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水記祭!【前夜祭】電子音楽即興演奏と演劇上演と焚き火と屋台

10月21日。
王滝小学校では、小学校と社会福祉協議会、王滝村公民館、そして僕らのルネッサンス実行委員会の共催で「笑楽祭」が開かれ、児童によるステージ発表や村民交えての交流企画が実施されました。
そのほか水記祭の展示会場を含め、社協や公民館でも村民、児童、職員、PTA、高齢者などによる作品の展示会が同時に行われ、文化的なお祭りモードの1日となりました。

村内の展示会の鑑賞と今年制作した鯛神輿を引く


日が落ちたその夜、僕らのルネッサンスは小学校近くの八幡堂にて水記祭の前夜祭を開催しました。
冷たい風が吹き荒び直近数日間で最も寒い夜となりましたが、来場者は焚き火を囲み、お酒やおしゃべりを楽しみました。

お堂ではまず、フォレスト電流による電子音楽の即興演奏が行われました。昨晩に続きわずかな照明の中、アンビエント音楽に身を包みます。いったいどれほどの時間が経ったのか、瞑想に耽ってしまうような永遠とも思える時空間が演出されました。


次に、昨年2022年のオリジナル鯛神輿とともに流域を遡上する企画「流域でつながったらめでタイね」からお世話になっている相川さんを愛知県南知多町からお招きし、南知多町の鯛祭りで鯛神輿出発の際に唄われる『伊勢音頭』をご披露いただきました。こぶしの効いた唄い口が漁師町の海辺の景色を思わせます。


最後に私道かぴさん脚本・演出、出演は沢栁優大さんで『王滝村、わたしたちのまつり』が上演されました。

これは、王滝村伝統の三剣の舞と木曽踊りを題材に、王滝村に滞在し取材を重ねて制作された作品です。
私道さんと沢栁さんを通して熱く確かに語られた言葉たちによって、凍えてしまいそうに冷え切ったお堂に息吹が宿ったようでした。

演劇の最後は、観客も輪を作り木曽踊りを踊るという構成になっており、観客(客体)から踊り手(主体)へと来場者の立場の変容をも促しました。

その甲斐あってか終演後も多くの人がこの場を名残り惜しみ、夜はとっくに更けているのにも関わらず、焚き火を囲む円はなかなか崩れませんでした。

寒い寒いと口にしながらみなで特別な夜を過ごしました。

私道かぴ
作家、演出家。兵庫県出身。京都を拠点に活動する劇団「安住の地」所属。近年は、身体感覚やお祭り、養蚕をテーマにした作品など、各地で出会った方に聞かせてもらった話を基に作品を作っている。

沢栁優大
俳優。長野県生まれ、京都府出身。京都を拠点に活動する劇団/アーティストグループ「安住の地」所属。演劇は好きだが演じることが嫌い。俳優としては致命的なその葛藤に苦しみ、そして楽しみながら飄々と活動を続けている。


文責:シエイナ

〈長野県地域発元気づくり支援金補助事業〉


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