「場」が整ったとしても「僕」の「小説」が売れる事は無い。
最近、WEB小説業界はなにかと盛り上がっているように思う。
例を挙げるとすれば「LINEノベル」や「BOOKPORT」だろう。
今までWEB小説業界で、不動の頂点を保っていたのは「小説家になろう」である。
圧倒的な作品数と、総合PVを誇り、この「なろう」を追随しようと様々なサービスが乱立しているが、正直なところ未だ、「なろう」を越えそうなサイトというのは見当たらない。
この「なろう」は、結構、色々システム的な目線で見ると、サービスが少なすぎるように思う。
特に、作者に対しては小説を公開する「場」を与えるのみで、何か成果報酬がある訳ではない。
人気が出て、出版社の目に留まり、デビューをするまで対価は何もない。
まぁ、読者の目線から見れば極めてシンプルで使いやすいってのもあるんだろうけど。
ただ、昨今は「作者」を優遇するようなサービスが出てきたように思う。
上記二つのサービスはその最たる例であろう。
複数の出版社、そしてLINEという巨大な資本を投じて作られた「LINEノベル」は、その強力なバックアップを掲げた新人賞を展開し、メガヒット作を生み出そうとしている。
チャンスが大きいというのは、作者にとっては極めて嬉しい点だろう。
そして「BOOKPORT」は、クラウドファンディングで驚きの速さで資金を調達したサービスである。
詳しいところは直接確認してほしいが、とにかく作者を優遇した仕組みだ。
出版社に頼らず、小説を売り、作者が生活していける仕組み。
アマチュア作家からすれば夢のような話だ。
とはいえ、持論としては「アマチュアの本は売れない」の一言に尽きる。
どうして作家は出版社から本を出しているのかを考えると分かる。
最低限の「面白さ」を保証してくれて、更には広告を打ってくれるからだろう。
個人で本を売ろうと思えば、出版社以上の宣伝力を持っていないといけない。
そして、その宣伝力の芯、箔になるのが「書籍化」という印籠だと思う。
おぅふ、堂々巡り。
最低限の面白さが保証されてないと、読者はお金も時間も割く事は無い。
その保証書が、出版社に見いだされたという「書籍化」の称号であり、それがないアマチュア作家が販売網を構築するのは、極めて難しいんじゃないかなと。
似たようなサービスに「BOOTH」があるが、あそこで売れているのは「企業レベルの宣伝力とクオリティを誇る商品」だ。
例え、「場」が与えられたとしても、「なろう」で書籍化も出来ないレベルの作家に、果たしてお金が入るだろうか?
「場」を作ってくれる、サービスの開発者、考案者に何か物申したいわけではない。
そういう「場」に乗れば、僕も小説家だ、印税生活だ、そんなことを考えているアマチュアさんが多くはないかい?
恐らく貴方の「小説」を買ってくれる読者は、一人も居ないと思う。
なんて、ふと思った次第である。
さて、長々と自分に向けてブーメランを投げ続け、そろそろ致命傷なので終わるね(ぇ
勝手に一人で死にそう。ドMかな?
最後に宣伝。
三国志の「劉協」になったけど、漢は滅亡寸前でした ~献帝が狂武帝と諡されるまで~
ではでは、久保カズヤでした。