結婚式のすすめ
前回は「同棲開始時に決めた我が家のルール」について書きました。同棲前にルールを決めていく事で余計な衝突や不満を避けることが出来ると思います。またルール決めの時点でパートナーの新たな一面を見る事ができるかもしれません。
今回は「結婚式のすすめ」について書いていこうと思います。はじめに私はブライダル業界でもなんでもありません。私自身は結婚式を行いました。準備も大変でしたが、やはりやって良かったと思うので自分の体験も交えて書いていこうと思います。
結婚式準備期間
式場見学~式場決定まで
私の場合は初めて式場を見学してから実際の式までに8か月くらいかかりました。プロポーズもしていないのに嫁に連れてかれました。最初から結婚するつもりで同棲を始めたのでお互いに結婚する意志があったとは言え、今思えば結局正式なプロポーズはしていません。同棲がズルズル続いている、相手の結婚の意思が分からないという方は思い切って式場見学に連れて行くのもアリかもしれません。
元々周辺の式場のHPは見ていたので第一希望から見学しました。そこで「今決めてくれればこれだけ安くなります!」と言われて値引額が想像以上だったのでその場で決めてしまいました。今思えば式場の常套手段ですよね。私は優柔不断な所もあるのでその場で決められて良かったと思います。一方で嫁は他の式場の見学や、食事会、演出プランなども見たかったと今でもたまにボヤいています。すまない。
式場決定~式前日まで
式場決定後はウエディングプランナーさんとの打合せを月に1.2回で合計10回くらいしました。友達と話すと、この担当者でかなり式自体の完成度が左右されるようです。幸い私たちの担当者はウエディングプランナー業界で表彰されるような方だったので良い担当者に当たりました。ちなみにチェンジも可能なようです。
初回に全10回の大まかなスケジュールを教えてもらいました。この辺は恐らく各式場や担当者によってやり方が異なると思います。毎回次回までにこれを決めてきてくださいという宿題を出されます。例えば料理のランクや席順、各場面でのBGM、プロフィールムービーなどです。月に1.2回打合せがあるのでこれを馬鹿正直に言われた時にやっていると考える時間が2週間程度しかありません。料理のランクくらいならある程度即決できますが、BGMやプロフィールムービー等はとても決められません。全体の工程が分かっている場合はなるべく早めに決めておく方が良いと思います。ちなみにプロフィールムービーは節約のために自作しましたが、納期の前日徹夜して作りました(笑)
これらはあくまで式場との打合せです。これに加えてドレスレンタル会社との打合せ、自作する場合は招待状、席次表の依頼もしくは作成、ヘアメイクの打合せ、友人代表スピーチや出し物、受付の依頼、2次会の手配なども行わなければなりません。私たちは招待状と席次表は自作しましたが、正直そこまで大きな節約にならないので余裕があれば依頼してもいいかもしれません。それ以外はドレスやメイクなど綺麗な嫁を見れるので楽しいです。
また意外と忘れがちなのが両親の顔合わせや入籍手続き、苗字変更に伴う各種名義変更なども場合によってはこの期間に行わなければなりません。結婚式直後に新婚旅行を計画している人はそれも併せて計画、手続きが必要です。
この準備期間は男性女性の温度差が大きく、揉める事も多いそうです。実際私自身も結婚式当日まではめんどくさいとすら思ってました。ただしばらくして思い返せばとても面白い一日でしたし、もう一度やりたいとすら思っています。多くの人は一生に一度の経験だと思うのでもう少し気持ちを盛り上げて、積極的に打ち合わせに臨めばよかったと後悔しています。
結婚式当日
当日の朝~式まで
前日まで仕事が忙しくてほとんど寝てない状態で式に向かいました。そんなボロボロの状態を察したのか、本来ヘアメイクは嫁だけだったのですが私までやって頂けました。嫁のメイクが1時間近くかかるので正直新郎は暇です。ただ既に来てくれている友達もいるので出歩くこともできません。私自身は暇で散歩してたら友人たちに遭遇してしまいました。ちなみに飲食や喫煙は控室で可能でした。逆にここで緊張のあまり飲みすぎて披露宴中にトイレ行きました・・・。
