(チラ裏レビュー) メダリスト/つるまいかだ (漫画 2020年〜)(既刊12巻)
※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。
作品名:メダリスト/つるまいかだ (漫画 2020年〜)(既刊11巻)
評価:★5(★★★★★)
リンク:https://www.amazon.co.jp/dp/B08WLSF1NL
2025年1〜3月期でアニメ版が放送中で話題になっているので第1巻を試し読みしたら面白かったので9巻(ジュニア編が始まるところ)まで買って読んでみた。かなり面白かった!
とにかく作者が漫画に込める熱量が大きいのがこの漫画のすごいところ。
作者はきっと、小中学生の女の子たちが夢に向かってがんばる姿が大好きなのだ。だから、そこに向けた作者の愛情が漫画の中に溢れている(作者は女性とのことで、ちょっと安心笑)。
さらに、漫画力もベテランレベルに高い。作者はおそらくこの作品がデビュー作なのだが、「どうしてこんなに上手なの」ってくらい画力も高いしギャグも面白い。シリアスな雰囲気から急にギャグで落としたり緩急も巧みだし、「ミミズが好き」なんて設定どうやったら思いつくのか(笑)。
この漫画の主人公はいのりさんと司の二人で、テーマも「夢に向かって突き進むいのりさんと、それをサポートする司」「いのりさんの夢をサポートするために自分の夢を抑圧する司」の二つだと思っている。
主人公のいのりさんのキラキラの快進撃を爽快に描きながら、コーチの司の夢の話がときどき少し描かれてはまたいのりさんの話に戻る。表面的には可愛い女の子たちのキラキラした物語なのだが、その底の方には司さんの内に抑圧した想いが流れていて、それがずーっと蓄積している。いつこの”呪い”が爆発してしまうのかドキドキするし、この二重構造が物語に厚みをもたらしていて堪らない。
女性優位の世相を反映してか、最近の漫画の中の男性キャラはどんどん「いいひと」になっていっている。
「鬼滅の刃」の炭治郎が典型的なのだが、強くて、優しくて、礼儀正しくて、非の打ちどころがないように見える。でも、そんな炭治郎でも、禰豆子の命と一般人の命とを天秤にかけるような究極の選択を突きつけられたらどうするのか?たしか一度そういうことを鱗滝さんに問われて答えに窮し、「判断が遅い!」と怒られていたが、実際には最後までそのようなシチュエーションは訪れなかった。
この漫画ははたして、司さんに究極の選択を突きつけるのか!?すごく期待している。
あとあと、いのりさんの顔芸が面白すぎる!スパイファミリーのアーニャに匹敵するレベル。