【2023S1シティ優勝】タフネス入りロストヤミラミ【備忘録】
はじめに
初めましての方は初めまして。それ以外の方はこんにちは。bokuzinと申します。今回のシティリーグに持ち込んだデッキが優勝したので、その備忘録です。個人的に完成度はかなり上げたつもりなので、最終的に持ち込んだデッキレシピに至るまでに考えたことをつらつら徒然なるままに書いていこうと思います。長いですが、全文無料なのでよければどうぞ。
デッキ選択~構築
そもそも、今回のシーズンのシティリーグ抽選締め切り・発表が10月5日でした。そして開催は10月10日。出場が決まってから出場まで5日しかありません。ということで、この時点で現在ある自分の知っている(世にある)アーキタイプの中から最も強くて使いやすいのはどれかなー、練習時間もそんなにないし早々に決めないとなー、なんてことを考えていました。抽選発表もう少し早くなりませんかね?
環境としてはこの前のCL横浜から新しいカードが出ていない関係上、CL横浜の上位リストにそれなりの勝率を出せればいける、と思っていました。いそうだなーと考えていたのは大体この辺り。上から順に多いと考えていました。
ロストギラティナ
ロストツールボックス(カイオーガ)
ミュウ
アルセウスギラティナ
裏工作パルキア
レジ
ヒスイゾロアーク
ミュウツーV-union
ロトム
大学の授業やら諸々あり、練習を始めたのは7日夜。この時点で、候補として、キュレムパルキアとLTB(ロストツールボックス/ロストゾーンボックス/LZB)を挙げていました。キュレムパルキアは以前から私が使っていたリストを元に、LTBは先日のCL横浜準優勝の方のリストを元にしていました。また、ちょうどこの時期の少し前、海外でTord選手のLTBが優勝していました。
試しにこのデッキを使って相手してもらったところ、まぁ強いこと。これにキュレムパルキアが完膚なきまでに叩きのめされたので、Tord選手のかkume選手のかどちらにせよ、この時点でLTBかなぁ、と考えていました。私は非エクが元々好きですし、ドローが安定する何らかのドロー補助特性を持ったポケモンのいるデッキは安定性が高く、複数回試合を重ねるのに向いているのも選択の後押しとなりました。
この時点で、私が使わせていただいたkume選手のリストを見て、環境の有利不利を大まかに考えてみることにしました。有料noteもあるので、一応載せておきます。kumeさんありがとうございました(一方的感謝)。
個々のアーキタイプとの対面について考える前に、使ってて気づいた1つの基準があります。このデッキは殴るのは8割方ウッウかヤミラミでしょう。その関係上、サイド1枚の価値はだいたいダメカン12個なのです。HP120とも言えます。ヤミラミでダメージ調整ができるので、余剰のダメージはそこまでたくさん生まれないため、ほぼほぼそうなると考えています。その観点で言うと、かがやくリザードンはサイド2枚分の働きをしますね。話がそれましたが、これから言えることは、サイド1枚の価値がダメカン12個より少ない相手のポケモンはおいしい、アドバンテージを稼げるポケモンたち、といえます。逆に高HPの非エクやVstarがサイド1枚あたりの価値がダメカン12個より多いのでつらい相手となります。
vsロストギラティナ
元々有利ではないかと考えていました。ロストギラティナはLTBにギラティナも入れて高耐久もワンパンできること、ギラティナの耐久の突破を要求できること、この2点がLTBより優っていると考えていました。また、かがやくゲッコウガが入っていることが多く、相手にマナフィを置くかベンチの低HPの置物を倒されるか選ばせられることも強みの1つでしょう。
その点、耐久がそもそもないLTBはギラティナの高火力は関係ないですし、ギラティナの耐久も最悪リザードンで対処できます。また、マナフィが2体いる関係上、キャンセルコロンでもない限りかがやくゲッコウガがげっこうしゅりけんでサイドを2枚とることは難しいです。対して、Vstarは辛いですが、どちらにせよ相手側は自分の動きを通すためにキュワワーを出さざるおえないと思うので、ヤミラミでサイドを取り続けられると思います。相手の自分にはできない動きに対し、何らかの回答を出せるので、これは元々のやりたいことに全振りしているLTBの方が有利、と言えると思います。
vsロストツールボックス
ミラーなので、特にいうことはないです。いい動きをした方が勝ちます。カイオーガ型はマナフィを置けば大きな問題にはならないと考えていますが、やったことがないので怪しいです。
vsミュウ