メイク後も休む間もなく写真撮影、式の予行練習を行いました。ほとんど寝てないせいか全然覚えられなくて、本番では完全に工程無視の動きで式場の方々には迷惑をかけました。逆に幸か不幸か式にも関わらず笑いの絶えないものになりました。個人的には予行練習はもっと時間を確保して頂きたかったです・・・。
式本番
書いた通り予行練習で全然覚えられなかったので終始ぐだぐだでしたが、スタッフや嫁、会場の皆様の良い雰囲気でなんとか乗り切れたと思います。私は神父さんを呼ばずに人前式という形を取りました。そのため元々厳かな雰囲気というよりはアットホームな雰囲気だったので、それもなんとか乗り切れた要因です。人前式では歌も歌わず神にも誓わずに、通常とは逆向きの常に来てくれた方々と向かい合って行う式で、友達を大切にしたい私には合っていたと思います。ただ大爆笑の中、泣きながら娘を送り出した義理の両親には今でも申し訳ない気持ちでいっぱいです・・・。ちなみに人前式の方が神父さんの人件費の分少し安いです。
式~披露宴
一番ちゃんとしなければならなかった式で思いがけず失敗してしまったので、もはや怖いもの知らずでした。式の後はフラワーシャワーを通った後に全員での写真撮影です。庭園のような場所で行いました。真夏の式だったので全員が汗だくで、メイクが崩れてしまう方もいました。天気が良かったのは幸いですが、気温も考慮してドレスコードもカジュアルにしておけば良かったと後悔しています。
写真撮影後は披露宴まで休憩です。嫁はメイク修正など色々ありましたが、私はまたしても暇でした。そのせいで煙草吸いすぎて若干気持ち悪くなってました。本来この時間の男性は恐らく最初の挨拶の練習をするんだと思います。私はもうぶっつけ本番でいいやって感じでした。と言うのも、今まで書くの忘れていましたが総人数120人の親戚と友達だけの式だったからです。失敗しても友達や親せきが笑うだけなので問題ないかなって気持ちでした。私の結婚式に私が気を遣う人は呼びたくなかったんですよね。緊張していたのか嫁側の友人や親せきもいる事を完全に忘れていましたが。
披露宴
高校生頃から入場曲はドラクエの序曲と決めていたのですが、著作権の関係で使用できませんでした・・・。成功していれば東京オリンピックよりも先に実行できたので仲間内で話題になったかもしれませんね。
披露宴はアットホームに楽しむ場でした。結婚式に呼ばれる度に、どっかの社長の長話の後の乾杯が嫌いだったので私は職場の人は一切呼びませんでした。そのため私自らが乾杯の挨拶を行いました。新郎新婦入場から5分でもう乾杯しました。これだけが私の希望だったので、もうこの時点でやりきった感がありました。あとは普通通り皆様と写真撮影したり、各席を回ったりしてあっという間に終わってしまいました。2次会3次会は省略します。
結婚式の金額
私たちは記憶では450万くらいだったと思います。
金額の内訳
基本的に目に付くところは最高級のランクにして、目立たない所だけ節約する形にしました。
会場の飾りつけなどの設備は中くらいにしました。最高ランクにしたかったのですが、ここはかなり値段が跳ね上がるので妥協です。代わりに小物を大量に持ち込んでごまかしました。料理、飲み物は最高級コース、それに加えてデザートビュッフェを追加しました。嫁のドレスは2着でお色直しは1回。私は1着でお色直し無し。引き出物のカタログギフトも最高級を選びました。他人の結婚式を思い出す時って結局、花嫁衣裳と料理とカタログギフトだと思います。そのためそれだけは妥協しないことにしました。
逆に節約した事もいくつかあります。まずここに加算するか微妙ですが前撮りはしていません。後日新婚旅行中に撮ればいいやって思ってました。ドレスとタキシードはレンタルしましたが、細かい下着やアクセサリー類やネクタイ等は全て自前を使用しています。それでも誰にも気付かれてないですね。おみやげは最低ランクにしました。どーせ二次会の酔っぱらった状態で開封するんで誰も覚えてないからです。招待状や席次表、プロフィールムービーは自作しました。BGMもCDが無ければ使えないということでディズニーのアルバムだけ買ってそれ一枚で網羅させました。写真も集合写真、二人の写真その他数枚のアルバム及びDVDが付いている最低ランクのものを選びました。流石にそれだけでは寂しいので友達や親せきに「とにかく写真撮りまくって」とお願いしました。結局3000枚近い写真と動画が無料で集まりました。多分頼まなくても勝手にみんな撮ってくれてると思います。
