Linuxの権限設定で数字を見かけると、まず頭の中で二進数への変換を始める。777や755といった数字が頻繁に目に入る。これらの数字を見たとき、自分は必ず右から順番に3つずつ区切って確認している。そして各区切りの中で4,2,1という数字を思い浮かべる。実際の作業では、ls -lコマンドを実行すると、権限が文字で表示されるため、数字との対応関係を都度確認することになる。
権限設定で最もよく使用する数字パターンを考えると、およそ全体の7割が755と644である。これは実務経験から得られた感覚だ。755の場合、所有者に7(読み書き実行)、グループとその他に5(読み実行)という設定で、実行可能なスクリプトやディレクトリによく使用される。644は所有者に6(読み書き)、グループとその他に4(読み)という設定で、通常のテキストファイルでよく目にする。
権限の数字表現が理解しづらい理由として、3つの要因が考えられる。1つ目は、一つの数字が3ビットの情報を含んでいること。2つ目は、それが3組(所有者、グループ、その他)で構成されていること。3つ目は、4,2,1という二進数の重みづけが直感的でないことだ。しかし、実際の作業では全体のパターンの約9割は、755,644,777,666といった典型的な組み合わせで占められている。
この観察から、権限設定の学習において以下のような示唆が得られる。まず、よく使用される4つのパターン(755,644,777,666)を最初に覚え、これらが使われる典型的なケースを理解する。これだけで日常的な作業の約9割をカバーできる。次に、各数字が二進数3ビットを表現していることを理解し、4,2,1の組み合わせとして捉える習慣をつける。これにより、残りの1割の非典型的なケースにも対応できるようになる。