すごい人が幹事長になりましたね! 石破ショックに騙されないように。
日経平均は上がったり下がったりでネタに困りませんね。
石破ショック
「第2ブラックマンデー」のあと、2番底らしきものを形成しています。
ただ、2番底はかなり上の方でまわれ右しましたね。こういうときは、1番底以上の安値になることは非常に少ないです。
9月27日の自民党総裁選挙で高市さんが1回目の投票で1位になりました。党員票も1位だったので、「日本初の女性総理誕生か?」ということで27日には大陽線でした。
高市さんは安倍元総理に対しても「経済優先で」と言っていた人なので市場は好感したわけです。
ところが、どういう裏取引があったのかは知りませんが、決選投票では石破さんが勝ちます。
この時にはすでに現物市場は閉まっていたので先物だけが下がっていました。
27日は金曜だったので翌営業日の30日(月)に上記チャートのように大陰線となり、石破ショックという人もいたほどです。
でも、そこから大きく下がるわけでもなく持合いになっています。
石破さんの総裁選での公約
いままで石破さんは党内野党として正論を述べていたわけですが、そのなかで「金融所得課税の強化」を持論とされているようです。岸田前総理の退陣表明後のテレビ番組でも、そのように発言されていました。
このことが石破ショックの原因と書いていたマスコミがかなりあったようです。
ただ、チャートを見るとわかるように高市さんへの期待が剥がれただけのように思います。
自民党のHPにある石破さんの政策公約にも「金融所得課税の強化」はなく、「デフレ脱却最優先の経済・財政運営を行い、成長型経済の実現を図ります。」と書かれています。
具体的な経済・金融政策としては、「半導体・AIなど輸出企業を中心としたサプライチェーンを国内で整備」、「原発の最大限の利活用」、「国内資源の探査・実用化」、「メリハリのある法人税体系の構築」、「金融政策:(中略)経済を冷やさない程度での正常化を期待」、「経済成長(GDP)だけではない(中略)豊かで寛容な社会を実現」、「実質賃金・生産性の向上」、「社会保障制度改革」、「防災省の創設」、「地方における起業、承継のインセンティブの構築」、「中央省庁の地方移転」、「食料安全保障」といったところでしょうか。
たしかに岸田政権の「資産倍増」とはかなり異なる印象を受けますが、少なくともこの公約を見る限りでは、そこまで相場にネガティブには見えませんね。
森山幹事長
石破さんは総理大臣就任前の9月30日に10月27日に総選挙を行いたいと発言し、物議をかもしています。
この日はまさしく石破ショックの日ですが、菅副総裁、森山幹事長、小泉選挙対策委員長などの党役員人事を決めています。
菅さんのことをキングメーカーという人もいますが、副総理ではなくて副総裁は閣議にも参加できませんし、実権のない名誉職に近いものです。
石破政権のナンバー2は幹事長の森山さんと見ていいでしょう。幹事長は自民党の金庫と選挙のすべてについて決定権があります。
総選挙終盤でどの選挙区をテコ入れするかを決めるのは幹事長なので、選挙の弱い人は幹事長には逆らえません。
で、この森山さん、1度も政治資金パーティーを開催したことがないという御仁。
すごい清廉潔白な方というわけではなくて、若いときに後援者の息子さんが起業するときに210万円を出資したら、その会社が大成功して、資産が20億円以上、毎年の配当金が4000万円以上になったということで、配当金で政治資金はすべて賄えるので政治資金パーティーを開催する必要がないわけ。
そういえば総裁選の公約に「地方における起業、承継のインセンティブの構築」というのがありましたよね。
森山さんは鹿児島の人。石破さんは島根、菅さんは秋田出身。
その会社がこちら、4722フューチャー。ITコンサルの会社ですが、1999年の初値からでも5倍くらいになっています。
ただ当面は成長の踊り場のようで、「幹事長銘柄」の割には直近はぱっとしませんね。
政策に売りなし
昔から「政策に売りなし」と言われます。国策として予算を割り当てるわけで、関連銘柄の業績には追い風になるはずということですね。
ただ、「石破政権の政策」って?
岸田政権から継続される政策には、あまり株価的には期待できないです。
というと防災関連でしょうか。
直近で動意付いたのは
外壁リフォームを得意とする会社。スケルトン防災コーティングという技術を持っていますが、これは防災というよりはコンクリート建造物の老朽化対策のようにお見受けします。もちろん、防災強化という側面もあるでしょうが。
2018年に大相場を演じていて、相場的にはリハビリ銘柄。
シンクレイアは、もともとCATV局向けのネットワークの構築、運用、保守の会社ですが、最近は無線通信にも参入しています。
この会社も2019年と2021年に大相場を演じています。
帝国繊維は消防用ホースや防護服などを作っていたのですが、防災資材や救助工作車、大量総排水システムなど、防災事業に力を入れています。
今年1月2日の羽田空港での航空機衝突事故で活躍した化学消防車も帝国繊維製です。
8月下旬から、台風などの来襲を見越して株価は上昇基調になり、9月下旬の能登半島豪雨を受けて、「噂で買って現実で売る」という感じで高値持合いになっていました。
石破ショックの日に大幅逆行高しましたが、株価は陰線を連ねてもとに戻っています。
中間決算は増収減益ですが、石破政権に限らず、災害大国日本では必須の事業内容ですし、100株以上1年間継続保有すると1000円のQUOカードと3000円程度のリネン製品の優待があります。
配当利回り1.6%、PER23.1倍、PBR1.12倍と割高感はないですが、ROE4.0%はいまいちか。信用倍率2.3倍。
12月決算銘柄でもあり、押し目買い狙いの銘柄ですね。