節約の方が行数多くてケチ臭いですが、これだけで50万近く節約できています。と言うよりも他が全部高すぎるんですよね。最近は招待状や席次表、プロフィールムービーは式場によっては自作禁止のところもあるので事前に確認が必要です。
実際の支払い
金額は450万くらいでしたが、実際に支払ったのは50万くらいです。ほとんどご祝儀で返ってきます。まあ120人規模なのでかなりの値段が返ってきます。逆に人数は少なければ少ないほど実費が嵩みます。会場費等の固定費は人数にかかわらず一律の値段だからです。ただし支払いは前払いでした。450万も無かったのでローンを使いました。ローンと言っても分割というわけではなく、1日だけ借りるのです。そして祝儀を利用して翌日返せばそれで終わりです。利息も発生しません。
残りの50万すら呼んでない職場の社長や上司から少し頂いたので、実際はもっと少ないです。恐らく一人10万くらいだったと思います。金額的な理由で結婚式を避けている人も多いそうですが、実際に支払うのはそんなもんです。一応ちゃんと見積もりは頼んで計算してください。
結婚式のメリット
ここまで準備の大変さや金額などあまり良い話題ではありませんでしたが、ここで結婚式のメリットも書いておきます。
人生で唯一誰もが認める自分が主人公である日
結婚式の主役は当然新郎新婦です。式場関係者はもちろん、来てくれるゲストの方々もそう思うはずです。このことから結婚式当日は誰もが認める自分が主人公である日です。まだ私は30年ちょいしか生きていませんが、自分がこの世界の主人公だと確信できた日は結婚式でしかありません。世界レベルの実力者たちなどの一部を除いて、なかなか体験できることでは無いです。2次会で「これは俺の物語だ」と思わず言ってしまったくらいです。
この世界の主人公という圧倒的な自己肯定感を得られる事。そしてそれによって自分でも主人公になれるという自信が、その後の人生で大きく影響すると思います。家族という守るべきものができると強くなるというのは、この経験や自信から来るとも思います。そしてこの自己肯定感や自信というのは今でも継続していると感じます。
夫婦の自覚を持てる
私たちは元々同棲しており、籍は結婚式の前に入れていました。籍を入れるだけでは、ただの書類一枚の提出だけなので正直なんの感情も湧きませんでした。生活自体も当然籍を入れたからと言って何か変わるわけでもありません。友達も職場も私たちに対する反応は何も変わりませんでした。世界は思っている以上に自分たちに興味が無いのです。
それがなぜか結婚式を終えると世界は一変します。友達や職場も私が既婚者だと認識します。自分としても式という区切りを迎えたからか実感が湧いてきます。同時になんとなくではありますが、家族を守らなきゃという謎の使命感が湧いてきます。「夫婦になる覚悟が言葉ではなく心で理解できた」ってやつですね。
思い出になる
人生に一度の経験という事もあり思い出に強く残ります。夫婦二人だけの思い出というのは恐らく交際期間にいくらでもあると思います。一方で結婚式の思い出というものは、自分の知り合い全員と共有できる唯一の思い出だと思います。これだけの人数と思い出を共有できる事は今後の人生でも滅多にない事だと思います。
全ての友達が一堂に会する
若い頃は誰かの家が溜まり場になり、友達全員が集結する事は珍しくなかったと思います。しかし30歳を過ぎた頃から徐々に既婚者や子持ち、地元を離れた友人が増え始めて友達全員が集まれる機会というのは滅多にないと思います。
それが結婚式では皆が多少無理してでも集まってくれます。特に自分の結婚式では全員が友達です。自分の友達が全員集合している状況も恐らく結婚式と言う空間以外はあり得ないと思います。
終わりに
今回は「結婚式のすすめ」について書きました。準備の大変さや金額的な問題もありますが、私自身はやってよかったと思います。近年は式を挙げない人が増えているようですが、準備や金額などのマイナス面とここで挙げたメリットを比較して最終的に決めれば良いと思います。
今回もお読みいただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします。
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