2023/10/10 気になるニュース⑱ イスラム組織ハマス、イスラエルへ攻撃!!
⭕ パレスチナ暫定自治区のガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスがイスラエルに対して行ったロケット弾などによる大規模な攻撃について、簡単にまとめてみました。
① イスラエル臨戦態勢を宣言
⭕ 旧ツイッターX、ベンヤミン・ネタニヤフ首相のコメントです
「イスラエル国民よ、 私たちは戦争状態にあり、作戦や巡回ではなく、戦争状態にあるのです。今朝、ハマスはイスラエル国家とその国民に対して残忍な奇襲攻撃を開始した。私たちは早朝からこの中にいます。」
② ハマスとは?
⭕ そもそもハマスとは何なのか?
③ イスラエルとパレスチナ人の歴史
⭕ イスラエルやパレスチナ人の歴史を振り返ってみます。
イスラエルは戦後の1948年、パレスチナ地方にユダヤ人の国として建国されました。イエスキリストを処刑したとみなされ、2000年にわたる迫害を受けてきたユダヤ人として「悲願」とも言えます。
パレスチナの地にあるエルサレムは、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地であり、西洋と中東の宗教と歴史上重要な要所です。
第二次世界大戦、ドイツ軍ナチスに迫害を受けたユダヤ人が建国する事に社会的同情を買っていた事もあり、世界的な支援を受けたと言えます。
その一方で、イスラエルのあるパレスチナ地方に住んでいた170万人ともいわれる「パレスチナ人」は故郷を追われる形となりました。ヨルダン川西岸地区やガザ地区、ヨルダン、シリア、レバノンなどの近隣諸国に逃れたのです。
④ パレスチナ解放機構と自治区
⭕ 反イスラエル組織としてパレスチナ解放機構(PLO)が1964年に結成。アラブ諸国連盟の承認も受けパレスチナ人の民族自決を唱えたが、武装ゲリラを展開するなど問題も山積みである。
形式上はイスラエル国の管轄とされているパレスチナ人は独立国家を求めていました。苦労の末、1993年に「オスロ合意」による和平合意が結ばれ、イスラエルが占領していた「ガザ地区」と「ヨルダン川西岸地区」でパレスチナ人の暫定自治がスタートしました。近年では共存も上手くいっていたとの事で
しかし、1987年に結成されたイスラム原理主義組織「ハマス」はパレスチナ全土解放して独立国家をつくりたいと考えているため、「オスロ合意」を認めていません。そこでハマスはパレスチナ評議会選で勝利し2007年、ガザ地区全域を奪い、実効支配しているのです。
特にガザ地区は人口密度が異常に高く、イスラエルとの武力抗争があると空爆を受け亡くなる人も沢山おり、パレスチナ住民はハマスによって虐げられているとも言われています。
ガザ地区は、高い塀やフェンスで囲まれ物資の封鎖が続いている事から「天井のない監獄」とも呼ばれています。
⑤ 今回なぜ攻撃したのか?
⭕ 表向きは宗教問題とされているが、イスラム武装集団ハマスと背後に控えるイランによる計画的なテロ行為であると結論づけるのが妥当と言えます。
ハマスはパレスチナ人を隠れ蓑にしたテロ集団です。
● ハマスは、敵対するイスラエルとアラブ諸国との関係正常化が進んでいる事に懸念を示しており、アラブ諸国から見捨てられる焦りがあった。
● 利害関係の一致するイランの資金援助と作戦立案を得て攻撃に踏み切った。
⑥ まとめ
⭕ イスラエルの後ろには米国、ハマスの後ろにはイランと典型的な「代理戦争」となっております。ハマスの奇襲攻撃はイスラエルと米国に過剰反撃の機会を与えてしまった感があり、ハマス側が壊滅する可能性もあると考えます。
⭕ 世の中には戦争をしたい人達が存在し、今回の戦争で、需要減退により先週やっと下がってきた原油価格は再び上昇し、これに恩恵を受ける人達も存在する。武器弾薬についても然り。
VDE / バンガード・米国エネルギー・セクターETFは上昇。心配された株安、インフレへの影響はまだ判断が難しいところです。