外伝。1話。異世界魔王転生ライフ。俺がマネージャーになった話。
(前回までのあらすじ)
俺は、キール(以下俺)。
前世は、異世界で、魔王をやってた。(本編参照)
そして、ようやく、カルマを完済して、
現世の日本に、戻ってきたんだっけな。
(ちなみに、本作品は、アナザーストーリーです)
久しぶりの現世!!
のんびり、陰キャするぞー!!(フラグ)
…………日本、某所。…………
面接官「以上で、
面接及び、筆記試験を終了する!
面接者には、合否の封書を送る。では解散!!」
はぁ(*´Д`*)疲れた……。
のんびり、陰キャ生活を、夢見てたのに、
現実って、めんどくさいなぁ…………。
俺は、色々な所を、面接してた。
何故かって?それは……。
父親「働かざる者、食うべからず!!
面接行って、仕事を見つけてこい!!
コノヤロー!!」
と、俺は、
自主的な独立の為(決して怒られた為では無い)、
人材不足のハズなのに、高圧的な会社の面接を、
頑張ってやっていた。
(´Д`)ハァ…。めんどくさいなぁ(´ε`;)
バブルが弾ける前なら、金の卵って言われて、
会社の面接なんて、引く手あまた。
……なんて時代も、あったらしいけど、
今や、人材派遣やら、機械導入とかで、
人が、安売りしてるってのが、現実なんだよな。
苦労するのは、いつも、底辺の庶民だよなぁ。
生まれつきの、お金持ちには、
この苦労、分からないんだろうなぁ……。
とか、頭の中で、一人で、ボヤいてると、
一件の、パチンコ屋の前に、俺は、いた。
俺『なになに……?。
新装開店。グランドオープン。?
たまたまデルデル。ぼったくり店。?
1円パチンコもd('∀'*)アルヨ!?』
きっと、アレだ。俺のストレスに、身体が、
「これで、気分を発散させろ!」って、
言ってるのかなぁ……。
仕方ない。見るだけ、見てみるか……。
パチンコする気は、全然、無いけどな!!。
…………パチンコ、ぼったくり店…………
俺『へー。
あのアニメ、パチンコ台に、なってんだ〜。』
などと、
俺は、パチンコを打たず、
店内をウロウロしていた。
……俺は、冷やかしでは無い!
あくまでも、台選びだ!!って、
雰囲気を、出しながら(雰囲気だけ。な。)
店内を、見回ってると……。
迷惑客「なんだこりゃ〜!!さっきっから、
激アツを、外しまくりじゃねーか!!
いくら使ったと思ってんだ!詐欺だ!遠隔だ!」
……たまーにいるよな。周りを気にしないて、
騒ぐオッサンって。
怒る気持ちは、分かるけど、
激アツって、外す事が、あるからなぁ。
プレミアム演出とか、当たり確定とかなら、
話しは、別だがな。
俺は、面白半分で、オッサンの行動を見ていた。
ドンドンドン!!
オッサンが、いきなり、パチンコ台を叩いた。
こりゃあ、パチンコ屋の店員が、来るだろうな。
その後、案の定。パチンコ屋の店員が来て、
オッサンと、揉(も)め始めた。
そして、
そこに、この場には、似つかわない、
小柄な若い人が来て、間に入って、謝ってる。
どうやら、
このオッサンの、知り合いなんだろう。
間に入った若い人が、平謝りしても、
この状況が、収まる様子は、全然ないな。
確かに、オッサンが、全面的に悪いけど。
間に入った若い人には、非がないからなぁ。
仕方ない。ここは、俺が出るか。
俺『どうしたんですか?何かあったんですか?』
俺は、若い人(+オッサン)と、
パチンコ屋の店員の間に、入って話した。
店員「お客様には、関係ありません。」
そう言われると、思ったよ。
ここは、ハッタリをかますか。
俺『俺は、このオッサンと知り合いで、
一緒に、パチンコを、打ちに来たんだ。
オッサンは、今、激怒してて、
ちゃんとした判断が、出来ないから、
俺の方から、店の外に連れ出して、
よ~く言い聞かせるから、警察とか呼ぶのは、
勘弁してください。このとおりだ。』
俺は、パチンコ屋の店員に、謝った。
パチンコ屋の店員は、しばらく考えた後。
店員「……まぁ、幸い、
台には、傷が無いので、今回だけですよ。
次やったら、警察を、呼びますからね!!」
ほんと、物分りの良い店員で、良かったよ。
俺『本当に、すみませんでした!!
さぁ、行くゾ、オッサン。』
俺は、喚(わめ)き散らすオッサンの、
首根っこを掴んで、店を出た。
…………パチンコ、ぼったくり店の外。…………
俺『(〃´o`)フゥ…
ここまで来たら、大丈夫だろう。』
俺達は、
パチンコ屋から、かなり離れた所に、いた。
迷惑客「なんだよ!
急に、首根っこ掴んで、連れ出しやがって!