ロストシティが採用されているか、で大きく変わります。ロストシティが最もつらいカードです。こちらとしてはヤミラミでアドバンテージを稼げるオドリドリ、メロエッタを優先的に狙い、何もいなければゲノセクトを狙うと、基本的にサイド1-1交換以上を続けるので、どこかで1回以上リザードンで1-2交換すればなんとか勝てるかな、と考えていました。
ロストシティは出て2回だと思っていて、それをすぐに張り替えるか割るかできれば、アタッカーは足りるかな、と考えています。割れないとポケモンが足りなくなります。
結論としては、ロストシティがあると不利、ないと五分ぐらいかと。
vsアルセウスギラティナ
五分~不利だと考えています。アルセウスにしろ、ギラティナにしろ、そもそもその火力はオーバーキルなので、そこは無意味ですが、アルセウスもギラティナもサイド1枚の価値がダメカン12個より多いVstarなので、サイドレース的に後れを取ることが多く、かがやくリザードンに捲ってもらうことが必須になります。リザードンが2回殴るのはロストシティがなければ容易なので、そこでどうにかなるかなと考えています。サイド落ちは無理です。
最初は普通に前を殴ってサイドを進めて、最後はかがやくリザードンで〆ることになります。
vs裏工作パルキア
有利だと考えています。メッソン狩りをしましょう。やまびこホーンで戻してメッソン狩りをしましょう。メッソンが連撃のものはHPが60であり、サイド1枚当たりダメカン12個のラインの半分なので、効率よくサイドをとれます。それを嫌ってメッソンを出さない場合、裏工作パルキアは回らないと考えています。唯一、裏工作インテレオンはリザードン以外で一撃で倒せないので、多少倒すまではきついように感じますが、倒した後はやまびこホーンでメッソンを読んでサイドを進められるので、結局そこまで総合して厳しくはないかなと考えています。どちらにせよ、順当にこちらが動けば問題ない対面だなと考えています。
メッソンを狩ってサイドを4枚進めて、最後リザードンでパルキアを狩って〆ます。相手がメッソンを置かない場合、動きがもっさりするので、普通にパルキアを1体とることもあります。
vsレジ
不利だと考えています。これもサイド1枚当たりがダメカン12個より多いので、言ってしまえば、HP120以上のポケモンしかいないのと、サイド1枚のポケモンしかいないため、つらい対面となります。
ただ、相手の殴り始めるのがロストより遅いことが多いので、それを生かして早くから動ければ、何とかなる可能性が生まれるか、と考えています。
vsヒスイゾロアーク
微有利~五分だと考えています。Vstar主体ですが、自分でダメカンを乗せて耐久を下げてくれる結果、ギリギリサイド1枚当たりダメカン12個のラインに近づいてくれる分、どうにかなるかなと考えています。正直あまりやったことがないので怪しいです。
vsミュウツーV-union
不利だと考えています。というか、ミュウツーが立つ頃にはゲームの終わりが見えているぐらいまで行っていないと厳しいと考えています。毎ターンHPを200回復できる関係上、ダメージを通せるのはかがやくリザ―ドンのみです。雪道下のヤミラミで6個ダメカンを乗せた上で、かがやくリザ―ドンで殴るぐらいのプランが通せないと厳しいかなと考えています。HP回復手段が他にも入っていることが多いので、どうにもミュウツーが突破できない間にダメカン16個をばらまかれ続けて負けることが多いかな、と考えています。当たったことはないので、ここまでの予想が当たっているかはわかりませんが、どちらにせよ五分までにするのは厳しいと思います。
vsロトム
ロトムのHPが低めなので、Vstarとはいえ、ほぼサイド1枚当たりダメカン12個のラインであること、ビビリダマがHP60であり、サイド1枚当たりダメカン12個のラインの半分なので、効率よくサイドをとれることから、有利だと考えています。やったことはないのでよくわかっていません。
ここで不利がついているミュウ・アルセウスギラティナ・レジ・ミュウツーV-unionに対し、どうにかできないかということを考え始めました。最優先はミュウです。
また、もう一つ懸念点として、どうやってもエンペルトVがきついです。序盤からいるだけで、キュワワーが止まり、ウッウが殴れなくなります。この解決策はあなぬけのひもでバトル場からいれかえることぐらいしかありませんでした。あなぬけのひもを持ってるのに賭ける必要があること、あなぬけのひもを打ったところでその場しのぎであること、そもそもエンペルトがベンチにもいた場合無駄なことを考えて、どうにか対策を入れたい、と感じました。
ここで、頂への雪道を入れることを検討し始めました。ミュウが雪道で止まりやすいのはそうですし、エンペルトVの特性も止まります。アルセウスのスターバースも止まります。あと、雑ですがそもそも有象無象に雪道は刺さります。使用感は悪くなかったですし、はっきりとした対策に対する回答ができたのはよいと感じています。あと、私はポケストップで絶対に落としてはいけないカードをトラッシュに落とします。
