【TotKネタバレ考察】厄災ガノンに関する仮説
はじめに
ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム(以下TotK)をクリアし、ブレス オブ ザ ワイルド(以下BotW)の厄災ガノンに関する自分なりの仮説が生まれました。
大勢が同じような事を言ってるはず、と思って検索しても見つからないので文章に起こすことにしました。
TotKとBotWのネタバレを含みます。
また、私がプレイしたゼルダシリーズはBotWとTotKのみで、厄災の黙示録や過去作は未プレイです。
設定のおさらい
BotWの厄災ガノン
太古の昔から幾度も現れて怨念と憎悪を振りまいている
太古の昔に生まれた魔王が怨念と化して復活した姿(ハイラル王ローム談)
現れる度に勇者の魂を持つ者と女神の血を引く姫に倒される
1万年前に復活した際にはシーカー族が作った神獣とガーディアンと英傑と姫と勇者にフルボッコにされた
100年前に王国の占い師によって復活が予言される(予言を受けて神獣とガーディアンが発掘される)
ハイラル城の地下深くから現れ、神獣とガーディアンを乗っ取ってハイラル王国を滅ぼした(大厄災)
ゼルダが100年間抑え続けた
伽噺によれば元はゲルド族(ウルボザ談)
リンクに倒される
TotKの魔王ガノンドロフ
ゲルド族に100年に1度生まれる男子
ソニアを殺し秘石を奪い魔王となる
初代ハイラル国王ラウルと5人の賢者によって地下深く封印される
TotK冒頭で復活する
秘石を飲み黒龍となる
リンクに倒される
時系列の整理
BotWとTotKの情報をまとめると、以下の時系列と考えられます。(BotWとTotKが同じ世界線であることは登場キャラクターやミニチャレンジ「教えてティーチャー」の内容から間違いなさそう)
神話の時代: ラウルと賢者によって魔王ガノンドロフが地下に封印される
太古の昔: 厄災ガノンが何度も現れ封印される
1万年前: 厄災ガノンが封印される
100年前: 大厄災でハイラル王国が滅ぶ
BotW: 厄災ガノンが倒される
TotK(※): 魔王ガノンドロフが復活するが、黒龍となり果て倒される
※エノキダの子供の年齢から、TotKはBotWの6年後と推定されています
厄災ガノンと魔王ガノンドロフの関係
厄災ガノンと魔王ガノンドロフの関係については明確には語られていません。多くの記事では「封印されている魔王ガノンドロフから漏れ出た瘴気や怨念が厄災ガノンの正体ではないか」と推測されています。この説には特に矛盾などもなく、妥当な推測と思えます。
しかし、この説では疑問とスッキリしない点があります。
疑問① 厄災ガノンが黒龍に酷似している
厄災ガノンの姿は黒龍にそっくりです(特に変身する瞬間)。
インパの館にある1万年前を描いた絵ではガノン以上に黒龍の姿に似ています。ガノンドロフが黒龍になったのは現代なのに、1万年前にその姿が現れていたのは少し不思議な感じがします。(1万年前のガノンはBotWよりも実体があっただけかもしれませんが)
疑問② 厄災と魔王の執念の差
幾度となく復活し、狡猾さでハイラル王国を滅ぼした厄災ガノンからは強い執念を感じます。一方で、魔王ガノンドロフは悠長に封印され、外の事情などは何も知らない様子です。封印も寝てれば解ける程度のものと考えており、執念のようなものがあまり感じられません。そのような存在から厄災ガノンのような強力な怨念が生まれるのは違和感があります。
スッキリしない点① 英傑達の格が下がる
ハイラル王国が何万年も戦い、英傑達を殺して王国を滅ぼした敵が「漏れ出た怨念」だったというのは、メタ的には英傑の格が低くなってしまいます。
スッキリしない点② 魔王の格が下がる
「漏れ出た怨念」の厄災ガノンが王国を滅ぼすに至った一方で、本体の魔王ガノンドロフはほとんど封印されたままで倒されています。魔王も魔物達によって間接的に大きな被害を与えてはいますが、本体より怨念の方が遥かに大きな被害を与えており、メタ的には魔王の格が低くなってしまいます。ハイラルの民の視点でも「100年存在し続けた厄災」に対して「復活してすぐ倒された魔王」になります。
仮説 厄災ガノンの正体
ここからは私の仮説(≒妄想)になります。
ずばり、
「厄災ガノンの正体は黒龍が太古の昔にタイムスリップして怨念と化した存在である」
です。
黒龍を倒す際にリンクは額の秘石を破壊しました。この秘石は元々はソニアのものです。ソニアは時の力を持っていました。時の力はゼルダを神話の時代の過去に飛ばすほどの力を持ちます。黒龍を倒す際に秘石に残っていた時の力(※)によって、黒龍の残骸は「太古の昔」に飛ばされたのです。太古の昔に現れた黒龍の残骸は、怨念となります。自我は失っていますが、ハイラル王国、姫、勇者への強い復讐心だけは残っており、ハイラル王国を滅ぼすに至ったのです。
※秘石に前の使用者の力が残るという根拠は特に何もありません
つまり、ハイラル王国が戦ってきた厄災とは、未来で倒された魔王の怨念だったのです。
この説を信じると、先に挙げた疑問などが全て解消されます。
1万年前の絵に黒龍が描かれていたのは、黒龍そのものだから。
魔王より厄災の方が強い執念を持っているのは倒された魔王の怨念が厄災の正体だから。
英傑達は決して漏れ出た怨念に負けた訳ではない。
魔王より厄災の方が被害が大きいのは執念の差による当然の結果。
BotWの戦いがエモくなる
この説の良い点は、BotWの壮絶が戦いは決してTotKより矮小化されるものではなく、過去と未来から時を超えて続いた最終決戦だったことになる、という所です。図2では矢印が渦のような1本の線を描いていますね。そう考えるとBotWが前よりも壮大な物語に感じられてワクワクしませんか?
(ただし、この説を採用すると「過去に黒龍が送られたせいでハイラル王国が滅んだやんけ」というツッコミが発生します。)
おわりに
以上、私の厄災ガノンに関する仮説でした。特に強い根拠もなく、願望のようなものですが、こういう考察も面白いと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。
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