異世界魔王ライフ、第6話。ガンマの特殊能力?
(前回までのあらすじ)
女神の陰謀で、異世界転生魔王。になった俺。
法教国家、エーべ村を救い、
絶海の孤島では、子供達を、幸せにした。
……だけど、一向にカルマが減らない。
悩む俺達に、不穏な空気が、流れてる事には、
まだ誰も知らなかった……
…………法教国家、エーべ村の猫まんま亭……………
アルファ(以下α)「ただいま~。」
キール(以下俺)『ようやく帰ってきた( ̄▽ ̄;)』
ベータ(以下β)『おかえりなさい。
キール様。アルファ殿。』
宿屋の老人(以下店主)「あら、おかえりなさい。
ベータちゃんの、お陰で、
凄く、住みやすくなったわ。
ありがとう。ベータちゃん」
β「いやいや、
私は、元々あった物に、少し手を加えただけ。
店主の、
細かいメンテナンスが、あったからこそ、
こうして、また使えるのですよ。」
店主「そうね。いつか使える。と思って、
掃除は、してたんだけど、良かったわぁ。」
なんか、知らないけど、
留守番してたベータが、役に立ったんなら、
それで良いや。
俺『そういえば、お前らの、特殊能力って、
俺が、知ってて、良いのか?•́ω•̀)?』
α「別に、構わないわ。減るもんじゃないし。」
β「私は、既に、バレてますから。
今更感が、あります。
それに知ってて、損がありませんから。」
俺『って事は、
ガンマ(以下γ)や、シグマ(以下∑)にも、
特殊能力が、あるって事だよな。』
β「その通りです。キール様。」
α「私、ガンマの能力って、苦手なのよね~。
殺りづらいったら、ありゃしないから。」
魔法力随一の、アルファが、手こずる相手かぁ。
ちょっと、気になるなぁ(´・ω・`)
俺『そんなに強いのか!?ガンマって。』
α「強いって言うか……、なんて言うか……。」
β「出来れば、闘いたくない相手。です。」
俺『どんな能力なんだ?教えろ!!』
α、β「それは……」
?「おっと、それ以上は、ダメだぜ。
アルファ、ベータ。」
α、β「ガンマ!?どうしてココに?」
γ「いや、
シグマのジジイが、近況を知りたい。
らしくてな。
一通り、用事が終わった俺を、
使いっ走りにしやがった。」
俺「魔王城は、大丈夫なのか?
魔王軍の統率は、どうした?お前。(2話参照)」
γ「へーきへーき。誰も、攻めて来ないし。
シグマのジジイが、居るから、大丈夫だ。」
β「……用事は、それだけでは、無いのだろう?」
α「アンタが動く時って、
よ~っぽどの事が、あるのよね。白状なさい!」
γ「わーったよ。ちゃんと、説明すっから、
落ち着け、2人共。」
幹部最後(シグマのジジイ除く)の、
ガンマかぁ……
なんか、ひと癖も、ふた癖も、有りそうだなぁ。
γ「俺の要件は3つ。
お前らの、近況報告。魔王様の、安否。
そして……」
γ「魔王様。俺と、知恵比べをしないか?」
……うん?知恵比べ?何か、裏でもあるのか?
γ「おっと、変な勘ぐりは、お互い無しだぜ。
俺の、特殊能力「見えざる者」の前ではなぁ!」
特殊能力を受けて、ダメージが無い。
って事は……
俺『なるほど。
ガンマの特殊能力は、精神系の奴か。』
γ「御明答。
そう、俺様の特殊能力は、嘘を見抜く力。
たとえ、いくら魔王様でも、
俺様の前で、嘘つくと、ダメージを受けるぜ。」
俺「確かに、今までで、1番厄介だ。」
γ「だろ?俺様にかかれば、尋問なんて余裕よ!」
なるほどね。確かに、
尋問には、最適な特殊能力だ。
って事は、沈黙すれば……。
γ「先に言っておくが、沈黙は、無駄だぜ。
俺様を、倒さない限り、
特殊能力が、発動してるからな。」
って事は、ウソを使わないで、
コイツを、論破しなきゃいけない……って事か。
クソめんどくさいなぁ……(´ε`;)
γ「これから、魔王様には、
何個か、質問するぜ。
正直に、答えるんだな!」
とりあえず、様子を、見ないとなぁ……
γ「まずは、
異世界魔王転生して、
良かった、と思ってるか?」
俺「はい。……イタタタタ!!」
……これが、「見えざる者」の能力か。
思ってたより、ダメージが、少ないな。
γ「俺様の特殊能力は、
ウソの濃さで、痛さが比例する。
どうやら、最初は、嫌だったけど、
今は、満更でもない。みたいだな。」
なるほど、嘘発見器の、特殊能力版が、
「見えざる者」って、わけね。
γ「次、行くぞ。
魔王様は、人間と、手を組んで、
魔王国家を、滅ぼそうとしている。」
俺『はい。……あれ?痛くない。』
つまり、確定して無ければ、嘘にはならない。
って事か。だんだん、読めてきたぞ……。
γ「次、巨乳は好きか?」
俺『なんだ!その質問は!?
……分からない!!……痛くない。』
確かに巨乳は好きだが、
女性には、前世では縁が無かったから(1話参照)
女性自体が、好きなんだよなぁ……。
って事は、つまり。
嘘さえ、付かなければ、良いのか。
なるほど、見えてきた。攻略法が。
俺『なぁ、俺から、聞いても良いか?』
γ「いいぜ。何でも答えるぜ。」
俺『この特殊能力って、俺だけなの?』
γ「いいや。俺様にも、かかってるぜ。
制約があると、更に、強力になるんだぜ。
この「見えざる者」は。」
ほほぉ。それは、いい事を聞いた。
つまり、ガンマの嘘を、見つければ良いのか。
反撃開始だ!!
