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【Milduraミルデューラ】グレープファームジョブのリアル

こんにちは、ボクホリです。

この記事は2020年のワーホリ体験談です。
古い記事のデータを一部読みやすく編集し、再投稿しています。

僕がミルデューラで経験した、グレープファームジョブの【リアルな】部分を紹介します。


この記事の内容はこんな感じ。

  • ミルデューラのグレープジョブシーズン

  • 僕が経験した【8つの試練】

  • ミルデューラで行ったグレープジョブの【ワーストno.1】

  • グレープピッキングの稼ぎはどれくらいか

  • まとめ

運営ブログでは、関連記事も書いていますのでご覧ください。


ミルデューラのグレープファームジョブのシーズン

出勤風景

グレープファームの仕事って「ピッキング」や「パッキング」だけじゃないんです。

苗木を植える仕事から、収穫後に枯れた木を片付ける仕事まで、ほぼ通年あります。

僕がミルデューラで行っていたのは、収穫前の木から生えている新芽を取ったり、バンチ(ブドウのふさ)を間引く作業、そして最後の収穫のシーズンまでです。

簡単にまとめると、

  • 10月・・・Bunch drop job(幼いブドウの房を間引いていく作業)

  • 10月中〜11月・・・De suckering job(木の幹に生える新芽を取り除く作業)

  • 11月はじめ・・・Leaf plucking job(生えすぎた葉を綺麗にする作業)

  • 12月はじめ・・・Shoot cutting job(伸びすぎた枝を切って短くする作業)

  • 1月・・・収穫(picking)

と言った感じです!

僕がミルデューラで経験したグレープジョブ【8つの試練】

どんなファームジョブ も、外で働くのであれば、天候が悪くても作業しますよ。
植物の成長は待ってくれないですから。

グレープジョブも一緒です。

灼熱の中作業をしたこともあるし、嵐や砂嵐の中、霜の降りるような凍える朝も出勤したことがありました。

肉体的にもしんどくて、嫌になることもたくさんありました。

試練①ハエにたかられる

ハエまみれです

画像の黒いのは全てハエ。
奴らは群れでやってきます。
特に内陸の土地では異常な数。

1日中ハエの羽音を聞いて作業してました。

帰宅後、目をつぶってもハエの羽音が聞こえる気がする。

軽くトラウマを負いました。

試練②真夏に気温が30度越えでも仕事

ミルデューラの夏はバケもん級に暑い

さすがにピーク時間は働けません。

が、それでも暑い!

30度オーバーの気温があっても、お仕事は続きます。

僕が体験した、極限の暑さは最高気温44度。
冗談抜きに、下手したら死にます。

余談ですが、あまりにも暑い日には外でバーベキューなどで、火を使ってはいけません。これはオーストラリアの法律に記載があるのだとか。

試練③霜が降りたって仕事

冬はシャリシャリの霜が降りる

夏の猛暑の次は、冬の極寒。

グレープは収穫シーズンが長く通年仕事があります。
しかし、ミルデューラの冬は極寒です。

まるで砂漠地帯のような環境ですね。

冬の朝いちばんには、シャーベットグレープになっていますが、それでも収穫は続きます。

試練④巨大な砂嵐が来ても仕事

砂嵐の様子

ミルデューラが位置するのは、ヴィクトリア州の内陸で、ほぼ赤土の砂漠地帯です。

強風が吹くと、巨大な砂嵐が来ます。

一瞬で「世界が終わった」みたいになりますが、仕事してました。

試練⑤そもそも休みなし

ハイシーズンは、ひと月近く休みがありませんでした。

ビザの日数を稼ぎたいなら、良いかもです。

僕の場合は「稼げない・休めない・しんどい」の地獄ルーティーンに入りました。

試練⑥ハズレのグレープに当たるとずっと地獄

切り落とした葡萄の山

状態が悪いグレープ畑に当たってしまうと、ひたすらにトリミングする(悪いグレープを綺麗にして詰める)か、木から地面に切り落とすことになります。

僕たちワーカーは、「1箱いくら」で働いているので全くお金になりません。
しかし、仕事なのでやるしかない状況に陥ります。

取り残したり、チートは許されません。そんなことをするとクビにされます。

ながーいグレープ畑をひたすらに綺麗にしていくだけの、お金にならない作業。

精神修行の一つでした。

*この状況は働くファームや、雇用状況によって変わります。完全に出来高で働く場合には、フィールドの状況が悪ければ、帰宅する選択肢もあります。

試練⑦シーズン終わりは希望が絶たれる

枯れ始めたブドウの木々

シーズン終わりには、いいグレープは残ってないんです!