また、最終ターンはかがやくリザードンで殴りたい関係上、頂への雪道を自分でどかす必要性が生まれてきました。ここで、ロストスイーパーを増やすことのメリットが生まれました。また、LTBの対策として挙げられる、ロストシティやビッグパラソルの対策にもなるため、この2枚を入れることで、不利対面への耐性を上げられると思いました。
結果として、ロストスイーパーでロストの枚数を増やしやすくなったり、かがやくリザードンで倒せるようにダメージ調整したポケモンにあとからついた大きなおまもりを剝がせるようになったりと、使い勝手はいいように感じました。
また、ガラルジグザグマの強さが私にはあまり感じられませんでした。必要なカードを拾うために、キュワワーに回収ネットを使うことが多く、何度も使いまわしにくいこと、ベンチ枠が足りないこと、の2点から抜けていきました。
更に練習していくうちに、あまりポケギアが必要でないように感じてきました。ポケギアでサポートを探しているとき、別にキュワワーではなえらびを言えていないわけではないことが多かったので、その点はなえらびを言うことの安定性を上げるほうが強いだろう、と考え、いれかえカートとクイックボールになりました。クイックボールは初動の安定性の向上にも寄与しますし、数少ないウッウやかがやくリザードンを山札から持ってこれるカードです。中盤にこれらを山札から持ってこれる確率が上がった分、少し使いやすくなったのではないかな、と感じています。
ここまでで、おおむね不利対面の対策はできたように感じますが、どうしてもレジは厳しいままですし、そもそもミラーはどうやっても有利になりません。そこで、タフネスマントです。タフネスマントをつけると、かがやくリザードンを絶対にレジは一撃で倒せません。また、ヤミラミのロストマインで乗せたダメージ計算を狂わせたり、ウッウやヤミラミがかがやくリザードンでしか倒せなくなったりと、有利な点が生まれます。レジに対する対抗策としては弱いですが、個人的にはレジはロストシティの影響で減るだろうと考えていたので、少し対策が甘い部分は妥協しました。ともかくミラー対面での対策を作れたのはいいことだと感じています。副産物として、タフネスマントをつけると、ヤミラミもウッウも裏工作インテレオンのアクアバレットを耐えるようになりました。
デッキ構築
お待たせしました。ようやくデッキ構築の解説です。思ったより色々書くこと思いつきますね。
ポケモン - 12
・ヤミラミ - 3
アタッカーその1。大体1試合で2体使います。サイド落ちするか仕方なくロストすることを考えて、これで適正だと思います。言い方を変えれば、1枚までは使えなくても問題ない、と考えています。2体いれば、クララと合わせて合計4回使うのも全く苦ではないです。
基本的にウッウより火力が高い(ほぼ軽減不可の振り分けられる120ダメージといえる)ので、基本的にはヤミラミで殴りたいです。HPが高くないので、LTBのミラーだと、出すタイミングを少し考える必要があり、場合によってはHPの高いウッウの方が強いときがあります。
基本的には12個未満でサイド1枚とるので、残ったダメカンをVstar(に進化しそうなやつ)においてかがやくリザードンで倒せるようにします。
・ウッウ - 2
アタッカーその2。大体1試合で1体使うつもりでいるので、2枚です。ロストゾーンの増え方が悪いときや、HPの高いポケモンが欲しいときは2体フルで使うこともあります。基本的にはヤミラミで殴った方が強いので、後攻1ターン目で殴るために使います。
山札からサーチする手段が限られる(バトルVIPパス・クイックボール)ので、それも意識しましょう。後攻1ターン目で殴れそうなときにバトルVIPパスで置くのはこいつです。
ワザが弱点を計算しないので、かがやくリザードンを倒せないことも覚えておいて損はないと思います。・かがやくリザードン - 1
アタッカーその3。最後の〆に使います。前述の「サイド1枚の価値はだいたいダメカン12個」理論に基づくと、サイド2枚分の働きをするので、殴れるかどうかで大きくサイドレースに影響が出ます。逆に言えば、かがやくリザードンが殴れれば巻き返しが効く、ということです。
相手がロストシティのなさそうなデッキであるなら、引けた段階でベンチに置きます。山札にいるより、ベンチやトラッシュにいた方が強く、終盤に山札から探すカードを引く確率より、クララを引く確率の方が高いからです。このデッキはほぼ山札を掘り切り、クイックボールかかがやくリザードンの現物を引ければいいので、ほぼ山札にあるなら一度はベンチに置けるようになります。セレナを打つ場合、クララは打てないので、セレナを打ちたい場合は倒されてトラッシュに行くと困るため、手札に抱えたままの方がいいこともあります。
