見出し画像

24/12/7 今週の米国経済指標まとめ

⭕ 今週は、ISM製造業景況感指数(12/3)、ISM非製造業景況感指数(12/5)、米国雇用統計(12/6)について簡単にまとめてみました。


① まとめ

🟡 経済指標

⭕ 注目の雇用統計では、雇用市場は引き続き堅調。近況が不安定な結果であった為、市場は安心感より株高となった。次回会合でのCMEの利下げ観測は86.0%まで上昇したが、FRBが目標とする「2%」への動きは停滞しており、来週発表のCPIの重要性は高い。

「ISM製造業景況感指数」48.4と予想(47.5)を上回る低調に歯止めがかかりつつある。
「ISM非製造業景況感指数」52.1と予想(55.7)を下回る選挙の影響や関税についての言及が目立った。
「雇用統計」雇用者数が堅調な伸びを示し、労働需要の減速懸念はやや後退。失業率は4.2%と+0.1%。
「ミシガン大学消費者信頼感指数」速報値は74.0と予想(73.2)を上回る高水準。


🟡 ビットコイン10万ドル超え

 そもそも何故トランプ氏は暗号資産に対して積極的なのか。建前として、ビットコインを含む暗号資産がアメリカの経済と金融システムに新たな活力をもたらすと考えており、アメリカがその分野でリーダーシップを取る事を望んでいるからだと考えられています。

 イーロン・マスク氏は以前、テスラ車をビットコインで決済する事を断念しています。当時「仮想通貨は様々な面で良いアイデアであり、将来性があると信じているが、環境に大きな負担をかけるわけにはいかない」と述べています。

 暗号資産に不可欠なマイニングと呼ぶ膨大な計算作業では、大量の電力が消費され、相当な環境負荷が想定されます。バイデン政権下では批判の対象となっていたが、パリ協定ガン無視のトランプ氏とマスク氏のタッグで「次の展開」が待っているかも知れません。


🟡 米司法省がトランプ氏への刑事訴訟取り下げ

 先週の話となりますが、米司法省の検察側がトランプ氏が起訴された、「議会襲撃事件」と「機密文書持ち出し」に関する2件の連邦刑事訴訟について取り下げを申請している。
 
 現職大統領を起訴できないという建前もありますが、米国内ではトランプ忖度が急加速しております。
 
 特に対中国に対しての「海外腐敗行為防止法(FCPA)」適用に積極的な姿勢を示し始め、アメリカ司法省は、BIT Mining Ltd.(旧500.com)の元CEOが日本の政府関係者に対して賄賂を提供したとして起訴されたと報告しました。
 これは日本で注目を集めた統合型リゾート(IR)を巡る賄賂疑惑で、秋本司議員が逮捕された事で日本では落としどころとなってますが、米国司法省の発表では中国側は5人に賄賂を渡したとされており、その中に岩屋外務大臣(現)が含まれているとの報道がありました。
 
 トランプ政権下となり、親中疑惑大臣のままでは日本は米国との外交において、とても意見を受け入れてもらえる気がしませんね。

岩屋毅氏とIR賄賂疑惑を徹底整理|海外報道と国内疑惑のまとめ(Topics Japn)

 

② 11月 ISM製造業景況感指数 12/3

🟡 結果 48.4(予想 47.6 前回 46.5)

⭕ 総合は48.4と予想(47.5)を上回る。新規受注の指数が50.4と5か月ぶりの大幅上昇となる。大統領選挙後に国内製造業に楽観が芽生えつつ、製造業の低調に歯止めがかかりつつあった結果。

● 生産 46.8 (+0.6p)
● 新規 50.4 (+3.3p)
● 雇用 48.1 (+3.7p)
● 価格 50.3 (▲4.5p)

回答者の声
● 「顧客が在庫を減らし、短期的な需要について不確かなように見えるため、ビジネスは減速しています。2025年の暫定予測は大幅に下方修正されています。私たちは、米国選挙の不確実性を乗り越えた今、改善が見られることを期待しています。」[金属加工品]

● 
「ここ数週間でようやく牽引力が見られ、注文量が増えています。バックログは増え始めています。」[電気機器、電化製品、部品]

● 「選挙後、製品を作るために米国に戻りたいという顧客が増えています。私たちはこれらの問い合わせに取り組んでいます。彼らはとてもやる気があるようです。」[一次金属]

出典元 11月 ISMレポート 2024/12/3

③ 11月 ISM非製造業景況感指数 12/5

🟡 結果 52.1(予想 55.7 前回 56.0)

⭕ サービス業の総合は52.1と予想(55.7)を下回る。選挙の影響や関税についての言及が目立った。影響が及び得る一部の業界からは慎重な見通しが示された。

● 業況 53.7 (▲3.5p)
● 新規 53.7 (▲3.7p)
● 雇用 51.5 (▲1.5p)
● 価格 58.2(+0.1p)

● 「堅実な四半期を終え、同様の休暇を計画している。記録は更新していないが、前向きだ。」[小売業]

● 「大統領閣僚の人選がどうなるのか、承認されるのか、また今後の業務にどのような影響を与えるのか、まだ見守っている。内閣が完成し、連邦政府の資金が今後どのように配分されるかがわかるまで、現在は資本プロジェクトを保留している。」 [運輸・倉庫]

 「大統領選後、関税が2025年の電子機器・部品価格に影響することを懸念している。」[情報サービス]

出典元 ISM Reports 2024/11/6

④ 11月 米国雇用統計 12/6

🟡 非農業部門雇用者数 +227,000人(予想+200,000人)
🟡 失業率 4.2%(予想4.2%)
🟡 平均時給増減 +4.0%(予想+3.9%)前年同月比

⭕ 非農業部門雇用者数が予想を上回る堅調な伸び。ハリケーンとストの影響から回復

 11月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が堅調な伸びを示し、労働需要の減速懸念は後退した。前月は壊滅的被害をもたらしたハリケーンと大規模ストの影響で急減速していたが、雇用市場は健全さを取り戻した格好。

 このところ雇用統計の数字は振れ幅が大きかったため、エコノミストは3カ月平均を注視するようになっている。非農業部門雇用者数の3カ月平均は17万3000人増に伸びが拡大した。

  今回の雇用統計では、雇用市場は引き続き堅調だが、もはやインフレの大きな要因にはなっていないとの米金融当局の見解が裏付けられた。物価上昇圧力は過去数カ月高止まりしているが、当局者は景気を刺激しつつ雇用を維持するために金利を引き下げ始めている。

出典元 Bloomberg 2024/12/6

⑤ 政策金利予想  12/7

🟡 利下げ観測 2024年 「4.25-4.50」
★ FRBメンバー 52.63%
★ CME FedWatch 86.00%
(11/30、66.00% 11/23、52.70%)

出典元 CME FedWatch

⑥ 今週のマーケット 経済指標

🟡 S&P500、今年57回目となる過去最高値更新!

作成 ぼなんざ本舗研究所

🔅 来週の米国経済指標、イベントなど
12/11 CPI 消費者物価指数
12/12 PPI 生産者物価指数


いいなと思ったら応援しよう!