パラヴィの見つけた幸せ/ MAJA MA(2022)

想像と違う映画だった…!ジェンダー・性的嗜好がテーマ。

パラヴィは美しく、ダンスやお菓子作りが上手で裕福な主婦。
息子の婚約も決まり幸せな生活を送るパラヴィだったが、
あるきっかけで「自分はレズビアンだ」と告白した動画が拡散されてしまう。
保守的な義理の娘の家族には婚約破棄を言い渡され…

夫も息子も「そんなのは嘘だ」と真向否定。本当のパラヴィのことを見ようとしない。
LGBTQIA+支援活動をする娘はパラヴィのことを理解しようとするけど、無理やり告白させるものではないよね。

あのアウティング動画作ったやつはクソ。あの小太りのやつ。
こどものいたずらを大事にして拡散するという何とも性根の腐った行動から、大問題に。
でも家族がそれぞれの問題に向き合うきっかけにはなる。

息子の婚約者の両親は、まあ、腹立ちます。
インドが同性愛に保守的なのは想像つくけど、アメリカ育ちなのに?あそこまで偏見があることに驚いた。
息子も息子よ、ショックなのは理解するけど愛する母親に対する仕打ちが。ウソ発券機って今の時代もあれなの?本物?
→調べてみるとインドでは2024年時点で同性婚は認められてない。同性愛はタブーであり差別と偏見がある。らしい。
カンチャン(このひとだけ名前覚えてる)がゴンドラの中で言いたいこと言ってくれてスッキリ。
最後パラヴィと夫のキッチンでのシーンとか、ダンスシーンで息子の婚約者出てきたところで少し救われた感はある。

一見他人から見たら幸せそうでも、本当のことは自分にしか見たらわからない。
「主婦」とか「母親」ってただでさえ「私とは?」を見失いやすいものだろうし
そこに自分の性自認まで加わって、リアルだったら心の中に何十年も鬱屈した暗い闇がひろがっていたことだろう。
でもパラヴィの人生は全てが偽りだったのではなくて、その秘めごとは大切な小さな明かり・大切な思い出・人生の希望であって
いまの家族に囲まれた生活も幸せだったのだと願う。

パラヴィの衣装は全編通して素敵。きらきら

#踊るインド映画

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