まるで、私が悪いみたい。じゃないか!!」
このオッサン、まだ懲(こ)りてないのか。
俺『今のは、100パーセント、オッサンが悪い。』
俺は、オッサンに、言ってやった。
迷惑客「なんでだよ!!
相手は、遠隔してるんだぞ!!詐欺だろ!!。」
俺は、しぶしぶ、説明した。
俺『んじゃ、
遠隔操作をしてるって、証拠は、あんのか?』
迷惑客「そんなの、警察が、調べれば……。」
俺『それこそ、有り得ないよ。
激アツを外したのは、オッサンの運の無さだよ。
それに、仮に、遠隔操作が、あったとしても、
バレないようにしてるか、
警察の袖(そで)の下に、現金を積まれたら、
終わりだよ。
ここは、引き下がるのが、正解だ。』
迷惑客「グッ!悔しい(;`皿´)グヌヌ……」
オッサンは、かな~り、悔しがっていた。
すると、隣りでメモってた、若い人は、
俺に、頭を下げてきた。
若い人「あの……。本当に、すみません。
私、パチンコとか、良く知らないので、
助かりました。ありがとうごさいます。」
この人、礼儀正しいなぁ。
オッサンも、見習って欲しいよ。
俺『(ヾノ・∀・`)イヤイヤ。普通、知らないから(笑)
それに、パチンコの事は、知らない方がイイよ。
んじゃ、そういう事で。
オッサンを、連れて帰ってね。
じゃあな。(´・ω・`)/"』
俺は、その場を、後にした。
前世では、色々と、トラブルが、あったからな。
たまには、こういう人助けも、悪くないな。
俺は、家に、帰って行った。
……うーん。今思うと、若い人の、連絡先とか、
聞いておいた方が、良かったかなぁ( ̄▽ ̄;)
あの場に、オッサンが、いなかったなぁ……。
……まぁ、過ぎた事を、考えても仕方ない。
ここは、忘れよう。うんうん。
こうして俺は、この事を、すっかりと、忘れて。
就職活動を、再開したのだった。
そんなある日……。
俺は、就職活動の以外の日も、外出をしていた。
理由は、家にいると、親父がうるさいからだ。
あ、じゃなくて、運動な!!
家の中ばかりだと、
運動不足に、なるからな。ウンウン
そんな訳で、俺は、
特に予定のない散歩をしていた。
結構、家から、遠くまで来たなぁ……。
そろそろ、引き返すか……。
?「……さーん。」
幻聴か?誰かに、呼ばれた気がするが、
知らない土地で、それは無いな。
自意識過剰(じいしきかじょう)だな。俺。
?「……いさーん。そこの、お兄さーん。」
いかんいかん!。幻聴が、激しくなった!!
若い声だな。俺は、この辺に、知り合いなんて、
いないはずだ!もしかして、宗教勧誘か!!
なんか、
ヤバい事に巻き込まれるのは、ゴメンだ!!
俺は、さらに、歩くスピードを上げた。
?「お兄さんってば~!!待ってよ~!!」
マジか!俺のスピードに、追いつくだと!!
幽霊か、なんかか!?怖いんですけど!!
?「待って、って!!」
俺の目の前で、大きなバイクが、止まった。
?「やっと、追い付いた……。
何も、逃げる事は、無いじゃない。」
そのバイクの運転手は、やっぱり若い人だった。
なんか、どっかで見た事あるような、無い様な。
俺『あの……。誰ですか?
もしかして、人違い。じゃないんですか?』
俺は、その場を、後にした。
しかし、若い人に、回り込まれた。
若い人「だ~か~ら~。待ってってば!!
確かに、名前も、住所も、聞かなかったから、
お互いに、分からないのは、当然だけど!!」
俺『だから、人違い。じゃないんですか?』
若い人「私、あの日から、
あなたの顔を、忘れてないから、
間違いないよ!!」
俺、この人に、なんかしたっけ?
思い出せない。知らない人だ。
俺『……俺、あなたに、何か、しましたか?』
若い人「じゃあ、コレ憶えてる?
『パチンコの事は、知らなくていいよ。
オッサンを連れて帰ってね。じゃあな。』」
ん?なんか、言った記憶があるぞ……。
いつだったかなぁ。•́ω•̀)?
俺『確かに、なんか、前に、言った気がする。
でも、思い出せない。』
若い人「んじゃ、コレは?。
『今のは、100パーセント、オッサンが悪い。』」
オッサンが、悪かった事……。
なんだろう。喉元(のどもと)まで来てるのに、
なかなか出てこない!!
俺『うーん。あと少しで、思い出せそうなんだ。』
女性「これでどう!?
『激アツを外したのは、オッサンの運の無さだ』」
激アツ……。パチンコ……。
100パーセント、オッサンが悪い……!?。
あぁ!もしかして!!あの時の事か!!
