雨上がりの夜
その日は
何もしない・何も考えない
うだうだ・ごろごろ・まったり・ぼ~っ
大半をそうやって過ごしていた
僕にとっては
こんな一日も、必要な一日
雨が上がったので
少し体を動かそうと散歩に出かける
雨が降ったせいで
濡れて濃くなった道路の色・星の無い空の色
同化している
少し寒かったせい?
運動不足のせい?
なんだか、ふくらはぎに違和感が・・・
「ぴっき~ん!!」
突然攣った、しかも両脚
僕は成す術もない
一瞬の内に降参して尻もちをつく
情けなく、夜のひとけの無い歩道で
醜態をさらす
不思議だ
世界がぱ~っと開けた
踏ん張ることなどできない状況
ただただそれを受け入れるしかない僕
守りたい見栄や意地
恥や外聞もない、そんな解放された世界
「手放していいんだよ・・・」
なにかに囁かれたようだ
僕はそんな余韻に浸り
少し汚れてしまった服を気にしながら
そのまま夜の散歩を楽しんだ