水記祭!【オープニングイベント】当日の様子
10月22日、前日の寒さは何処へやら、快晴!
再び八幡堂を会場に午前中から水記祭のオープニングイベントを開催しました。
まずは「秋の前夜祭」同様、愛知県南知多町の相川さんによる『伊勢音頭』。開会にふさわしく、晴れた空に思い切り響きます。
そして次に、愛知県日進市から眞野賢一さん、森口仲樹さんにお越しいただき、ケーナ笛とギターの演奏でした。
7月の流域リサーチで日進市の愛知池友の会の皆さんの元を訪ねた際、ワークショップイベントのオープニングアクトで演奏していたのが眞野さんでした。
外国のカントリーサイドを思わせるケーナの異国情緒ある音色、軽やかかつ哀愁漂う曲調、普段は米農家であるという取り合わせに惹かれ、今回のオファーに至りました。
生活の延長線上にある農民芸術の最骨頂といった雰囲気で、オリジナルソングも初めて聴く曲なのに親しみやすく、会場全体を包み込んでいました。普段は皆それぞれ遠いところに住んでいるのにも関わらず、この流域の最上流地域で、一体となるような気持ちでした。
最後にはいよいよ、私道かぴさん脚本・演出、沢栁優大さん出演で『きそ、ちた、あいちー流域めぐる水のうた』の上演でした。
先の7月の流域リサーチでは私道さん沢栁さんと共に、3泊4日で南知多町はフェリーで篠島にまで渡り、流域を遡上する旅をしました。
さまざまな景色を見て、さまざまな人と出会って話をし考え感じる。水から始まる流域全体を見渡して生まれたのがこの作品です。
八幡堂の敷地からは、ダム湖である御岳湖とそれを渡ってまちへ出るための真っ赤な大岩橋、その先に続く村道を見下ろすことができます。この景色と周囲に連なる山々、真っ青な空が今回の舞台背景でした。照明は昇る太陽の光、効果音は鳥の声や水の音、車の通る音など自然に聞こえてくるもの全てでした。
沢栁さん扮する「水」はこの地で人々とともにあり、その生活をつぶさに見てきました。しかしダムと用水の完成に伴って遠くまで旅をすることになったのです。その旅路を「水」は独白によって細かく語っていきます。
現に目の前にある集落を沈めてできた湖をこの目で見ながら鑑賞するというのは、演劇という舞台装置を通して虚構を見ているようで実は現実を突きつけられていたということに気づく、摩訶不思議な経験でした。
会場にいた皆が現実と虚構のはざまを行ったりきたりしながら想像を膨らませていたことでしょう。
そうしてお昼になる頃、全ての演目が終了しました。
とても暖かい陽気だったこともあり、お昼を過ぎても出演者、観客入り混じっておしゃべりに花を咲かせていました。
販売があったお弁当やハンバーガーをお堂に腰掛け頬張る姿も見られ、豊かな半日になったようでした。
さて、「水記祭」の作品展示も残すところ1日(11月5日まで)となりました。
王滝村に滞在し作品制作を行なったアーティスト陣が見た景色をぜひご体感ください!
また王滝村ではこの週末に公民館祭りも開催されております。村民の作品展示や食べ物の出店、そのほかさまざまな催しがあり、あわせてお楽しみいただけます!
尚、下記水記祭の記念グッズを展示会場の島尻邸で販売しております。お問合せ等等もお待ちしております。
文責:シエイナ
〈長野県地域発元気づくり支援金補助事業〉
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