俺『思い出した!!パチンコ屋にいた、
迷惑オッサンと、一緒にいた人だ!!』
俺は、ようやく、あの日の事を、思い出せた。
若い人「やっと思い出したね。
あの時は、ありがとうございました。
あの日は、あなたが、言いたい事を言って、
去っていったから、ちゃんとしたお礼を、
してませんでしたから。」
と言うと、若い人は、一礼した。
俺『っていうか、
なんで、俺の台詞を、ちゃんと憶えてるんだ?』
俺は、今思った事を、この人に、質問した。
若い人「憶えてる。
じゃなくて、書いてたんです。
作品のネタの為に、いつも書いてるの。」
そういうと、小さなメモ帳を、
俺に見せてくれた。
彼女「中身も、見ていいよ。」
俺は、そのメモ帳を受け取り、中を見た。
……読めない。なんだこれ?
なんか、字が、ミミズの大運動会をしている。
俺は、メモ帳を返し、
俺『なにこれ?読めないんだけど。』
俺から、メモ帳を受け取った、若い人は、
若い人「そりゃそうだよ。速記だから。
普通の人なら、読めなくて当然だよ。」
俺『速記って、文字を、早く書くやつだよな?
君は、記者か、何か、なのか?』
普通の人には、速記は、必要無いからな。
若い人『違うよ。
私は、こう見えて、小説家なの。』
若い人は、大きく、胸を張った。
……胸が、まな板だから、分かりにくかった。
なんて言えないよ。
もし、この若い人が、女性だったら、
セクハラ発言になるからな。
発言には、気をつけよう。
さらに、言葉は、続いていた。
若い人「私は、常(つね)日頃、
メモする癖が、付いてるからねー。
それに、小説のネタは、
新鮮な物の方が、良いからね。」
俺『なんか、聞いてると、寿司屋みたいだな。』
若い人「そうだね。
まぁ、新鮮なうちに書かないと、
私自身が、忘れるからね( ̄▽ ̄;)」
俺『そっか。大変なんだな。小説家って。』
若い人「まぁね。でも、好きでやってるから。
……そうそう!実は、
あなたに、お願いがあって、探してたんだっけ。」
なんだ?急に。やっぱり宗教勧誘か??
俺『お願い?悪いけど、宗教勧誘ならお断り……』
若い人「全然、違うよ!!
……私、あの時の、会話を聞いて、
ビビッと来たのよ!!。
この人は、頭が良くて、
とっさの機転がきくって。だから……。」
若い人は、顔を赤らめて、モジモジし始めた。
ちょ……。この展開って。まさか……!告白!?
いやいや、お互いに、よく知らないんだぞ!!
若い人『だから……。私の……。
マネージャーに、なって下さい!!』
_(┐「ε:)_ズコー
ですよね。告白なんて、有り得ないよな。
俺『って、マネージャーって、何の話しだ??』
俺は。一応、聞いてみる事にした。
若い人「私の小説の、ネタ探しや、雑用。
交渉、その他もろもろを、
やってくれる人を、探してたの!!
あなたなら、適任だよ!!」
急に、言われてもなぁ~。
俺にも、仕事を選ぶ、権利ぐらいはあるはず。
俺『でも、俺、仕事が……。』
一応、去勢(きょせい)だけは、言わせてくれ。
いい歳して、フリーターとは、言いたくない。
若い人「いいえ。それは違うね。
あなたは、仕事を、してないよ。
初めて出会った前回も、今回も、
平日の昼間だし。
パチンコ屋とか、散歩してるって事は、
ほぼ、フリーター確定。だからね!!」
それはそれで、フリーター以外の人には、
失礼な話し、なんだけどな……。
俺『ウグッ!鋭い指摘(してき)だ……。』
俺は、精神的に、ダメージを受けた。
若い人「これでも、人を見る目は、あるんだよ。
このまま、ブラック企業で、
無駄な人生を、送らせるぐらいなら、
私が、出来高払いをする。どう?やらない?」
この人は、凄い、乗り気だなぁ。
俺は、大きなため息をついて。
俺『嫌だ。って言った所で、
どうせ、引き下がらないんだろ?』
若い人は、前のめりになって、
若い人「もちろん!
無理やりにでも、やって貰うよ!!」
って、返してきた。
ですよね。知ってた。……まぁ、このまま、
俺のストーカーになられても、困るし……。
俺は、しぶしぶ観念して。
俺『仕方ない。まぁ、仕事のアテも無いし。
イイよ、やってやるよ……。マネージャー。』
そう言うと、若い人は、いきなり抱きついて、
若い人「やった〜!。ありがとう!(´▽`)
そういえば、私の名前、言って無かったね。
私は、一条院ヒカル。よろしくね(*^_^*)」
俺は、ちょっと困った顔をしながら、
俺『……俺はキール。よろしくな。一条院さん。』
……とりあえず、
平然を装(よそお)って、挨拶をした。
……こうして、俺は、
一条院(いちじょういん)さんの、
マネージャーに、なったらしい。
このコンビが、後の小説界において、
伝説の始まりの、第一歩に、なる事は、
この時は、誰も、知らなかった……。
外伝1話 終 制作・著作 ━━━━━ きぃえぁ