するにあたり、委員会は、今後のデータ、進化する見通し、リスクのバランスを慎重に評価します。同委員会は、米国債、エージェンシー債、エージェンシー・モーゲージ担保証券の保有量を引き続き削減します。委員会は、雇用の最大化を支援し、インフレ率を目標の2%に戻すことに強くコミットしています。

金融政策の適切なスタンスを評価するにあたり、委員会は、入ってくる情報が経済の見通しに与える影響を引き続き監視します。委員会は、委員会の目標の達成を阻害する可能性のあるリスクが生じた場合、金融政策のスタンスを適切に調整する用意があります。委員会の評価では、労働市場の状況、インフレ圧力とインフレ期待、金融および国際的な動向に関する測定値を含む幅広い情報が考慮されます。

出典元 FRB FOMC声明 2024/11/7



⑤ 政策金利予想  11/9

🟡 利下げ観測 2024年 「4.25-4.50」
★ FRBメンバー 52.63%
★ CME FedWatch 64.6070%(11/2、82.70%)

出典元 CME FedWatch


⑥ 今週のマーケット 経済指標

🟡 NYDOW、S&P500、NASDAQは史上最高値を更新!
11/7、英国中央銀行25bp利下げ

作成 ぼなんざ本舗研究所


🔅 来週の米国経済指標、イベントなど
11/13 CPI 消費者物価指数
11/14 PPI 生産者物価指数
11/15 小売売上高
11/15 日本 7-9月期実質GDP成長率(1次速報)


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