ヨーロッパを精神科医の視点から①
ご無沙汰しています。
前回の投稿を最後に海外へ逃亡しておりました。
今ベルギーとオーストリアを経てポーランドに入りました。
ポーランドでは世界遺産の街、クラクフに滞在しています。
ここまでの旅の中で感じたこと。
日本には日本の文化をうまく宣伝できていない。
ということです。
海外に行くと、例えばウィーンではクリムトやシーレなどのその地域を拠点にした芸術家が全面的に押し出され、土産物から街のモニュメントまであらゆるものに反映されています。
しかし日本はどうか。日本の著明な画家、例えば葛飾北斎が町中で目につくようなことはあるでしょうか。ほとんどありませんね。
西洋の人たちは自分たちのルーツ、そういうものを大事にしている印象を受けます。
例えばポーランドは何度も戦火をくぐり抜け、ナチスによる虐殺を経験してきた国です。ポーランド人は他国籍の人とも分け隔てなく接し、とてもオープンで、それでいて保守的で家庭を大事にする、という印象を受けますが、その苦難の歴史の中でそのようなアイデンティティを確立していったように思います。
しかし日本は島国で、外との接触が少なくアイデンティティが確立される機会が今も昔も少ないように思います。
他人は自分を映す鏡です。
そのため旅行に行くと自分、日本人としての自分としてのアイデンティティについて考えさせられます。
なので今回の旅行で、自分のアイデンティティとは何かを、この年になって今更ながらに探しはじめています。
明日はアウシュビッツに行きます。ポーランド人にとって切っても切りはなせない負の遺産を見に行ってきます。
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