俺『んじゃ、俺からの質問な。
アルファは男である。』
γ「そんなの、当然YESだ!!
……イダダダダダ!?
おい、アルファ、てめぇ!女だったのか!!」
α「なによ、女だからって、文句でもあんのか!
今すぐ、ここで、殺ってやんぞ!ガンマ!!」
β「なるほど、
私達にしか、知らない質問をする事で、
ガンマを追い詰めるとは……さすがです。」
γ「いや~。参ったなぁ~。
初見で、攻略されるとは。今回が、初めてだぜ。
さすが、魔王様だ。褒めてやるよ。」
俺『魔王様。じゃなくて、キール様な。
知恵比べは、おしまいか?』
γ「あぁ。俺様の「見えざる者」は、
俺様が、嘘を付くと、消える様になってる。
そりゃそうだ。
俺様が、嘘つきなら、本末転倒だからな。
この特殊能力は。」
なるほど、良く出来た、特殊能力だ。
だから、アルファや、ベータが、嫌う訳だ。
α「おめでとう!無事、ガンマを制覇したのね。」
β「悪知恵だけは、働きますからね。
キール様は。」
悪知恵は、褒め言葉じゃあ、無いんだが……
まぁ、なんとか、逆転出来たな。良かった。
γ「……おっしゃ、決めた!?
俺様も、アンタらに、ついて行くぜ。」
をいをい。なんでそうなるんだよ。(´・ω・`)
α「はぁ~~?なんで、アンタが!!」
β「そうですよ!!
魔王国家の指揮は、どうするんですか!?」
アルファも、ベータも、嫌がってるな。
γ「んなもん、
シグマのジジイに、任せりゃいいだろ?
それよりも、キール様。
アンタの活躍を、近くで見たいからな!!」
α、β「えぇーー!?。嫌だなぁ…………。」
拒否反応まで、出てるぞ。コイツら。
ここは、俺が、決めないとな。
俺『確かに、ガンマの、特殊能力は、
大きな戦力には、なるな。』
γ「そうだろ、そうだろ!!。
さすが、キール様。話しが早いな。」
俺『だからって、
シグマに、仕事を押し付けるのは、筋違い。
だと思う。』
α、β「そうそう!。その通りです!!。」
俺『なので。
シグマを、説得出来れば、仲間にする。
これで良いか?』
γ「えぇー。
あの、頑固ジジイを、説得かぁ……。メンドクサイ」
α「なるほど、名案ね。
さすがに、シグマを、説得できるんだったら、
仲間にしても、良いわよ!」
β「あのシグマ殿を、説得か。
大変だなガンマよ。同情する。」
これで良い。
お互いにとっての、
折衷案(せっちゅうあん)だからな。
γ「わぁーったよ!?
シグマのジジイを、説得して来る!!
これで、良いんだろ!!」
俺『そうそう。頑張ってね。』
γ「……ったく、他人事だと思ってんな。お前ら。」
俺、α、β「だって、他人事だもん(笑)」
γ「クソがっ!!んじゃ、今すぐ、
シグマのジジイを、説得してくるから、
待ってろや!覚えとけよ~!!」
そういう、捨てセリフを残して、
ガンマは、去っていった。
α「(´Д`)ハァ…。やっと、疫病神が消えた。」
β「確かに、戦力にはなりますが、
仲間内で、特殊能力を使われると、
厄介だからな……。」
どんだけ嫌われてんだよ。ガンマは。
俺『まぁ、とりあえず、ガンマ加入は保留だし、
ここに戻って来る前に、
次の街に行けば、大丈夫だろう。』
α「そうね。とりあえず塩を撒(ま)いてっと、
次の街に、行きましょー。」
β「次の街の、予定は?
……無いですよね。知ってました。」
俺『前回は、
アルファの、用事に、付いて行ったから、
次は、ベータの故郷に、行きたい!』
β「私の故郷。ですか?•́ω•̀)?
別に、構いませんが、何も、無いですよ?」
α「あ、私も行きたい!!
ベータの故郷って、知らないのよね。実は。」
β「私の故郷は、騎士国家のシーズ。ですよ。
私の、転送魔法で、行きますか?」
俺、α「賛成!!」
β「では、行きますよ。転送魔法。
騎士国家、シーズの街へ!!」
こうして、俺様は、光に包まれて、
新天地に、向かうのであった……
追伸…………
…………魔王城、幹部の間…………
γ「ただいま、戻ったぜ!!」
∑「おぉ。待っておったぞ。
……で、どうじゃった?」
γ「あぁ。アルファと、ベータは、
一応、ちゃんと、仕事してたぜ。」
γ「キール様は、健在だぜ。
それと……。」
∑「それと?」
γ「俺様の、特殊能力を、
キール様は、論破しました。」
∑「ほぅ。それは、面白い話し、じゃのぉ。」
γ「つきましては、キール様と一緒に、
旅に出たいんだが……。」
∑「却下じゃ!」
γ「なぜだ!理由を教えろ!クソジジイ!!」
∑「ワシが、忙しくなるからじゃ。
まぁ、キール様が、どうしても必要な時なら、
話しが、別じゃがのぉ。」
∑「それに、ワシだって、行きたいんじゃ!
ガンマだけを、行かせる訳には、イカン!!」
γ「こりゃあ、説得は、無理だな……。
時間を空けて、挑戦するか……。
あ〜。クソめんどくせぇ!!」
∑「何か、言ったか?」
γ「……いえ、ただの独り言です。
(他の方法も、考えるか。)」
第6話 終 制作・著作 ━━━━━ きぃえぁ