特性「エキサイトハート」のおかげで相手のサイドが残り2のときから、炎エネルギー1つで殴れますが、このデッキではウッウで殴るターンなど、エネルギーを貼る必要がないターンがあります。そういったターンにエネルギーを付けておくと相手のサイドが3以上のときから殴れるようになることがあるので、余裕があるならつけておくとできることが増えます。
雪道が出ている場合、特性「エキサイトハート」が消えているので、しっかりロストスイーパーで割りましょう。また、このデッキのポケモンの中で唯一エンペルトVで特性が消えないポケモンです。
・キュワワー - 4
このデッキのドローエンジンです。基本的に盤面に2体置きますが、相手がロストマインを連打できる可能性がある場合(つまるところLTB)は、1体までしか出してはいけないと思っています。2体出すと、大体ロストマイン2回で3体のポケモンが気絶させられます。基本的には手札の入れ替え札と相談ですが、3回以上特性「はなえらび」を使いたい場合、ふうせんがついているキュワワ―がいても、バトル場に最初に出すのはふうせんがついているキュワワーではないです。ふうせんなしキュワワーをできれば回収ネットで回収したいからです。
盤面に2体置けたら、そこからは倒されても1体だと考えていますし、それ以上倒されたら、ヤミラミやウッウなど、元々クララでトラッシュから回収しようと思っていたポケモンが倒されていないと思うので、その分をキュワワーに使えばいいので、1体は終盤ロストしても問題ないです。
ただ、序盤に置けないととても苦しい、それどころかデッキが回らない危険性をいたずらに上げるだけなので、フルの4枚です。
・マナフィ - 2
今現在、ベンチ狙撃をできるポケモンとして、最も使われているのはかがやくゲッコウガでしょう。自分のポケモン2体に90ダメージを与えてくるげっこうしゅりけんを打たれ、サイドを2枚とられるのを防がない手はありません。複数枚手札に溜まるデメリットよりも置けなかったときのデメリットが大きすぎるので、2枚です。このポケモンは必要ならできるだけ早くベンチに置きたいのでサイド落ちの影響が大きいですが、それのケアになるのはよいことです。使わない対面では容赦なく全部ロストします。
トレーナーズ
・バトルVIPパス - 4
個人的にはこのカードが一番入れるデッキを選ぶと思います。ですが、このデッキは入れるメリットの方が大きいと思います。まず、メリットは1枚から2枚出せること、デメリットは2ターン目以降はデッキの中にゴミが残ること、ベンチに直接だすこと(ベンチに手札から出したときの効果が発動しない)だと考えています。このデッキでは、キュワワ―のおかげで1ターン目から相当山を掘れるので、比較的最初のターンに使える確率の高い方のデッキであるのは間違いないです。また、ロストする関係上、山にゴミがあってもロストすれば影響を抑えられ、ゴミを手札に引く確率を抑えられるため、総合的にはメリットの大きいカードだと考えています。
数少ないウッウとかがやくリザードンを山札からサーチできるカードです。
・霧の水晶 - 4
この枠はレベルボールの数と相談の枠になると思います。元のレシピだとレベルボールと2枚づつでしたが、ガラルジグザグマを削った結果、そこまでレベルボールである必要性を感じなくなったこと、マナフィを置けるようになることのメリットより、エネルギーを山札から探せてロストマインを打ちやすくなる方が価値が大きいと判断してこの枚数になりました。
キュワワーとヤミラミ、基本超エネルギーをサーチできるカードです。これより減らすとキュワワーに初手で触れる確率が下がるので、あまりやりたくはないです。もっと増やすと初手の安定率は上がるので、欲しい枠ではありますが、これ以上増やしても削る枠を考えるとメリットが小さいと感じています。
・クイックボール - 1
ここの枠は他のロストヤミラミに比べ特異な点ではないかと考えています。ゲーム中に、「ヤミラミでどうせ前にダメカン置くからウッウでいいな、ヤミラミはまだとっておきたい」、「かがやくリザードン置きたいな」と感じることがあって、どの要求も1回出来たら十分だなと感じたので、1枚追加で入れました。3枚目のウッウ・2枚目のかがやくリザードンに触る札という認識です。少し触りやすくしたいという考えで入った枠なので、これ以上はいらないと考えています。
・ロストスイーパー - 3
主に相手のポケモンのどうぐとロストシティを割ります。どうぐだと、おおきなお守りやビッグパラソルを割ることが多いです。多めの採用をしているので、手札にダブるとふうせんを割って妨害をすることもあります。
