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2023-24 Mリーグ 全チーム戦力分析⑧(セガサミー フェニックス)

※チーム戦力は完全に個人の主観に基づいていますので、気軽に読んでください。
※チームや個人の通算獲得ptは昨シーズン(22-23シーズン)までの値を活用)、個人のスタッツのみ23-24シーズンデータを含みます

2023-2024戦力分析 
チーム⑧ セガサミーフェニックス

※()内順位は、戦力合計値の全チーム内順位。先に全チーム集計済み

総評

今回含めて、あと2チーム。ラストスパートです。

昨シーズンは8位。一昨年の準優勝から急転直下、最下位となってしまったフェニックス。初年度よりレギュラー敗退と準優勝を繰り返しており、安定感に課題を残すが、爆発力があるとも言える。シーズンオフに、エースとしてチームを支えてきた近藤が監督に勇退。近藤と同じく最高位戦の実力者、醍醐を新メンバーに迎え、昨シーズンの雪辱を期す。
過去5シーズン、全ステージ通算獲得は-329ptで6位。レギュラー通算獲得も6位(-462pt)となっており、ドリブンズや雷電と同じく、強豪から離されている一群に沈む印象となってしまっている。
フェニックスは、Mリーグ内で唯一の女流3名構成。そのイメージ通り、華やかな雰囲気があり、実際人気も非常に高い。近藤が抜けたことは痛いに変わりはないが、前述通りここぞの爆発力は証明済み。
少しムラのある茅森、東城がハマり、ここ2シーズン少し苦戦気味の魚谷、初参戦の醍醐が実力通りの力を発揮すれば優勝も見えてくる。裏を返せば、不確定要素も多い訳だが、それもフェニックスの魅力の一部。
過去のジンクスに習うなら、今シーズンは好成績を残すシーズン。フェニックスが優勝戦線に絡むシーズンはドラマチックな展開になることが多いため、FINALに残ってほしいチームの一つである。近藤監督を初優勝で胴上げ、そんな最高の絵を届けてほしい。

戦力値

エースだった近藤が抜けたことで、全体的にチームスタッツの平均は下がっている。
攻撃は、低い和了率を茅森と東城の高い平均打点でカバーしている構造で3点。守備は、魚谷が9%台の放銃率で健闘するも、茅森、東城が平均よりかなり高い放銃率を示しており2点。
攻防においては、やや前がかりで安定性を欠くことがあるので、ここに醍醐が落ちつきを与えることができるかどうか。
安定感は、レギュラー敗退とFINAL進出のジグザグを繰り返しているため2点。勝負強さは過去2回の準優勝と、セミ以降の通算獲得pt+133を加味した。とはいえ、レギュラー3回敗退の事実があるため中間の3点。
人気は抜群。9月時点のオフィシャルサポーター数が1300名強でKONAMIに続く2位となっており4点。人気面でも近藤が抜けた穴を醍醐が埋めることができるかどうか、真価が問われることになる

所属選手の特徴

選手では無くなったが、近藤に少し触れたい。体調を崩した昨シーズンを除く21-22シーズンまでの4シーズン、近藤は通算獲得ptでTOP5に位置していた。他のTOP5の顔ぶれは多井、小林、寿人、堀で、まさにMリーグを代表する選手の一人として君臨していた。さらにオリジナルの魅せる打ち筋と、劇的な大逆転のイメージも強く、昨シーズン時点で最年長ながら、"ファンを呼べる"数少ない選手の一人であったと思う。選手勇退は改めて残念ではあるが、監督としてMの舞台でシャーレを掲げる姿を見たい。因みに、有名な「カッ」の大三元ツモは、盲牌で当たり牌を認識していたのかな。ツモってきたとほぼ同時の「カッ」だったので、ずっと気になっています。
続いては、エースとしての活躍を期待され続けている魚谷。昨シーズンまでの全ステージ通算獲得は-263ptで32位。レギュラー通算獲得は-441ptで37位となっている。魚谷は、19-20シーズンのMVPであるものの、それ以外のレギュラシーズン全てで大きな3桁マイナスを叩いており、それが通算成績に大きな影響を与えている。
和了率は17.8%で37位。放銃率は9.5%で10位。放銃率はかなり優秀。我慢を重ねているが、なかなか手に恵まれない展開が多いのかもしれない。魚谷は、Mリーグ以外の獲得タイトルを踏まえると、女流最強と言って良い実績を誇る。試合を見ていてもミスらしいミスを見ることは無いが、魚谷の苦戦の原因はどこにあるのであろう。プロである以上、運のなさを言い訳にはしたく無いと思うので、今シーズンは何かスタイルに変化を加えて来ると思われる。元々、連盟にしては副露が多めの選手であったので、少し参加率を上げて来るか。いずれにせよ、近藤無き今、魚谷がエース級のポイントを安定して稼がないと、セガが強豪チームになる道は遠のく。
続いては、東城。まだ参戦して2シーズンだが、全ステージ通算獲得は228ptで14位。レギュラー通算獲得は219ptで14位。数字的には、現状チームトップのポイントゲッターとなっている。まだ若い選手であるため、伊達等と同じく、上振れの恩恵を受けている可能性もあるが、何となく勝ち続けそうなイメージがあるのはなんでかな。それは伊達ちゃんも一緒。
余談だが、東城はMリーグで打っている時の姿が美し過ぎ。ちょっと上から見下したような、女王様みたいな表情で卓を眺める姿が神々しい。分かる人いないかなあ。一方で、リーチ後に親の追っかけとか食らうと、ヤバっみたいな表情が出ちゃうのも最高!。。。失礼、東城ファンとしての心の声が出てしまいました。取り乱しました。彼女も今シーズン3桁プラスするようだと、その後どんどん化けていきそうな逸材である。
東城は、和了率(12位)、平均打点(11位)が高く、放銃率(35位)も高い、典型的な攻撃タイプ。攻撃型は、特に女流がMで好成績を残す傾向にあり、このまま突き抜けて貰いたい。
茅森は、ここまで全ステージ通算獲得が-197ptで28位。レギュラー通算獲得が-48ptで24位。天才過ぎる女雀士の異名通り、時折アッと思わせる打ち筋があるものの、その長いキャリアからすると物足らない数字。
和了率は18.2%で34位。放銃率は11.1%で26位。いずれも平均下のスタッツだが、通算2位の高打点(7350)でカバーしている。なお、通算1位は近藤の7598。赤ありとはいえ、平均打点がほぼ満貫は恐ろし過ぎる。
高打点が武器とはいえ、Mリーグでは和了率が高いプレイヤーが好成績を残すことが多い。当然と言えば当然な側面はあるが、もう少し各局への関与を高める必要はあるか。
最後に、新規参戦の醍醐。彼は、1期の最高位を始め、前評判は高い。ただ、Mリーグだけは、凄い実績を誇る猛者たちが過去何度も苦戦しているため、醍醐に関しては本当に読めない、というのが正直な所。開幕からの数戦を見る限り、前評判通り手なりとは異なる独特な打ち筋が垣間見えるが、まだハマっているとは言い難い。バランス型のオールラウンダーだとは思うので、チームメイトとの相対で安定した選択を志向すれば、チームに好影響をもたらすであろう。
フェニックスは、今年入れ替え規定の対象にはならないが、今シーズンも低迷するようだと、チーム改造も視野に入ってくると思われる。当然、選手はそれを望んでいないハズだ。ある意味、背水の陣。東城さんが、万が一でもMからいなくなるのは勘弁です。

終わり

次回は、BEAST Japanextを予定しています。
(1チームずつ更新します)

過去分はこちらからどうぞ


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