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24/11/2 今週の米国経済指標まとめ

⭕ 今週は、米国 PCE個人消費支出(10/31)、米国雇用統計(11/1)、ISM製造業景況感指数(11/1)について簡単にまとめてみました。



① まとめ

🟡 M7決算、超簡単にまとめ

🟢 GOOGL / アルファベット 10/30
売上高+2.2%、純利益+14.6%、EPS+0.28$ ⭕ (対市場予想)
株価 ⭕ 
コンセンサスを上回る好決算、四半期ベースで売上高、純利益とも過去最高額となり株価は上昇。クラウド部門の売上が右肩上がり。

🟢 MSFT / マイクロソフト 10/31
売上高+1.6%、純利益+6.6%、EPS+0.19ドル ⭕(対市場予想)
株価 ✖ コンセンサスを上回ったが、クラウド事業の「アジュールAzure」の成長鈍化と今後の見通しを下方修正、莫大なAI投資に対する収益性が懸念され株価は6%強下落。

🟢 META/ メタ・プラットフォーム 10/31
売上高+0.9%、純利益+16.1%、EPS+0.81ドル ⭕(対市場予想)
株価 ✖ コンセンサスを上回ったが、人工知能関連インフラ費用の「大幅な加速」に投資家の不安を呼び株価は下落。

🟢 AMZN/ アマゾン 10/31 ×
売上高+1.0%、純利益+25.5%、EPS+0.29ドル ⭕(対市場予想)
株価 ⭕
 クラウド・サービス部門がAIへの企業投資の増加によって力強い成長を遂げたことにより、四半期収益が市場予想を上回った。MSFT、GOOGLと比較し大きく増収した事で株価は時間外取引で7%弱上昇。

🟢 AAPL/ アップル 10/31
売上高+0.4%、純利益▲39.7%、EPS▲0.63ドル (対市場予想)
株価 
✖ iPhone 16の販売台数は前年同期のiPhone 15の販売台数を上回るペースで伸びたにも関わらず、同社が10-12月期の小幅な成長見通しを提示した事で、時間外で2%弱下落。



🟡 経済指標は?

🔅「7-9月期実質GDP成長率(速報値)」前期比年率2.8%増と大統領選挙の不透明さに関わらず個人消費の伸びによる堅調さを示した。

🔅「個人消費支出 PCE」ほぼ予想通りに通過。11/6会合の利下げはほぼ確実となった。また、米国経済の継続的な堅調さを示した。

🔅「米国雇用統計」非農業部門雇用者数増加のケタが間違っていると勘違いした程の低い伸びであったが、市場参加者は数字のブレを折り込んでいたとの見方が多く、ほぼ混乱はなかった。

🔅「ISM製造業景況感指数」7か月連続で縮小圏内(50を下回る)今回の低下は航空機メーカー大手ボーイングの工場労働者によるストライキが影響した可能性がある。



🟡 米国大統領選挙、FOMC

🔅 11/5「米国大統領選挙」
「共和党・赤」テキサス、フロリダを取りこぼさなければトランプ氏が優勢、激戦7区でも5対2でトランプ氏優勢。
「民主党・青」人口が多く議席数の多い西海岸、東海岸はやはり強い。激戦区で現状が覆れば、勝ちの目が出る。

出典元 Real Clear Politics Election 2024 1102



🔅 11/6「FOMC」
 
次回会合で25bp利下げは決定的、年内もう一回に疑問符が付き始めた。会合後のパウエル議長の発言に注目です。



🟡 日銀政策金利決定会合、衆議院選挙

🔅 10/31「日銀金利現状維持」無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.25%程度で推 移するよう促す。政局が不安定の中で今回は変化を避けた感はある。


🔅 10/27「衆議院選挙」自民党大敗(247➡191)となり、自公で過半数割れ。公明党(32➡24)。立憲民主党(98➡148)は躍進したが、野党連立は即刻決裂。玉木雄一郎党首率いる「国民民主党」は今回の選挙で(7➡28)大躍進となり、自民党が与党勢力として生き残る為に連立を持ち掛けているが、玉木代表は「総理に指名されるなら」との条件で連立与党案はほぼ消滅。また、立憲民主党の野田代表を総理に推すことも否定しています。