自分のスタジアムやポケモンのどうぐを割るとロストが2枚肥えるので、場合によってはそれで無理やり条件達成することもあります。
終盤には自分の雪道を割ってかがやくリザードンが動けるようにすることもあります。終盤にかがやくリザードンが動けるかで勝てる可能性が大幅に上がるので、多めの3枚です。序盤仕方なくロストしても1枚ぐらいは終盤に撃てます。
ロストへのメタカード(ロストシティ・大きなおまもり・ビッグパラソル)はこのカードで処理できるカードなので、多くても問題ない枠かなと考えています。そういったカードを処理できない方が問題になりそうだと考えています。
・やまびこホーン - 2
相手によって使うかどうかが大きくわかれる枠です。基本的にはHP120に満たないサイド1枚のポケモンを呼び出してサイドを進めるカードです。
使いたい試合では2枚使えれば十分であるが、使わない試合では1枚も使わない点から、ピーキーなカードだと感じています。これが入っているだけで、相手は手札や山札にベンチに出せないポケモンを抱える必要があり、その圧力をかける意味でも採用は必要だと感じていますし、それを無視してベンチやトラッシュに置いた場合、こちらはサイドを簡単に進められます。
・回収ネット - 4
入れ替え枠その1。このカードによってのみ、同じキュワワーが1ターンに複数回特性を使えるようになるので、使うところを大事にしたいカードです。また、中途半端に乗ったダメカンをポケモンごと回収して事実上の回復ができるカードでもあるので、相手がダメカンをばらまけると分かった場合、価値が更に上がります。
ここからは入れ替え枠全般に言えることですが、このデッキにおいて、入れ替えるカードとは、はなえらびの宣言できる回数に直結します。従って、入れ替えるカードはある種のドローソースです。
その前提の元で、私がロストを使っていて感じたのは、手札干渉が辛いということです。基本的に手札にカードがたくさん溜まるデッキなので、手札を増やすために入れ替えソースを大量に使った後、手札干渉を受けると復帰が厳しいことがある、ということです。その対策として、そもそも不要なはなえらびをしない(入れ替え札を消費しない)、そもそもの入れ替え札の絶対数を増やす、の2点です。その観点でこの3種はフル投入されています。
・いれかえカート - 4
入れ替え枠その2。たねポケモンしかいないこのデッキにおいてはポケモンいれかえの完全上位互換です。HPが回復できる効果は一見おまけに見えますが、クイックシューターやロストマインでベンチに置いたダメカンを回復できるので、回収ネットより価値は下がりますが、相手がダメカンをばらまける場合は大事にしたいカードです。
・あなぬけのひも - 4
入れ替え枠その3。相手に入れ替えを強制できます。ベンチが少ない場合は事実上のボスの指令にできます。基本的に序盤は前にHP120以上がいるとウッウで突破できないので、それをどかすために使うことがあります。
また、相手のエンペルトVやガラルマタドガスをどかすためにも使えますが、ここは次のターンには前に戻ってきてしまう可能性が高いので、一時しのぎにしかならないので、いつ打つのかを慎重に考える必要があると思っています。
・ふうせん - 2
入れ替え枠その4。このカードの強みは使い切りではないことです。弱みは複数あっても入れ替え回数が増えないことです。従って、場に1枚あればよいカードだということです。早めにできれば引きたいのと、サイド落ち等で引けないとゲーム中の入れ替えられる回数に大幅に差ができてしまうが、複数あっても仕方ないカードなので、2枚です。
・タフネスマント - 1
このデッキの特異枠その2。このデッキにおいては大きなおまもりの完全上位互換です。ヤミラミがHP130になり、ウッウがHP160になり、かがやくリザードンがHP210になります。こいつらをつけると、そもそも相手はロストマインで倒しにくくなること、ヤミラミ・ウッウがインテレオンのアクアバレットを耐えるようになること、かがやくリザードンがV並みの耐久になること、ウッウでウッウが倒されなくなることあたりがメリットでしょうか。覚えといてもいいと考えているのは、ベンチを出し渋ったパルキアがウッウを倒せなくなることがあります。
・ともだちてちょう - 1
個人的にはここが一番このデッキの微妙枠だと考えています。基本的にはクララ・ツツジ・セレナを戻します。戻すことはこの順番で多いです。クララの3回目以降になったり、序盤ドローで使ったセレナをボス効果で使うために戻したり、2回目のツツジを言うために戻したりします。ですが、大方の場合、クララを戻すので、現物でもいいかもしれません。セレナを戻すこともままあったので、それを考えるとこのままの方が強いかもしれません。
