言論統制の国家の下で「項羽たれ」と呟く
どうも、久保カズヤです。
最近、自分が一番ハマっている「中田敦彦のYoutube大学」。
いやぁ、面白い。しくじり先生の頃から、すごく大好きでした。
ついに登録者数も100万人を越えたらしく、うーん、先見の明がすごい。
もっともっと歴史を勉強しないとなと、思っている今日この頃。
さて、先日よりこのチャンネルでは、朝鮮半島や、中国や台湾についての解説に手を出し始めてますね。中々触れづらい箇所だと思うのですが、極めて中立的な視点で解説されてあり、とても勉強になる。
最近は右か左かに振れた話題しか見ませんからね。。。
ちょっと気疲れしちゃっています。
そして、先日に公開された動画がこちら。
【世界情勢】中国現代史と香港デモ騒動〜前編〜歴史を学べば今のニュースがもっと分かる
色々と話題になっている「香港デモ」のお話。
中国と台湾の成り立ち、歴史的背景をなぞりながら、どうしてこのデモに至ったのかという流れを解説しています。
中国と言えば「共産主義」体制であり、テクノロジーの発展と共に、その膨大な人口を活かして、ガチガチのピラミッドを作り上げている巨大国家。
国民のデータの全てを中央に集め、情報、言論を統制。
強力な支配体制を築いています。
自由が縛られるというのは、日本に住む我が身として、少し怖いお話。
そんで、この動画を見ながら、ふと、中国出身の知人と食事をしたときの話を思い出した。
話は、まぁ自分が「三国志」が好きなのでその話をしていたのですが、歴史は遡り、漢王朝の成立から、楚漢戦争、つまり「項羽と劉邦」の時代に移っていきます。
自分は「司馬遼太郎」先生の「項羽と劉邦」を何度も読み、学生時には読書感想文まで書いていた人間です。
やっぱり、好きな偉人は「韓信」や「范増」ですかねぇ、みたいな話をしていました。
そのとき知人は「私は、項羽が好きです」と言いました。
項羽と言えば、楚漢戦争における「楚」を率いた最強の猛将。
「漢」を築いた「劉邦」の、最大のライバルです。
その性格は、分かりやすく「剛直な軍人」といった感じ。
プライドが高く、理性よりも感情が多分に豊かな人物、といった印象。
残虐な行いも多かった為、物語上では悪役側に描かれることも多いです。
(まぁ、勝った方が正義理論です。実際、劉邦も結構アレだし……)
まぁ、そんなわけで「項羽が好き」といった知人に、興味が湧きました。
それも、本場の人ですし、どうして敵側である「項羽」に好意を持ったのか、と。
すると彼は「項羽は潔いのです。戦いでは負けなかったのに、劉邦との勢力争いで不利を悟ると、自ら自刃しました」と言いました。
なるほど、確かに日本人でもそういった潔く、悲壮感漂う人物は人気が高い。真田幸村や、源義経みたいな位置づけなのかなと。
そういう風に返すと、知人は少し悩んで、首を振りました。
「実は項羽は、上の人間に物申すときに、よく使われる象徴的人物なのです。失敗したのだから、貴方も項羽の様に、潔く首を斬れ、と。あまり声を大きくして、そういう事が言えない国なので(笑)」
なるほど、そういう意味があったのか、と。
中々にブラックな洒落で、笑っていいのか分からなかった記憶が残ってます。
知人が笑ってたので、たぶん、笑ってよかったのでしょう。
小説を書き、表現者の端くれとして過ごす我が身が、そういった自由を縛られない様に。
暗に、項羽を描いた風刺を執筆する事がない様に。
まぁ、そんな日が来たとしても、別に影響の大きい話を書いてるわけでもないから大丈夫か、なんて(ぁ
最後に宣伝。
三国志の「劉協」になったけど、漢は滅亡寸前でした ~献帝が狂武帝と諡されるまで~
ではでは。