(Mac Tips)写真のexif日時情報をコマンドラインで設定する方法
本記事では、exif情報が失われた写真(jpgファイル)に対して、exif日時情報を設定する方法を紹介する。使用環境はMac。
きっかけは、友人からLINEで共有された写真のexif情報が失われていた事。きっかけについてはいろいろ言いたい事があるがそれは一旦置いといて、まずは手順をまとめる。
【前提】
・Mac
・「ターミナル」アプリでコマンド実行
・「exiftool」というコマンドラインツールがインストール済みであること
【コマンド】
file_path=photo_dir/IMG_1764.JPG
date_str="2023/05/17 15:01:00"
# (1) 日時のフォーマットを変換する文字列処理
# exiftoolコマンド用:(yyyy/mm/dd hh:mm:ss) -> (yyyy:mm:dd hh:mm:ss)
date_str2=`date -j -f "%Y/%m/%d %H:%M:%S" "$date_str" +"%Y:%m:%d %H:%M:%S"`
# setfileコマンド用:(yyyy/mm/dd hh:mm:ss) -> (mm/dd/yyyy hh:mm:ss)
date_str3=`date -j -f "%Y/%m/%d %H:%M:%S" "$date_str" +"%m/%d/%Y %H:%M:%S"`
# (2) exif書き換え
exiftool -overwrite_original -alldates="$date_str2" "$file_path"
# (3) ファイルのタイムスタンプを書き換え
# (-d: 作成日時, -m: 変更日時)
setfile -d "$date_str3" -m "$date_str3" "$file_path"
上記コマンドでexif日時情報の付与に成功した。
jpgファイルの場合は、ファイルのタイムスタンプよりもexif情報が優先して撮影日時として解釈されるためファイルのタイムスタンプの書き換えは不要だが、pngファイル等の場合はexifが無い代わりにタイムスタンプが撮影日時と解釈される事が多いためファイルのタイムスタンプを書き換える。
以前はAdobe LR(Light Room)でexif日時情報やファイルタイムスタンプの修正をしていたのだが、Adobe LRがサブスク移行してしまい、私の購入した買い切りライセンスのLRが使えなくなってしまったので、コマンドラインでexif日時情報を設定することにした。便利だ。
ここからは余談。
たまに、友人が一緒に遊んだ日の写真などをシェアしてくれることがある。友人との連絡はもっぱらLINEアプリなので、自然とLINEアプリ上で写真をシェアしてくれることになるのだが、残念なことにLINEアプリはシェアした写真のexif情報をキレイさっぱり削除してしまう。
以前は、「オリジナル解像度で送信」というオプションにチェックを入れてシェアしてもらえばexif情報が消えることを回避できる仕様だったのだが、2022年頃のアップデートにより、「オリジナル解像度で送信」した写真もexif情報が消えるように仕様変更されてしまったようだ。
exif情報を保持したまま写真をシェアするには、Googleフォトなどを使えば良いのだが、相手への説明が面倒くさい。
「写真データにはexif情報というものがあり〜、、、LINEアプリはシェアする時にそれが消えてしまうサービス仕様で〜、、、一方Googleフォトを使えば、、、」と説明を試みた事があるが、そもそも相手がexif情報の意義についてピンと来ていない様子で、話が通じない。
大半の写真は自分のカメラやスマホで撮影したものなので特に意識しなくても正しいexif情報が設定されるが、私は他人からLINE経由で共有してもらった写真も含めて、いい加減なexif情報が設定された写真は1枚たりとも自分の写真ライブラリに加えたくない。キチンとした写真管理をしようと思えば、exif情報が非常に重要な事は自明だ。
しかし、「キチンとした写真管理」をしている人は存外少ないようだ。
写真は「スマホの『写真』アプリで今の所見えているからオッケー」、お気に入りの音楽も「サブスクでいつでも聴けるからオッケー」程度の感覚。
こういう、曖昧なサービスレベルで「なんとかなるさ」と考えているとたぶん後で泣きを見る。「生殺与奪の権を他人に握らせるな!」ってやつだ。
自分の大切な写真がファイルレベルでどうなっているか、自分の思い出の音楽がファイルレベルでどうなっているか、ファイルレベルで把握して初めて、自分で管理しているといえる。
ほとんどの人はこの「自分で管理」というのが出来ず、サービス頼りなのが現状だ。
LINEアプリでシェアしたときにexifが消えることに誰も文句を言わないし、音楽はみんなサブスクで聴いていて、一部サブスク否定派も「サブスクは不安だ、CDを所有しよう」などとと言っている。いや、iTunesはロストテクノロジー扱いかよ笑。
情弱を喰うサブスクビジネスは今後も安泰だ。