 首班指名後も過半数割れした自公が内閣を担うとして、予算案も国民民主党の合意が得られなければ通す事が出来ません。国民民主党は今後の政策決定においてのキャスティングボートを握る事となったわけです。
 
 玉木代表は、あくまで部分連合、政策の是々非々で判断すると初志貫徹を示しております。手取りを増やす、トリガー条項発動、減税、教育無償化などの実現に向け活躍を期待しております。



② 9月 個人消費支出 PCE 10/31

⭕ 総合は予想通りで鈍化、コアは予想をやや上回った。根強いインフレ下でも個人消費の堅調さが続いているという強弱が混じった結果となった。

🟡 PCE個人消費支出
●(前年同月比)結果 +2.1% (予想 +2.1% 先月 +2.3%)
●(指数先月比)結果 +0.2% (予想+0.2% 先月 +0.1%)

🟡 コアPCE個人消費支出(食品とエネ除く)
●(前年同月比)結果 +2.7% (予想 +2.6% 先月 +2.7%)
●(指数先月比)結果 +0.3% (予想 +0.3% 先月 +0.2%)

出典元 TRADING ECONOMICS




③ 10月 米国雇用統計 11/1

🟡 非農業部門雇用者数 +12,000人(予想+100,000人)
🟡 失業率 4.1%(予想4.1%)
🟡 平均時給増減 +4.0%(予想+4.0%)前年同月比

 非農業部門雇用者数が予想を著しく下回る。失業率、平均時給増減は予横ばい。

⭕ 労働統計局によると、10月の非農業部門雇用者数は前月比1万2000人増にとどまった。大型ハリケーンの襲来やボーイングでの大規模ストライキの影響で統計にひずみが生じた可能性が高いという。だが、1日の発表によれば、8月と9月の雇用増加は下方修正され、失業率は4.1%で横ばいだった。

⭕ 今回の読み解きにくい統計は、労働市場が数年前の過熱したレベルから減速が続いていることを示すさらなる証拠となる。インフレ抑制を狙った景気抑制的な政策金利を徐々に引き下げていくべきだとする当局者の主張を裏付けるものだ。

出典元 Bloomberg 2024/11/2




④ 10月 ISM製造業景況感指数 11/1

🟡 結果 46.5(予想 47.6 前回 47.2)

⭕ 総合は46.5と予想(47.6)を下回る。7か月連続で縮小圏内(50を下回る)今回の低下は航空機メーカー大手ボーイングの工場労働者によるストライキが影響した可能性がある。

● 生産 46.2 (▲3.6p)
● 新規 47.1 (+1.0p)
● 雇用 44.4 (+0.5p)
● 価格 54.8 (+6.5p)

回答者の声
● 「ビジネスは回復しています。見通しは楽観的ですが、良くはありません。」[コンピュータ&エレクトロニクス製品]

● 
「ビジネスレベルは依然として落ち込んでいます。経済がどこに向かっているのかについて「様子見」の環境のように感じます。顧客は在庫にコミットしたくないため、注文レベルが低下しています。」[金属加工品]

● 「潜在的な港湾ストライキは、私たちの業界全体に波及効果をもたらしました。1月には大規模な輸入が何件か発生し、計画された大規模な資本プロジェクトに重要な部品が予定通りに納入されることに不安が生じていました。最近の3つのハリケーンは、メキシコ湾岸の大規模な製造拠点を逃しましたが、それでもわずかな遅延を引き起こしています。[石油・石炭製品]

出典元 ISMレポート 2024/11/1




⑤ 政策金利予想  11/2

🟡 利下げ観測 2024年 「4.25-4.50」
★ FRBメンバー 52.63%
★ CME FedWatch 82.70%(10/26、73.59%)

出典元 CME FedWatch




⑥ 今週のマーケット 経済指標

🟡 今週も米国10年債利回りがじわじわ上昇、株価の上値が重い展開。M7の決算、投資家は今までと違いAI投資増額に対する懸念を深めており、予想を上回っただけでは株価は上がらなかった。

作成 ぼなんざ本舗研究所



🔅 来週の米国経済指標、イベントなど
11/5 米国 大統領選挙
11/6 ISM非製造業景況感指数
11/7 FOMC 米国連邦公開市場委員会
11/8 ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値


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