2024/6/1 今週の米国経済指標まとめ
⭕ 今週は、米国 実質GDP成長率(改定値)(5/30)、PCE 個人消費支出(5/31)、ユーロ圏消費者物価指数HICP(5/31)、について簡単にまとめてみました。
① GDP成長率1-3月期 改定値 5/30
⭕ 速報値、前期比+1.3%(予想+1.3%)年率+2.9%
改定値は予想通りの下方修正。
個人消費(実質消費者支出)が+2.0%(四半前期比)(速報値+2.5%)、
コアPCE価格指数(四半前期比)が+3.6%(速報値+3.7)と下方修正となり、失速傾向が見られる。
🟡 過度な景気の冷え込みは企業収益に影響がある為、業績相場が続いている現在の米国株式市場にとっては、やや懸念材料と言えます。
② 4月 個人消費支出 PCE 5/31
⭕ 前年同月比の結果は予想通りとなり、コアの指数先月比が予想を下回った事からインフレ再燃への懸念が和らいだ。FRBが重要視する指標である為、多くの関係者が安心感を得られた。
🟡 PCE個人消費支出
●(前年同月比)結果 +2.7% (予想 +2.7% 先月 +2.7%)
●(指数先月比)結果 +0.3% (予想+0.3% 先月 +0.3%)
🟡 コアPCE個人消費支出(食品とエネ除く)
●(前年同月比)結果 +2.8% (予想 +2.8% 先月 +2.8%)
●(指数先月比)結果 +0.2% (予想 +0.3% 先月 +0.3%)
③ ユーロ圏消費者物価指数HICP 5/31
⭕ 結果+2.6%(予想+2.5%、先月+2.4%)
ECBは6月6日の会合で利下げが濃厚。ユーロ圏消費者物価指数(HICP)は総合で予想を上回り、インフレはやや加速はしたが、ECBは利下げに前向きな姿勢を崩していない。
ユーロ圏内において、国によってはまだ失業率が高い場所もあり、経済の回復も均等ではなく、利下げが必要な国もあると考えられます。
④ 重要経済指標のおさらい
⑤ 政策金利予想 6/1
🟡 2024/6/12、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利決定において、市場参加者の意見は「金利据え置きが95.6%」【5.25-5.50】
🟡 利下げ観測【5.00-5.25】
★ 2024/9/18 「54.8%」
★ 2024/11/7 「65.9%」
⑥ まとめ
🟡 インフレ軟化、米国利下げ観測やや前進
5/31、PCE個人消費支出の結果を受け、多くの市場参加者は安心感を得られ、最終日の市場は引け前に大きく持ち直した。3指数とも週間では下落となったが、月間ではハイテク関連株の好決算効果が大きく、数値を引き上げた。
🟡 ユーロ圏は6月利下げ濃厚
ECBは6月6日の会合で利下げが想定されるが、その後の見通しは不透明との意見が多い。ドイツの経済回復からユーロの経済状況は全体的に安定に向かっています。
🔅 今週の債券利回り、為替、原油(前週比)6/1現在
★ 米国10年債利回り 4.503%(5/25 4.467%)
★ 日本10年債利回り 1.054%(5/25 0.998%)
★ 1ドル=157.251(5/25 156.945円)
★ 原油(WTI)1バレル=77.18ドル(5/25 77.80ドル)
🔅 今週の米国株主要3指数、日経平均 6/1現在
★ NYDOW 38,686 ▲0.98%(先週比)+1.20%(先月比)
★ S&P500 5,277 ▲0.51%(先週比)+4.21%(先月比)
★ NASDAQ 16,735 ▲1.10%(先週比)+5.64%(先月比)
★ 日経平均 38,614 ▲0.39%(先週比)+0.68%(先月比)
🔅 来週の経済指標
6/3 ISM製造業景況感指数
6/5 ISM非製造業景況感指数
6/7 米国雇用統計