07奇童
きみは奇童天使ミリアムを知っているだろうか?
ロボットのことでもあるが、そのパイロットをミリアムクラスタと呼ぶ、
彼らは一体どのようにして生まれたのか、
そして未来社会でどのような活躍をするのか?
ひも解いてみよう、さあ行こう奇童達の世界へと!
1、デザイナーズチャイルド
彼らは遺伝子工学の粋を集めて作られた、
デザイナーズチャイルドであったが、更に、
未来の人類ということで、子供の姿のままを保っているし、
何年たっても子供という、少し行きすぎた人道倫理的に、
先進的過ぎる、発想で打ち出された。
コロニーで生活するうえで資源の循環は必要不可欠であり、
また各コロニーは莫大な投資によって出来ているため、
その投資した資本を回収できないとコロニーは破綻する、
人間生活が営めないほどに赤字のコロニーならば、
まるまる売りに出さなければならないほどだろう、
だが未来の人類である、ミリアムクラスタや、
スターチャイルドは独立した世界で生きていけるように、
コロニーにおける投資家の支配から逸脱できるように、
最新技術によって保護される子供たちとして、
未来社会に打ち出された。
彼らは皆、子供の柔軟な脳に期待して、作られた、
高度なプラズマ制御技術を持ち、宇宙中の叡智の最高峰とされる、
プラズマテクニストに匹敵するプラズマ制御技術を得ることが出来ると、
遺伝子工学的にも、学習技術的にも、スターチャイルド達は、
完璧な存在として作られた、そしてケテルの指人形と呼ばれる、
子供たちは事実上の太陽系全体で起きた宇宙戦争、
全人大戦にて戦果を残した。 それは初代カブリモノであり、
全人宇宙連盟の頭目、ニークト・ニレイデが計画した、
子供を守るために作られた子供型新人類を中心に、
大々的に子供に最新技術を与え、プラズマテクニストを、
多く輩出することで、スペースダイアグラムとよばれる、
太陽系の集積計算予測コンピューターにおける主導権を、
握ろうというものでもあった。
だが、全人宇宙連盟の計画は並行して多岐に渡り、
それぞれが戦争がはげしくなる中で凍結されることが多く、
子供型新人類の計画もまた、凍結されたものに含まれるわけだ。
2、ミリアムクラスタのマザーミリアム
ミリアムクラスタと呼ばれるものは科学者連が、
全人宇宙連盟の計画を引き継ぐ形で責任を持って、
研究が為された。 全ては全人大戦のスターチャイルド達に、
責任を感じた科学者連が、子供型新人類による、
自立独立した生存圏を開発し、彼らをそこに導くために、
作り上げたものだった、
ミリアムクラスタの開発はマザーミリアムと呼ばれる、
万能機械と、ミリアムポッドと呼ばれる人工子宮によって、
ミリアムクラスタは誕生し、また個性を与えられて、
それぞれが有意義に生活できるように、
沢山の資源を手に入れ、毎日を過ごして生きている。
彼らに望まれたのは、全人大戦後に、混沌とした、
太陽系を脱するための鍵であり、
ミリアムクラスタの平等と自立が為されたのちは、
太陽系外縁帯から他の地球型惑星を目指して、
第二第三の太陽系を目指して出発する事であった。
そのため、万能機械マザーミリアムを搭載した、
ミリアムポートと呼ばれる高価な艦艇もまた、
マザーミリアムの手で開発され、ミリアムクラスタは、
出航の日にちまで、太陽系外縁帯の廃コロニー後で、
作った生存圏で、平和に暮らしているはずだった。
だが、スターチャイルドたちとの合流と和解の前に、
ミリアム達は強力な敵と遭遇し、
コロニー連邦から全人大戦の遺産として追跡を受けることになる。
ミリアムクラスタは来たるべき未来に備えて、
スペースダイアグラムに代替する未来の発展の為に、
生きてきただけであるのに、
人類は新人類に対して手厳しい態度で接することとなった。
3、奇童天使ミリアム
ミリアムクラスタの背後にあるもの、それが奇童天使ミリアムである。
ミリアムは全人大戦において科学者連が考え出した決戦救済奇童天使だ。
そう、ミリアムは兵器としての枠で開発された訳ではない、
もちろん、武装をつけることも可能であるが、
多くのものがそれを軍拡と位置付ける可能性を考えて、
乗れるものをミリアムクラスタだけに限り、
全人機のように全ての人間という枠組みから外した、