・アクロマの実験 - 4
最強のサポートです。というか大体いつ引いても強いです。引いて困るときよりも、引かないで困るときの方が多いです。今までの同系統のサポート(自分の山札を上(下)からn枚見てそこから好きなカードをm枚加える)は全て2枚以下(m≦2)だったのに対し、このカードは3枚加えられます。単純に選択制の3ドローと思っても強いですし、2枚ロストできることもこのデッキにはメリットとなるので、無茶苦茶に強いです。絶対に4枚です。
最近ロスト系ではないデッキでも採用され始めたのは、カードパワーがロストする分高いからなんでしょうね。
・マリィ - 1
・ツツジ - 1
手札干渉札が複数枚欲しかった結果、入った枠です。ツツジはゲーム中1回以上打てますが、相手がサイドをめくるまで待っている必要性がある試合もあったので、安定して動くならツツジはマリィに変えていいと思います。雪道が入っている以上、雪道マリィや雪道ツツジは十分強い動きとなり、そこから捲っていくこともあります。上手くツツジをサイドが減ってから引けることもあるので、そういうときの強さも鑑みて私はツツジを入れました。
デメリットとして、アクロマやはなえらびは手札にカードをためることになるので、増えた手札を自分もリセットすることになることです。そこまで積極的に打ちたいカードではないですが、捲るためには必要なので合計2枚です。サポートのかさ増しの意味もあります。
・セレナ - 1
このデッキにおいてはボスの指令の上位互換だと考えています。そもそもVではないポケモンは大方ヤミラミでベンチにいながら対処できるからです。したがってボスの指令を使いたい場面は、VやVstar、Vmaxをリザードンで倒しにいくときだと考えています。よってボスの指令ではなくセレナです。序盤だとドローソースにもなるのは偉いところです。ゲーム終盤に1回セレナを言いながらかがやくリザードンで殴れれば十分なので、1枚です。
・クララ - 2
ヤミラミやかがやくリザードンを使いまわすために使うことが多いです。一緒にエネルギーを持ってこれるので、これ1枚でヤミラミやかがやくリザードン(終盤)を起動できる上、次のターンの攻撃するポケモンも用意できるので、終盤に強いカードだと考えています。
このカードをはロストすることを含めて2枚必要だと考えています。泣く泣く1枚ロストしてもギリギリどうにかなります。1回は使いますが、3回は使わないのでこの枚数です。
・頂への雪道 - 3
構築の部分でも話しましたが、多方面へのメタカードです。これで相手の動きがゆっくりになります。実際はアルセウスのスターバースを止めてることが多かった気がします。早く貼りたいが、刺さらない対面だと本当に刺さらないのと、枠の都合で3枚です。
かがやくリザードンの特性が止まることはしっかり覚えておきましょう。
エネルギー
・基本超エネルギー - 4
・基本炎エネルギー - 2
超エネルギーは2枚引ければいいです。序盤そんなにいらないカードですが、風船を引くまでの逃げるコストになること、序盤にかがやくリザ―ドンに貼れるとリザ―ドンの起動ターンが1ターン早まること、そもそもエネを引けないのがしょうもないため、4枚です。正直1枚減らしても回りはすると思いますが、事故は増えるので4枚でいいと思います。
炎エネルギーはリザードンの起動にしか使わなく、1枚引ければいいので2枚です。これ以上減らすと引けないですし、増やすと邪魔になると思います。
不採用カード
今まで話せてないことを少し書きます。
・ガラルジグザグマ(かんしゃくヘッド)
キュワワー2体をヤミラミで同時にとるために回収ネットを挟んで使ったり、ヤミラミでかがやくゲッコウガを取るために足りないダメカン1個を補ったりするために使うことが多い印象です。私のデッキではベンチ枠と回収ネットが足りませんでした。
・ヤレユータン(さるぢえ)
手札に引いてしまったいらないカードを山札に戻してはなえらびでロストしたり、マリィの対策になったりします。ベンチ枠が足りませんでした。
・ドラピオンV
主にミュウの対策カードだと考えています。雪道で十分だと考えていますし、強い対面が限定されること、そもそも非エクのデッキにサイド2枚とられる生き物を入れること自体が弱いと考えているので、不採用です。
・ヒスイのヘビーボール
直前まで採用を検討していました。かがやくリザ―ドンが動けるかどうかで勝率が大きく変化するので、そのケアを考えると必要です。ただ、基本的に終盤にかがやくリザ―ドンを使うことを考えると、サイドから拾える確率含めると十分無視してもよい確率だと考えたので、採用を見送りました。
・クロススイッチャー
