(チラ裏レビュー)「人魚の森 (高橋留美子)」 (漫画 1984〜87年)
※)これは”チラ裏”レビューです。あまり十分な推敲もしておらず、本来はチラシの裏にでも書いて捨てるレベルの駄文ですが、ここに書いて捨てさせていただいております。この先は期待値をぐっと下げて、寛容な気持ちでお読みください。ではどうぞ。
作品名:「人魚の森 (高橋留美子)」 (漫画 1984〜87年) https://ebookjapan.yahoo.co.jp/books/400837/A001728465/
評価:★3(★★★☆☆)
人魚を題材とした高橋留美子の短編を集めた「人魚シリーズ」の全3巻中の1巻。本書には、下記9エピソードのうち(1)〜(3)が収録されている。
(1)人魚は笑わない/初出:1984年 『週刊少年サンデー増刊』 8 - 9月号
(2)闘魚の里/初出:1985年 『週刊少年サンデー増刊』 9 - 10月号
(3)人魚の森/初出:1987年 『週刊少年サンデー』 22 - 23号
(4)夢の終わり/初出:1988年 『週刊少年サンデー』 23号
(5)約束の明日/初出:1990年 『週刊少年サンデー』 45 - 46号
(6)人魚の傷/初出:1992年 『週刊少年サンデー』 5 - 6号
(7)舎利姫/初出:1992年 『週刊少年サンデー』 6月増刊号
(8)夜叉の瞳/初出:1993年 『週刊少年サンデー』 5 - 6号
(9)最後の顔/初出:1994年 『週刊少年サンデー』 7 - 8号
本シリーズの概要は以下。(Wikipediaから)
>肉を食べれば永遠の命が得られるという人魚。その肉を食べて不老不死となってしまった湧太(ゆうた)と真魚(まな)の2人の旅を物語の主軸とし、“永遠に生き続けることの苦悩”“不老不死を求める人間の愚かさ”“命の意味”などがメインテーマとなっている。
>この作品での人魚は日本古来の伝説に登場する醜悪な化け物として扱われている。ストーリーもバッドエンディングやしこりが残る終わり方が多く、ギャグ要素の強い作品の多い高橋作品の中では異色作として扱われる場合もあるが、このようなシリアスな作風は過去の短編作品にも存在し、『犬夜叉』にも受け継がれている。
2024年の正月、「期間限定無料公開」されていてTwitterでベタ褒めされている口コミを見て興味を持ったので読んでみた。
私の感想はイマイチ。「永遠の命」というテーマはありふれていながらも深い。名作とされている「火の鳥」でも同じことを感じたが、この深いテーマに対してぶつ切りの短編という形態はそぐわない。永遠の命に対するステレオタイプなイメージを描くだけにとどまってしまった印象がある。人が人魚の肉を食うとか、人魚が人の肉を食うとか、「なりそこない」とか、短編ゆえに設定が破綻することは免れているが、今ひとつ設定も詰められていない感じがする。このテーマをやるならもっとじっくり構想をした上で長編で取り組んでほしい。