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アフリカで最も認知されている日本企業のブランドは?〜「ブランド認知ランキング」から読み解く(アジア編・後編)〜

今回は毎年発表されるアフリカで最も評価されているブランドのランキングである「Brand Africa 100: Africa’s Best Brands 2024」についてご紹介したいと思います。

このレポートを基にナイキやコカコーラなどの非アフリカのブランドやアフリカ発のブランドの動向、また日本企業ブランド浸透の現状や課題を読み解いていきたいと思います。

アジア編の前編ではレポート「Brand Africa 100: Africa’s Best Brands 2024」の紹介とアジアの中国・韓国の状況を紹介しましたが、今回の後編では日本企業の動向と考えられる課題についてご紹介しています。


アフリカで認知されている日本発のブランド

Brand Africa 100のランキングにおいて、日本発のブランドは特定の分野で一定の存在感を示しているものの、全体的には中国や韓国などのアジア諸国に比べて影響力がやや限定的なのが現状です。

Toyota (7位)

  • 自動車メーカーとして、アフリカ市場で広く知られ、信頼されているブランドです。

  • トヨタは耐久性と信頼性を特徴とし、特にアフリカの過酷な道路環境に適した車種を提供していることから人気が高いです。

Sony (26位)

  • エレクトロニクス分野で長い間人気を博しているブランドですが、近年は競争が激化し、ランキングでは順位を落としています。

  • 特に中国や韓国のブランドが台頭しており、ソニーの市場シェアが圧迫されています。

Honda (67位)

  • トヨタと同様に、自動車メーカーとしてアフリカ市場で一定の存在感を持っていますが、トヨタに比べてやや遅れをとっている状況です。

Toshiba (78位)

  • 電子機器分野での長年の信頼があるものの、中国や韓国のブランドに押され、ランキングが低下しています。

Nissan/Dacia (84位)

  • 日産は、Daciaとの提携によりアフリカ市場での競争力を維持していますが、こちらも他のアジアブランドとの競争が激化しています。

アフリカにおける日本発ブランドの現状

日本発のブランドは、品質の高さで依然として一定の評価を受けているものの、中国や韓国のブランドに比べてアフリカ市場での競争力が低下しつつあります。

実際にトップ100にランクした5社中3社が昨年より順位を落としています。全体的な課題として以下の3点が挙げられます。

1)競争の激化

  • 中国や韓国のブランドは、アフリカ市場において積極的に進出しており、価格競争力や現地ニーズに応じた製品展開で日本ブランドを圧倒しています。

  • 特に、アフリカ市場に特化した製品を提供している中国ブランドが、急速にシェアを拡大しています。

2)認識の低下

  • 日本ブランドは、品質の高さで知られているものの、価格が高めであることや現地市場に十分適応していないといった認識が広がりつつあります。

  • このため、消費者がコストパフォーマンスを重視するアフリカ市場では、存在感が薄れつつあります。

3)技術革新の遅れ

  • 中国や韓国のブランドが、AIやIoTなどの新技術を活用して製品やサービスの競争力を高める中、日本ブランドはこれに対抗するための技術革新が必要とされています。

日本発ブランドはアフリカでどう闘うべきか!?

では今後、日本ブランドがアフリカ市場での地位を回復するためには、何が必要なのでしょうか。

他ブランドの戦略と比較した時に、現地ニーズに合わせた製品開発や、現地企業とのパートナーシップ強化、デジタル技術の活用などが重要な戦略となると考えられそうです。

また、サステナビリティや社会貢献にも注力することで、アフリカ市場でのブランド価値を高めることが期待されます。

1)現地ニーズへの対応

  • アフリカ市場に特化した製品開発やサービス提供を強化することで、現地ニーズにより適応した製品展開が求められます。

  • 例えば、アフリカの道路事情に適した耐久性の高い車両や、低価格で高性能な電子機器などが必要です。

2)パートナーシップの強化

  • 現地企業とのパートナーシップを通じて、アフリカ市場でのプレゼンスを強化することが重要です。

  • これにより、現地のマーケティングや流通網を活用し、競争力を高めることが可能となります。

3)サステナビリティの追求

  • 環境保護や社会貢献に対する取り組みを強化することで、アフリカ市場でのブランド価値を向上させることが求められます。

  • これにより、アフリカの消費者との信頼関係を築き、長期的なブランドの成長が期待されます。

4)デジタル技術の活用

  • 中国や韓国のブランドが積極的に取り入れているデジタル技術を活用することで、アフリカ市場での競争力を強化する必要があります。

  • 特に、モバイル決済やオンライン販売などの分野での技術革新が求められます。

最後に

後編では日本発のブランドの状況と課題、今後の展望についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

次回は北米・ヨーロッパ及びアフリカ発ブランドについて紹介していきたいと思います。

なおケニアを拠点にアフリカにおける事業開発サポートを実施している『アクセルアフリカ』では定期的にアフリカについて取り上げられたレポートの紹介と要約・分析記事を発信しております。

ぜひ皆様のアフリカビジネス進出のお役に立てれば幸いです。またご質問等ありましたらお気軽にお問い合わせください。

レポート全文はこちらから

今回ご紹介した「Brand Africa 100: Africa’s Best Brands 2024」は下記から無料ダウンロードできます。

前編はこちらから

トップ100リスト(アジア発ブランドマーク付)

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