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24/11/16 今週の米国経済指標まとめ

⭕ 今週は、CPI 消費者物価指数(11/13)、PPI 生産者物価指数(11/14)、小売売上高(11/15)について簡単にまとめてみました。


① まとめ

🟡 経済指標は?

「消費者物価指数(CPI)」予想通りの結果ではありましたが、4か月連続で伸び、インフレとの闘いが足踏み状態となっている。

「生産者物価指数(PPI)」予想を上回った。PPIはCPIと個人消費支出(PCE)の先行指標ともいえ、近々のインフレ懸念が残る結果となった。

「小売売上高」予想を上回る伸びで米国経済の堅調さを示した。また、先月分が上方修正されました(+0.4%➡+0.8%)、自動車販売が大幅に伸びた。


🟡 パウエル議長発言と金利

 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は14日、ダラス地区連銀など主催のイベント講演で「利下げを急ぐ必要が無い事を明言」。労働市場が悪化しない限り、市場参加者が思うような利下げはされないかもしれません。また、次期大統領のトランプ政権下となればインフレが加速する要因が多い事が懸念されており、市場参加者もその辺りを織り込まれたのか、次回利下げ観測は後退した。
 
 米国10年債利回りは4.445%、先週比+14bpとジワジワ上昇。円安ドル高が進み、米国株式市場にとっては逆風となり主要3指数とも今週は下落となった。

「経済はFRBが金利引き下げを急ぐ必要があるというシグナルを送っていない」
「FRBはインフレ対策を完遂することに全力を尽くす」
「経済の強さによりFRBは慎重に決定を下すことができる」 

出典元 Reuters 2024/11/15


🟡 来週は?

 11/20、エヌビィデア決算発表。また、トランプ次期大統領のみならず、イーロンマスク氏の動向も影響力が大きくなり目が離せません。

② 10月 消費者物価指数 CPI 11/13

⭕ 10月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想どおりであったが、インフレ退治はやや足踏み状態。

総合 2.6%(予想 2.6% 先月 2.4%)
コア 3.3%(予想 3.3% 先月 3.3%)

出典元 TRADING ECONOMICS


③ 10月 生産者物価指数 PPI 11/14

⭕ 10月の米生産者物価指数(PPI)は前月から伸びが加速した。個人消費支出(PCE)価格指数に反映される項目が押し上げ要因となった。

総合 2.4%(予想 2.3% 先月1.9%)
コア 3.1%(予想 3.0% 先月2.9%)

出典元 TRADING ECONOMICS


④ 10月 小売売上高 11/15

⭕ 10月の米小売売上高は市場予想を上回る伸びとなった。自動車販売の増加が全体を押し上げた。

結果+0.4%(予想+0.3% 先月+0.8%に上方修正)

🟡 10月のデータは強弱が混在しているが、9月分の上方修正は、今年終盤の個人消費が想定されていたより力強いことと、それを背景にホリデーシーズンの消費が堅調に推移する可能性を示唆する。
  一方でインフレが根強い上に、一部の小売業者はトランプ次期政権下で輸入品への関税が引き上げられることを見越して既に値上げを検討している。
  こうした状況は今後の小売売上高データをゆがめる恐れがある。この統計はインフレ調整をしないため、増加が示されても販売が増えたというより価格の上昇を反映しているに過ぎない可能性があるためだ。

出典元 Bloomberg 2024/11/15 
出典元 TRADING ECONOMICS


⑤ 政策金利予想  11/16

🟡 利下げ観測 2024年 「4.25-4.50」
★ FRBメンバー 52.63%
★ CME FedWatch 61.90%(11/9、64.70%)

出典元 CME FedWatch

⑥ 今週のマーケット 経済指標

🟡 第一次トランプご祝儀終了で今週は株価下落。

作成 ぼなんざ本舗研究所


🔅 来週の米国経済指標、イベントなど
11/20 エヌビィデア8-10月期決算
11/21 新規失業保険申請件数
11/23 ミシガン大学消費者信頼感指数


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