2023/9/30 今週の米国経済指標まとめ
⭕ 今週の目玉であった、米国 4-6期GDP確定値(9/28)、米国 8月個人消費支出PCE(9/29)、日本 日銀の臨時オペ(9/29)について簡単にまとめてみました。
① 米国 4-6期GDP確定値 9/28
⭕ 確定値+2.1%(前期比)改定値から変わらず。
個人消費の改定値は+0.8%、改定値+1.7%から大幅下方修正。
設備投資の確定値は+7.4%、改定値+6.1%から上方修正。
★ 4-6月期で過去の話を言えなくもないが、これ程の金融引締めをしても日本の数値を上回っている事を考えれば、米国強しです。
② 米国 8月個人消費支出PCE 9/29
✅ PCEデフレーター (前年同月比)
結果 +3.5% 先月 +3.3%
✅ コアPCEデフレーター(食品とエネ除く、前年同月比)
結果 +3.9% 先月 +4.2%
⭕ コアPCEで市場予想と一致、約2年ぶりに4%を切るFRBにとって無難な結果になった。ガソリン価格上昇の影響で総合では上昇。
⭕ 下支えであった貯蓄率も低下傾向にあり、今回の結果により「ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、米金融当局の利上げは完了した可能性がある」と示唆した。
③ 日本 日銀が臨時オペ 9/29
⭕ イールドカーブコントロール(YCC)修正後、背伸びを始めた日本10年国債利回りに日銀が待ったをかけました。
前日の28日から上昇傾向となり、29日正午には0.76%を超え、約10年ぶりの高水準となり、3000億円の国債買い入れを行う臨時オペに踏み切りました。国債を買い付け、国債価格が上昇し、相対的に利回りは低下する。0.75%超えが日銀としてのガイドラインであったかもしれません。
⭕ 10年国債利回りは銀行にとって、長期利回りの基準となります。YCC修正後の利回り上昇に伴い、大手銀行は住宅ローンの変動金利の引き上げに動き始めました。10月からも引き上げ予定となっております。
⭕ また、年内暫くは、日本の金融緩和政策は大幅にぶれる事なく、まだまだ円安基調が続く可能性が高いと言えるのではないでしょうか。
④ 重要経済指標のおさらい
⑤ 利上げマップ 9/30
✅ 11/1、連邦公開市場委員会(FOMC)での市場参加者の意見は現状維持が81.7%と優勢。
⭕ 市場参加者の35%が今年中に1回の利上げを観測、FRBメンバーのほとんどが今年中に1回の追加利上げ実施を支持している。
⑥ まとめ
⭕ 9/20FOMCからの9月米国株式市場は、散々な結果となった。
9月は先月比で
「NYDOW」▲3.50%
「NASDAQ」▲5.81%
「S&P500」▲4.87%
一年で一番パフォーマンスが低い月を象徴する結果となった。
⭕ 米国10年債利回りの上昇、原油価格の高止まりや、全米自動車労組(UAW)のストライキ拡大と長期計画によって、米経済に対する楽観が弱まり、米国株市市場に大きなマイナス影響が出た形となった。
⭕ 年末にかけて上昇する予測を立てるならば、10月は絶好の買い場になると思われます。
🔅 今週の債権利回り、為替、原油(前週比)9/30現在
★ 米国10年債利回り 4.579%(9/23 4.438%)
★ 日本10年債利回り 0.749%(9/23 0.724%)
★ 1ドル=149.390円(9/23 148.387円)
★ 原油(WTI)1バレル=90.77ドル
🔅 今週の米国株主要3指数、日経平均9/30現在
★ NYDOW 33,507 ▲1.35%(先週比)▲3.50%(先月比)
★ NASDAQ 13,219 +0.06%(先週比)▲5.81%(先月比)
★ S&P500 4,288 ▲0.74%(先週比)▲4.87%(先月比)
★ 日経平均 31,861 ▲1.67%(先週比)▲2.32%(先月比)
🔅 来週の米国経済指標
10/2 米国 ISM 製造業景況感指数
10/4 米国 ISM 非製造業景況感指数
10/6 米国 雇用統計