「腐っている。柔らかい。小さい。」などの出荷基準に満たないものばかり。

そして、僕らはひたすらに取り残しなく畑をただ綺麗にしていく作業。

*あくまでも体験談です。ファームによって労働環境は変わります。

試練⑧畑には先客がめちゃいる

  • でかいクモ

  • 猛毒の蛇

でかいクモ、毒グモ、猛毒のヘビ、凶暴なアリさんがいます。

冗談抜きに下手したら死んじゃいます。
命がけの仕事ですよファームジョブは。

ボクホリのファームジョブ 経験でワーストNo.1

僕の5年間のファームジョブ経験でもワーストNo.1は、ダントツでグレープの「Pin covering job」です。

ピンカバージョブの様子

グレープは日中の強い日差しで日焼け、変色します。
それを防ぐために白い保護シートを上から貼る必要があるんです。

これが「ピンカバー」と言われる仕事なんですが、なが〜いグレープの畑を歩き回りながら、保護シートを骨組みのワイヤーに、上から釘で縫い込むように止めるんです。

しかも手で!

ピンと強く張られたシートに釘を入れるため、指先にはかなりの力が必要です。

手作業で行うため、指先にコインをテーピングで巻きつけて、指の保護材にするという荒業。

常に両腕を高くあげながら、反対の人とシートを一緒に引っ張り合い、きつくワイヤーに止めていきます。

この作業を炎天下の中、延々と続けます。
しかも、給料は出来高。

たくさん稼げるわけが無く、まるで奴隷のようでした。

ピンカバーでの仕事後
ピンカバー後の指

仕事終わり。僕の手は見ての通りボロボロになり、腕は上がらなくなるほどでした。(基本的に、男性だけの仕事です)

グレープピッキングの稼ぎはどうだった?

仕事風景

正直にいうと、あまり「稼げません」でした。

僕は9月から5月まで(実質約8ヶ月)ファームにいて、その間6ヶ月間はピッキングの仕事に関わっていました。

しかし、グレープの状態は常に気候に左右されていましたし、コロナの影響も少なからずあったので、稼ぎはまちまちでした。

少ないときは週$300。

多いときは週$1,200ちょっとで、平均すると週に$7〜800の事が多かったです。(平均では十分に思えますが、労働の対価としては割りに合っているか謎です。)

トータルで言えばシーズンを通して、約$14,000の収入があり。

約$11,000手取りがあった、と最後のPay slipには記載されていました。

しかし、派手な生活をしていた訳でもないのに、貯蓄できたのは約$5000。

うーん。

短期間でたくさん稼いでいる人もいましたし、そうでない人もいる。
僕は、1年目・2年目と少しファーム経験があったので、ピッカーの中では常に平均よりも上あたりにいたと思います。

それを踏まえても、稼ぎは少なかったかも。

*Mildura(ミルデューラ)のグレープジョブはファームや気候によって大きく稼ぎが左右されますし、ファームの経験も重要です。
しっかりと情報収集して、現地入りするのがおすすめです。

まとめ。辛いことだけがファーム生活じゃない!

ファーム生活の目的は「VISAのために」「お金のために」など、人それぞれあると思うんです。

僕は、1つ所に留まって、働いてみて、そしてファーム生活を全て終えて思うことがあります。

それは、「ファーム生活楽しかった!」ってこと。

嫌なことも、辛いこともたくさんあったけれど、こう思えるのは全て「出会った人達」のおかげだと思ってます。

一緒に働いてきた、いろいろな国のワーカー達、大変な現場を経験してきた友人達、サポートしてくれたスーパーバイザー。

そして住んでいた街も、一緒に生活していた人の事も、知らないことがたくさんあるなぁ。と気づきました。

ファーム生活では、日常のちょっとしたことを人と一緒に笑って過ごしたり、飲みながら語り合ったりしたらいいんです。
そうしたらきっとファーム生活も楽しめると思います。

怪我なく大切なワーホリ時間を過ごしてみてください。

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