保険屋のつぶやき85
ところで、いつぞや話題に掲げた
使わなかった保険料が戻って来る
入院保険。
人気ですが、本当はどうなんだろう。
ちょっとパンフレット等を元に
シミュレーションしてみました。
50才女性で考えると、
日額5,000円基本保障のみ。月4,740円
同系の掛け捨てタイプの商品では
終身払いで 月2,110円。
リターン商品は70才で全額返金されるので
コストはこの時点で“0”。
掛け捨てタイプは506,400円のマイナスです。
その後かけ続けると、
リターン商品はここから毎年56,880円の
マイナスが嵩んでいきます。
単純に10年で568,800円マイナスになります。
この時点で掛け捨てタイプは759,600円。
ほぼ同額になるのが86才の時になります。
ここから先、保険を続けるなら
リターン商品が支払い保険料が
高くなって行きます。
ここが逆転ポイント地点です。
掛け捨てタイプより得をしたいのなら
86才前に保険を解約することです。
考え方としては
高齢になり医療費もさほど
かからなくなったので、
医療費は自費でと割り切るのが
いいかもしれません。
またはいつ亡くなるか
というのも焦点です。
加入年齢や健康お祝い金を
いつ頂けるかで変わりますから
一概には言えませんが、
このケースの場合、
86才までならリターン商品がお得となります。
他の特約をつけた場合は
どちらも掛け捨てで、保険料一緒ですから
比較にはならないかと思います。
70才以降給付金を頂いた場合も同様かと。
ただ、70才迄に入院、手術を受けた場合、
扱いが異なります。
リターン商品は70才迄に給付金を頂いた場合
健康お祝い金から差し引かれます。
だから、保険料の収支には影響はない
事になります。
反対に掛け捨てタイプは
頂いた給付金は収支で考えたらプラス。
頂けば頂いた分プラスになるので
収支の逆転ポイント地点は
もっと早くやって来ます。
給付金の金額によっては
ほぼほぼ掛け捨てタイプの方が安く付いた
という事もありそうです。
リターン商品の場合、
可能か多少疑問ですが、
70才迄給付金を頂かないと決めて
健康お祝い金を満額頂く方法もあるかも
しれませんが、
それなら、結果銀行に積み立てした方が
良かった事になりかねない事は
かつて“つぶやき”でもご案内しました。
解約返戻金があるので
中途解約しても
さほど掛け捨てタイプと変わらなくなる
利点もありますが、
細かく見てみると
人気があるほどお得な商品かと言えば
そうでも無さそうな感じがします。
あくまでも個人的な感想です。