MAD SOXⅡ ~世紀末ヒャッハー会計士伝説~ VOL.7 内部統制狂騒曲 その③ SI’erも内部統制でヒャッハー
【この記事は事実を題材にしたフィクションです。特定の個人・団体とは関係ありません】
2006年日本
大手SI’er 「魑魅吐論(チミトロン)」
「なんや『内部統制』で会計士業界フィーバーしとんな」
「内部統制ブーム始まりましてん」
「うちも乗っかるで!国産ERP 「チミトロンデラックス」の『内部統制完全対応版』売り込みや!」
「対応版もなにも、内部統制は元々実装しとるやないですか」
「表立って『内部統制対応』が今回の目玉やねん。ぼけーっとしとらんで売り込みいきや!」
見込みユーザー 「コンチャンブラウン」
CFO「チミトロンさん、内部統制対応って言われても、いちいち添付の証憑画像ファイル開いて確認してから1件ずつ仕訳承認はものごっつい手間だよ。ワシは紙の伝票と証憑を照合しながらハンコ突くのは早いんだが、画面上で1行ずつ承認チェックは能率が悪すぎだ」
魑魅セールス「なんつっても『内部統制』ですから」
CFO「う~ん、効率悪すぎです」
魑魅「ほんなら・・・左上のメニューをプルダウンで開いて・・・・・」
CFO「ありきたりの項目しか無いよ」
魑魅「スクロールホイールを下に回すと」
CFO「なんだ、これは・・・・」
魑魅「てってれ~!『いっかつしょうにんボタン~』♪♪ これさえ押せば、1万件だろうと10万件だろうと、一瞬で答え一発!一括承認!事務合理化!」
CFO「それダメだろ?」
魑魅「お客はんおきゃくはん、ここだけのハナシ、『内部統制』なんてーもんはでんな、承認権限者が承認しとればそれでOKなんですわ!」
CFO「お主、悪衛門!」
魑魅「いえいえ、お客様ほどでは・・・・」
などというやり取りがあったとか、なかったとか・・・・・。
各システム屋さんも内部統制でフィーバーしていたゼロ年代後半であった。
【続く】