YouTuberが流行る前のYouTubeの民
私がYouTubeを始めたのは確か10年前…
いや、もっと前だったかな。
きっかけは自分の声を記録に残しておこうただそれだけの理由だった。
ずっとカセットテープ、MDに録音していたその手段をYouTubeという動画サイトを知り、そこに切り替えたのだ。
制限も無く見やすい。音質も良い。しかも動画として保存が出来る。
ただ一つ違うことは…
世界に公開されるか、されないか、ただそれだけ。
初めは誰も私のことなんか知らないから誰かが聞くなんて全く気にすることなく好き勝手にやりたい放題歌っていた。
そしてある時カラオケで、
トップスターさんの物真似しながら歌い継いでみようか。
なんて軽いノリでやってしまったこの動画で私のYouTubeチャンネルが少しだけ人様の目に触れるようになってしまったのだ。
一人TCAスペシャル
https://youtu.be/nMOozmX1an0
今観ると画質も音質も悪くて荒削りでおまけに全然似てなくて。それでも私にとっては大事な大事な思い出の動画だ。
あれから10年。。。だいぶ変わった。。。
何が?
YouTube界隈そのものが。
そしてYouTuberという人類が誕生した。
趣味で好きに公開してそれに対して何の代償も求めることなく、見てくれてありがとう、嬉しい。ただそれだけの時代から。
チャンネル登録お願いします。
のご挨拶に変わった…。
何を投稿したいではなく何を投稿したら再生回数を稼げるのか?再生時間を増やせるのか?数字争いの世界に変わってしまった。
なんだかそこが無性に切なくなるのだ…。
素人の特技御披露目の世界がいつしかプロ、素人プロのような玄人たちによるビジネスマウントエリアに塗り替えられてしまった。
10年前、あのしょーもない動画にみんなが反応してくれて凄く嬉しかった記憶がある。私なんかの歌を聞いてくださるなんて!!!
それから私はYouTubeを離れてはまた戻っての繰り返し。そんな感じで自分のペースでボチボチ歩んできた。
時にはツラいバッシングや厳しい規則に悩まされ、今後どうしようか思い留まったり…それでも10年かけてようやく登録者数が1000人を超えた。
何でもそうだが1000人というのは一つの大きな壁だ。
たかが1000人、されど1000人。
私はうさぎと亀の亀のように10年かけてじっくりゆっくり集客しました。
1000人!すご!YouTuberになれるじゃん!
と最近の人は軽々しく言ってきたりしますが、
そうじゃないんだよ…何かが違うんだよ…
そんな軽い感じで1000人言わないでって思ってしまう古いYouTubeの民。
YouTubeを始めて1年以内であらゆる手段を使い、若しくは頭を使い賢く登録者数を何万人と増やして稼いでいる人は多く居るだろう。
でも…私にその才能は無いし…それに…なんか違うんだ…。
先日の上田久美子先生のインタビューではないけれど、あまりに動画を消耗品かのように扱われるのはやっぱり辛い。
ちょっとした動画でも物凄い時間をかけて作る。喉のコンディションもある。気に入らないと何回も歌い直したりなんかして。お金にもならないのにそんなことしてどうすんの?って思われたら元も子もない。それでも私なりのポリシーがあり、私の作りたいチャンネルがあって、その先には何もない。何より自分が一番楽しんでいて
自分が一番視聴しているにちがいない。笑
私は営利目的ではなく私がやりたいことをやりたい。そしてこんな私のチャンネルをわざわざ登録してくださった方々のために楽しい動画を作りたい。観てよかった!楽しかった!って思って貰いたいただそれだけ。
今のYouTuberたちはお金稼ぎのために私のようにこの先10年も果たして出来るのだろうか?
私は声が出なくなるまで歌えなくなるまで更新していきたい。(と今のところ思っている。笑)
声は年齢と共に変化し今まで出ていた音は出にくくなってゆく。逆に今まで出せなかった深みや渋みのような味が出てきた。実に面白い。
私はこれからも今しか出せない声を記録し続けていきたい。
よって、今後は