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2024/10/12 今週の米国経済指標まとめ

⭕ 今週は、CPI 消費者物価指数(10/10)、PPI 生産者物価指数(10/11)、ミシガン大学消費者信頼感指数(10/11)について簡単にまとめてみました。



① まとめ

🟡 今週の指標結果

 「CPI」、「PPI」、両指数ともに予想を上回る伸びとなり最近の低下傾向に一旦反発をする形となった。ISM景況感指数でも感じるように、サービス業は活発で価格は上昇傾向。逆にガソリン価格や住宅費は低下傾向となり、強弱含んだ結果となった。

 「ミシガン大学消費者信頼感指数」は予想を下回り、1年先の期待インフレ率も上昇。労働市場は堅調であるが、消費者は依然として物価高に対する不安と不満を抱えている。

 10/10に発表された「新規失業保険申請件数」が予想229,000件に対し結果258,000件と30,000件弱上回る。ハリケーン「ヘリーン」の影響う受けた州で申請件数が大幅に増えた。ボーイング社の従業員10%解雇報道もあり、暫くは上振れする可能性が高く、11/1発表の雇用統計に少なからずネガティブな影響を出すことが予想されます。

 全体的にはややネガティブな指標となったが、後述しますが最終日の銀行関連株の好決算に打ち消され、景気の先行きに対する期待が一段と高まった事で指標の結果は「誤差」として処理された感があります。

🟡 テスラ「ロボタクシー」

 期待が大きかった「ロボタクシーイベント」ですが、投資家の間では「誇大宣伝に満ちていて、詳細は薄かった」と結論づけられ、テスラの株価は当日9%弱の大暴落となった。
 対照的に、ライドシェア大手のウーバー・テクノロジーズとリフトの株価は急伸した。

 
米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は10日夜、利用者が街中を移動できる完全自動運転が可能なロボタクシー(自動運転タクシー)を発表した。
 同氏は、ハンドルやペダルがないアーモンド形の「サイバーキャブ」と、最大20人の利用者が同時に乗車できる「ロボバン」の2台を発表。2人乗りのサイバーキャブは3万ドル(約446万円)未満で販売される可能性があり、個人の顧客が購入することも可能だと述べた。
 

出典元 WSJ 2024/10/11


🟡 NYDOW、S&P500、史上最高値更新

 最終日、金融王手、JPモルガン、ブラックロックなどの決算発表がありました。決算が市場の予想を上回ったことが好感され、米国株式市場では、金融株を中心に買い注文が集まる展開にNYDOW、S&P500は史上最高値更新。

 
米国株にとって不安要素である大統領選挙戦線において、10/4、民主党ハリス候補者の演説で機器の故障が発生し「アドリブ力の低さ」が著しく露呈される事になった。もちろん政局には影響があったと思いますが、米国民の大半は自分達の生活が良ければ、これまでも「政権現状維持」を選んできているので、民主党ハリス候補者がこのまま押し切ってしまうかも知れません。

 米国株式市場は10月中に押し目が来るか、大統領選挙後に押し目が来るか全くわかりませんが、年末にかけては利下げの追い風が強い味方になるかと考えます。


 11月5日の米大統領選で初当選を目指す民主党のハリス副大統領が4日に中西部ミシガン州で開いた選挙集会で演説した際、「(あと)32日」と4回繰り返す場面があった。透明な画面に演説原稿を映し出す「プロンプター」の故障が原因で言葉に詰まったとみられ、以前から指摘されていたアドリブ力の低さが浮き彫りになった。
 ハリス氏は演説の序盤、応援演説に立ったバスケットボールの元スター選手、マジック・ジョンソン氏の現役時代の背番号が「32」だったことを挙げて、「今日で、選挙まであと32日です」と訴えた。ところが、急に言葉を継げなくなり、一呼吸置いた後、視線を漂わせながら「32日、32日。やらなければいけないことがある、やらなければいけないことがある。32日」と同じ文言を繰り返した。

出典元 毎日新聞 2024/11/7



② 9月 消費者物価指数 CPI 10/11

⭕ 9月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想を若干上回ったが、住宅費の落ち着きは安心材料となり、市場を大きく揺るがすものではなかった。

総合 2.4%(予想 2.3% 先月 2.5%)
コア 3.3%(予想 3.2% 先月 3.2%)

出典元 TRADING ECONOMICS

③ 9月 生産者物価指数 PPI 10/12

⭕ 9月の米生産者物価指数(PPI)は前月比横ばい(+0.0%)ガソリンの値下がりで、伸びが抑えられた。

総合 1.8%(予想 1.7% 先月1.7%)
コア 2.8%(予想 2.7% 先月2.4%)

出典元 TRADING ECONOMICS

④ ミシガン大学消費者信頼感指数 10/12

🟡 速報値 68.9(予想70.0 先回70.1)

 10月の米国消費者センチメントは予想外に低下、1年先の期待インフレ率も上昇し、消費者は依然として物価高に不安と不満を感じている。

[ワシントン 11日  ロイター] - 米ミシガン大学が11日に発表した10月の消費者信頼感指数(速報値)は68.9と、前月の70.1から低下した。ロイターがまとめたエコノミスト予想は70.8だった。

1年先の期待インフレ率は2.9%と、前月の2.7%から上昇した一方、5年先の期待インフレ率は3.0%と、前月の3.1%からやや低下した。

消費者調査ディレクターのジョアン・シュー氏は、「消費者は依然として物価高に対する不満を感じている」と指摘。また、米大統領選挙を11月に控え、「一部の消費者は経済の長期的な軌道について判断を差し控えているようだ」と述べた。

出典元 REURERS 2024/10/11




⑤ 今週のマーケット 経済指標

🟡 米国強力雇用統計、先月も上方修正。ユーロ圏はインフレ率1%台、大幅利下げ観測前進

作成 ぼなんざ本舗研究所

⑥ 政策金利予想  10/12

🟡 利下げ観測 2024年
★ FRBメンバー 「4.25-4.50」(残り2回)52.63%
★ CME FedWatch 「4.25-4.50」(残り2回)84.40%

出典元 CME FedWatch

🔅 来週の経済指標
10/17 ECB 政策金利
10/17 米国 小売売上高
10/17 米国 新規失業保険申請件数


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