(チラ裏レビュー) 第9地区 (原題:DISTRICT9) (映画 2009年)

※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。

作品名:第9地区 (原題:DISTRICT9) (映画 2009年)
評価:★4(★★★★☆)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/B00ELR1WMI

 劇場アニメ「デデデデ(前編)」のYouTube解説動画を見ていたら本作が関連作品として紹介されていたので興味を持ち、2024年5月、Amazonプライムビデオの無料特典で鑑賞した(吹替版)。見てみたら確かに!「異星人の巨大円盤が都市上空に襲来するが、長期間に亘って特に攻撃をしてこない」というところが完全にオマージュだと納得した。本作の内容自体もかなり面白かったし、見て良かった!

見ている途中、全く結末の想像がつかないため集中力が切れずに最後まで見ることができたが、終わってみれば特にオチがなく投げっぱなしでストーリーが終わる笑。なので特に感動もなければ教訓めいたメッセージもないのだが、特定の思想を押し付けられるよりは、ただシンプルに「奇妙なSFストーリー」として楽しめたので良かった。

映像はクオリティが高いが、不衛生で無秩序なスラムや、戦闘により身体が欠損するグロ描写、さらに「エビ」と蔑まされる気持ち悪いエイリアンなど、見ていて不快なものばかり。こういう作品があってもいいと思うが、製作者は何を動機にこんな作品を作ったんだ笑。

(以下追記)

…本当のことを言えば、この映画が差別をテーマに作られたということはすぐに分かった。主人公のヴィカスは、序盤は人間の視点でエビ星人のことを気持ちが悪くて知性も低い気持ち悪い存在として差別的に扱っているが、後半ではエビ星人のDNAに感染(?)して自身の身体がだんだんエビ星人化していく。そのせいで人間から狙われる立場となり、エビ星人のコミュニティに逃げ込んでエビ星人側からの視点となり、エビ星人の方に人間性を感じ、人間が悪魔のように見えてくるという仕掛け。よくできた映画だ。

ただ、人間の倫理を語るときにあんなに気持ち悪いビジュアルを出してくるところが卑怯でなんか好きになれない。人間の倫理を語るときに、人間ではない存在を出してきたら話がややこしくなりすぎる。たとえばゴキブリが知性を持っていたとしたら、ゴキブリに思いやりを持って接しないといけないの?知らんよそんなの。「カレー味のウンコとウンコ味のカレー、とっちがいい?」という問いに対して真剣な答えを考えるのが無意味なのと似ている。

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