Tord選手は採用していた枠です。基本的に4枚枠を食うのに対し、グズマ1回のパフォーマンスと考えると、総合的にはやまびこホーンやタフネスマントを入れたほうが強いと考えたので、不採用です。
ただ、クララを使いながら後ろを呼べるということ自体は強く、それをやりたいシーンも多かったので、要検討だと考えています。
・ポケギア
正直枠があるなら入れたいです。ポケギアを増やすことよりも入れ替え札を増やした方が私は強いと思いました。このデッキは序盤の走り出しさえできればサポートを打てなくても回ります。
・こだわりベルト
基本的にヤミラミで殴りたいので、不採用です。かがやくリザードンに貼るとVstarも倒せるようになるため、それを考えると強い場面もあるかもしれませんが、ロストマインを結局言うので、あまりなくても問題はなさそうです。
・ミラージュゲート
エネルギーを減らした分、動くための札(入れ替え札・ボール)に枠を割けるようになるので、それを考えて不採用です。重いエネコストで動くポケモンを採用できるようになることよりも、低エネのポケモンしか入れられない代わりに自分の動きをしっかり押し付けられた方が強いと考えています。個人的にはLTBはミラージュゲートを採用するかどうかでデッキ構築が大きく変わると考えています。これを入れるかどうかに付随してふつうのつりざおやエネルギーリサイクルを入れることになると思います。
・ポケストップ
雪道に枠を取られました。十分強いですが、私は落としてはいけないカードをポケストップで落とすので、却下されました。言い方を変えれば、その確率に勝ってまで動く必要があるようなデッキはどこかでいつか落としてはいけないカードを落とすと考えているからです。
・マグマの滝壺
使い先がかがやくリザードンに限定されすぎていること、そもそも雪道がいつでも強いことから不採用。メタを考えると雪道は抜けませんね……。
基本的な回し方
後攻を取ります。まずは、後1おとぼけスピットを目指します。はなえらびやアクロマの実験を駆使して回すと、体感6割以上で成功します。そこからウッウは倒されるまでおとぼけスピットを言い続けます。倒されたタイミングで、デッキを再度回し始めロストゾーン10枚を目指します。そこからは基本的にはロストマインしか言いません。ここから2~3回はロストマインが言えるので、そこから相手の盤面の状況によってロストマインを言い続けるかかがやくリザ―ドンで殴り始めるか決めます。
基本的にどのデッキよりも動きが早いので、サイドレースは先行します。自分の動きを通し続けていれば、サイドはどんどん進むと考えています。
出遅れてしまった場合、雪道マリィや雪道ツツジを決めたり、かがやくリザ―ドンでサイド2-1交換をしたりしましょう。
対策
明快です。序盤にサイドを取られないことです。どうやっても序盤にはダメージが120以上出ません。HPが120より大きいポケモンを置きつつ、回復するのが効果的です。それはLTB的には1ターンの損失と等しいからです。早く動いて1ターンあたりの基本のダメージが少ないのを補っている面があるので、それが一番厳しいと考えています。具体的には以下のようなことが厳しいです。
・チェレンの気くばり
・ミュウVのサイコジャンプ
・回収ネットによる回復
・すごいきずぐすりやモミなどの回復全般
他には、当然グッズロックは厳しいです。クワガノンVは当然厳しいです。無理といってもいいと思います。避けましょう。
また、特性ロックも厳しいです。エンペルトVは対策を色々したために問題ないですが、ガラルマタドガスは無理です。避けましょう。
当日のマッチアップ
73人参加のシティリーグだったので、予選5回戦(階段が崩れるともう1回戦あったようです)のベスト16が決勝トーナメント進出でした。
・1試合目 - ヒスイゾロアークV
6-3で勝ち。どうやら水ゾロアークのようでした。初手エンペルトVを押し付けてきましたが、あなぬけのひもで避けつつ雪道を置いて、動き出しました。相手の動きがもっさりしていたので、そのままロストマインを言い続けて勝ち。クロバットVを置いてくれたので、それをロストマインとって少し楽になりました。自分の狙い通り、エンペルトVを気にせず動けるようになってはいたので、そこはとても良い動き方をしたなと感じました。
・2試合目 - ミュウVmax
5-5投了で負け。ロストシティがありました。初手の動きだしで事故って2ターンほど止まったので、巻き返すしかないなと感じ、雪道マリィで止めてターンをもらいました。シマボシからロストシティを山上に戻した返しのターンになぜかロストスイーパーをロストしたせいで、相手のロストシティを割れずにヤミラミがみんなロストしました。これは明確なプレミ負けですね。よくない。
・3試合目 - アルセウスギラティナ+エーフィ(?)
