会社設立後、社会保険をどうするか?
今回は、会社を立ち上げた場合の健康保険年金をどうするかについて書いてみます。
どんな選択肢があるのか?
国民健康保険に移行すると生じるおどろき?の真実
第3の選択肢としての任意継続制度のメリット
1.どんな選択肢があるのか?
会社を設立すると、次に問題になるのが健康保険とどうするか、年金をどうするかと言う問題です。というのも、サラリーマン生活をしている場合、会社が社会保険に加入し、健康保険及び厚生年金が一体としてカバーされていることに加えて、その社会保険料の半分を会社が負担していることもあり、
サラリーマン時代にこれらの保険の制度や契約について、詳しく知る動機もないのが通常と思います。
それが、独立起業する場合に大きな論点になります。というのも
1.会社負担が無くなるので、社保負担の問題が個人の資金繰りに影響すること。
2.設立した新会社ですぐに売上げ、利益が計上できれば、新会社で役員報酬を発生させて、社会保険に加入するという選択肢が最もシンプルだが、売上がない場合どうするか、国民健康保険になるのか?しかしその国保入ったことがないので、負担やルールを知らない。
3.そもそもそれぞれいくらの負担になるのか?どこに聞いたら良いのか?前職との関係では、退職によってその翌日にサラリーマン時代の社会保険の資格が喪失するので、それ以後の手続きやおすすめについて、相談に乗っていただけるわけではない。さあどこに問い合わせるのか?
そのような課題があるためです
私の場合も、どこに問い合わせたらわからず、会社時代に入っていたのが「協会けんぽ」だったので、協会けんぽに電話し、全くわからないので教えてほしいと伝えました。すると、退職後は、退職日の翌日になると、現在の協会けんぽの資格が失われるので、この日から今までの健康保険証は使えなくなる(使ってはいけない)ということがわかりました。そこで家族にもこの情報を共有しました。このあたりから家族の不安が始まります(-_-;)
そこで、ネット検索等で調べると、会社で社会保険に当面はいらないのであれば、自営の場合の健康保険として国民健康保険に加入するという答えがでてきます。ここまででは、他の選択肢は無いかのように見えました。
2.国民健康保険に移行すると生じるおどろき?の真実
そこで、国民健康保険を検討してみました。自営業の人がはいる保険だし、一番相性がいいと思っていました。が、その保険料について調べてみて… えっ、、と絶句する事態に。
新宿区の計算事例がありました。
これをみると、所得によって、月額保険料が決まる仕組みであることがわかります。それはそうと、前年のサラリーマン時代の所得からこの表を辿ってみると。。。例えば、基礎控除後、年収600万円の人の場合、月額72,000円!となります。この金額いかがですか?以前の給与明細などで比較するとサラリーマン時代と比べて倍以上なのでは。会社負担がなくなるので仕方がないと思ったとしても、さらに追い打ちをかけるのが、扶養家族がある場合です。協会けんぽでは、被扶養者として妻や子を加える事ができましたが、国民健康保険にはそのような制度がなく、被扶養者分の保険料が別途かかってしまうということなのだそう(無収入の被扶養者が3名の場合は、6,842×3=20,526円)。となると、合計で月額や約92,000円に!!!えーっ、ちょっと無理。他に選択肢無いの??と思いますよね。
3.第3の選択肢としての任意継続制度のメリット
困ったな、というときに、知り合いから教えてもらったのが、協会けんぽの「任意継続制度」でした。サラリーマン時代に加入していた健康保険と同じ内容の便益を受けながら、最長2年間の制約はあるのですが、協会けんぽの健康保険を継続できる制度があるのです。
ただ、延長できるだけなら、何のメリットがあるのかということですが、
1.被扶養者の制度も活用できる(被扶養者に保険料が掛からない)
2.報酬額を月30万円で保険料を計算してもらえる
というメリットがあるのです
ホームページのよくあるご質問を注意深く読むと、書いてあります
ただ、どちらが得とかそういう表現にはなっていない(当たり前か)ので
判断に迷う人もあるかもしれません
この制度を使う事で、家族4人で月額35,000円程度にまで保険料を抑えることができました。どちらを選ぶかで、同じ家族4人で、保険料が2.5倍程度異なるという事になるのです。
こういう、生活の知恵というか、独立時の知恵については、もっと一般に広まって、不安が一つでも解消するといいですね。