母から監督へ。その14(我が子の胸オペ)
ここ数回は、とこちょ。とくみちょ。の生い立ちや美由起と美由紀とみゆきと美幸についてと続き、先週はとこちょ。からくみちょ。への質問にお答えしました。
さて、今週はまたぼくゼロ完成までのあれこれに戻ります。
前回は、自宅ロケのお話しをしました。
主人公の胸オペ前日の自宅ロケで、映画のタイトルにもなった「ゼロ」という言葉が主人公の口から出たんです。
『自分は今、マイナスにいるからプラスに行くにはまずゼロに戻らないといけないな・・・』
お母さんは、自分の子供が手術を受けることについて、反対はしなかったのですか?と、聞かれることもあります。
私には到底、理解できない本人の苦痛。それを取り除くための手術を反対する理由があるのでしょうか?
インターネットであれこれ調べると、術後の傷の状態が悪くなり壊死を起こすとか、麻酔の事故によりそのまま命を落としてしまうという、ネガティブな情報も溢れていました。
そういうことも有り得るのだなという事を知りました。
手術を受けようが、受けまいが、日々の生活の中で「行ってきます」と家を出て元気に「ただいま」と帰ってくるまでは、何があるかわからない。
事故、事件、急病、本当に何が起こっても不思議ではないと思います。
だから、元気に帰宅することは、決して当たり前のことではなくて、とてもありがたいことで、感謝することだと、毎日そう思いながら暮らしていました。今もね。
子供は大切な授かりもの、預かりもの。
いつか親元を離れ、巣立つまで、大切に大切に、笑顔と命を守っていくことが親の務めだと考えていました。
私の小さな常識では理解できない「本人の思い」を叶えたいという思い、そして、手術をすることによって、本人の苦しみが軽減されるのであれば、反対する理由はありません。
胸の膨らみを隠すために、何年も着ていたナベシャツ。夏の暑い日もずっと。
成長期の骨格形成や筋肉の発育に影響はないのだろうか?
私にとっては、そっちの方が心配でした。
もちろん、それは私の勝手な心配で、本人はいたって元気にすくすくと育っていましたけどねw
喜んでナベシャツのカタログモデルもやっていました。
親は子供の幸せを願うものです。
ただその幸せの色、形は親の理想を押し付けるのではなく、子供の思う幸せを願うことが、必要なんじゃないかな?
目の前の我が子は、私とは全く別の1人の人間。その人格、価値観を尊重しつつ、幸せを願っていこうと思っています。
もちろん、えええ?そっち?と思うことは、山ほどありますけどね。
それこそが親子であっても、別人格ということです。
今週もお読みくださりありがとうございました。
次週も引き続き、くみちょ。が担当いたします。
ぼくゼロを引き続きよろしくお願いいたします。