6-3で勝ち。ジャッジ案件が発生し、サイド3枚のぺナで私が3枚サイドを取った分で完全に試合が決まった気がします。ただ、雪道で非常に動きづらそうにしていたので、ぺナなくても順当に回れば押し切っていた気はしますが、もっと早く相手のルールミスに気づきたかったです。対戦相手の方、これに関しては本当に申し訳ない。
・4試合目 - ロストギラティナ
6-5で勝ち。順当にサイドを進め、盤面のギラティナを処理して、かがやくリザードンの耐久を押し付けつつツツジを決めて、そのまま押し切って勝ち。
個人的にはこの対戦相手の方とあまり話せなかったので、少し残念。
・5試合目 - ロストギラティナ
6-1で勝ち。後1で殴りだしてこちらは順調な殴り出しをしたが、相手がどうやら事故っていたようで、エネを貼れずに3ターンほど返ってきました。止まっているようだったので、リソースをそこまで頑張って吐く必要もなかったので、ゆっくり殴っていたらそのまま勝ち。この試合は4エネリザードンが最後に殴ってました。なんだこれ。
・決勝トーナメント1試合目 - ロストギラティナ
6-3で勝ち。正直あまり特筆するような動きはしていない。後1で殴りだせたが、かがやくゲッコウガで受けられ、回収ネットでダメージを帳消しにされたものの、1回のみなので耐え。順当に殴り続けられた印象。
・準々決勝 - アルセウスバレット
6-4で勝ち。ブラッキーVmaxやヒスイジュナイパーVstar、ザシアンVstarがいるなど、普段見ない面白いデッキでした。序盤にロストシティを切っていたので、そのおかげの面もあると思います。順当に殴って、きれいにかがやくリザ―ドンで処理できたと思います。この試合はかがやくリザ―ドンが2回殴りました。
・準決勝 - アルセウスジュラルドン
6-5で勝ち。VmaxやVstarしか出なくてきつかったです。どうやっても捲る必要が出てくるので、かがやくリザ―ドンで2回殴りました。最後はダメージ調整したアルセウスVstarのみでしたが、大きなおまもりで倒せないようHPをずらされたので、ロストスイーパーが必要だなと思っていたら、やまびこホーンが引けたので、アルセウスVを呼んであなぬけのひもで前に出してかがやくリザ―ドンでとりました。
・決勝 - ドガスゲンガー
5-3時間切れサイド差で勝ち。なんで勝ったのかわかりません。後1からウッウで殴れたのにプレミで殴れませんでした。馬鹿。先2でガラルマタドガスを押し付けられて動きが止まりました。そこからキュワワーやウッウが蹂躙されましたが、その間にかがやくリザ―ドンにエネルギーを1枚づつ貼って5エネかがやくリザ―ドンを作りました。雪道ツツジを決めつつかがやくリザ―ドンで殴り続け、サイドを5枚とりました。リザードンの耐久をガラルマタドガスでは突破できないのをいいことにそのままいけいけどんどんしました。タフネスマントも貼っていたのと、相手がツツジで止まった関係で何とか殴れてはいましたが、時間切れ直前のターン、相手がかがやくリザードンを倒さなかったので、サイド差で勝ちました。正直そのままゲームが続いたら負けてるでしょうし、そもそもデッキのエネルギーを全てかがやくリザードンにつけている上(残りの1枚はロスト)、クララを使い切っていたので、かがやくリザードンが倒されたら終わりのギャンブルをしていました。でもそうでもしないとガラルマタドガスを突破できなかったので仕方ないかなと考えていました。ロストがそこまで溜まっていなかったこと、そもそもヤミラミを全然引けていなかったことからそのルート選択になりました。あのときの判断としては間違っていなかったと思いますが、後から考えると、なかなかファンキーなことしてるなぁと思います。
ということで優勝しました。後半はプレミが多かったですね。プレミはしょうもないので、そこは本当に悔やむところです。
終わりに
相当長い私の駄文をここまで読んでくださりありがとうございました。この場を借りて、当日の対戦相手の方々、及びジャッジの皆様ありがとうございました。加えて、3日しかない調整のために毎晩付き合ってくれた先輩方にも感謝を。
質問はされれば答えるので、私のTwitter(@bokuzin2)にどうぞ。誤字脱字衍字がありましたら、教えていただけると幸いです。ではでは。