奇童天使、ミリアムクラスタとスターチャイルドを守るために、
作られた史上最強の機体である。
その奇童天使ミリアムは、ミリアムマシンと呼ばれるが、
それを手に入れた、ミリアムクラスタは管理に迷うのは確かだが、
何にせよ世界をあまねく発展させることになるのは確かだろう。
もう一度、奇童天使ミリアムを得たミリアムクラスタの主目的を、
洗い出してみよう、決戦救済奇童天使とあるように、
最終的には全人大戦に匹敵するだろう、未来の戦争を、
止めるために、開発されたのは確かな事だ、
またチャイルドシートと呼ばれるミリアムクラスタの機動台座でしか、
操縦することが出来ないことになっているので、
大人たちの戦争に使われる心配があっても、大人が乗れないので、
全ての戦いは奇童天使ミリアムとミリアムクラスタが優位に働く、
また、奇童天使ミリアムは比較して小型機であることから、
あらゆる大型機械には無い、繊細さと柔軟さを持ち合わせ、
それだけでない出力も完備しているという仕様である、凄いのだ。
まあ、人が乗って操縦するから、
大きさは10m内に収まるかもと思っても相当大きいのだけれどね、
あくまでも大きさは目安なので、戦ってる最中に、
変更点が出て来たら、マザーミリアムによって奇童天使ミリアムの、
各サイズ、寸法に代替パーツが生産されて改造されたと、
考えていいです。
で、と、全人大戦に匹敵する大戦にも、
対応できるように科学者連の粋を集めて作られたものなので、
自然自然と他の野蛮なマシンとは違うと分かってもらえるはず。
ミリアムマシンは一号二号三号とあるので、
圧倒的に量産されるようには出来ていないところである。
それがどのように功を奏すかは謎であるけれども。
4、スターチャイルドの系譜
ここで、スターチャイルド達に関しても考えておこう、
我々はスターチャイルドの事をあまり知らない、
スターチャイルド達は水色の髪である、
ニークト・ニレイデとその息子ウェンディゴの髪色を、
模したものとなっていて、みなスターチャイルド達は個性よりも、
実際の能力のほうを優先されて作られた。
また全人大戦期に作られたデザイナーズチャイルドのため、
戦闘を目的として、子供たちが大暴れする訳であり、
スターチャイルドは軍服を与えられ、全人宇宙連盟では、
軍人の上位互換として畏れられ、また、
プラズマテクニストを匹敵するプラズマ制御能力と、
演算能力を持ち合わせるともされた。
それだけ期待を満載された彼らは、チャイルドシートという、
機動台座に乗って、数多くの彼ら専用の機動兵器に乗り込んだのだが、
スターチャイルドが特に猛威を振るったのは、
決戦機動兵器ケテルに指人形として乗り込んだときの事である、
それは全人大戦末期のコールドスリープコロニーアタックの際に、
大々的に彼らの事が、秘密兵器として知れ渡った事件でもある。
そんな好戦的なスターチャイルドの系譜であるミリアムクラスタも、
また、数多くのマシンを乗りこなしているが、
何にしても、ミリアムマシンに限定されるところなのと、
メイカーズと呼ばれるミリアムクラスタの一人、
奇童天使ミリアムの主人公ともされる彼が、次々に発明する、
新技術と、またマシーナリーともよばれるメイカーズの親友が、
奇童天使ミリアムを次の段階へと引き上げる努力をするので、
完全に、この太陽系の平和と安寧は保たれているのは確かである。
さて、他にどんな要素があるだろうか?
私たちはスターチャイルドから戦争の途方もなさを学ぶ、
すべて大人たちの都合で作られた戦争のコマとして終わることなきように、
ミリアム達に自由を与えるのがせめてもの救いという所だろう。
5、成長しない永遠の子供たち
既に話したとも思うが、ミリアムクラスタの子供たちは、
成長が止まっている、成長の部分をすべてプラズマ制御と、
演算に当てているため、プラズマテクニストと呼ばれる、
プラズマ制御とスペースダイアグラム解析のスペシャリストに、
自然と匹敵する能力を持っているとされるが、
それも経験に基づくものなので、彼らがプラズマテクニストを、
職種として選択しなければ、それと競合する事も無いだろう、
いまのところ、プラズマテクニストを名乗る、
ミリアムクラスタの子供はミリアムポッドから生まれていない、
それだけ繊細な部分だったのだろう、
ではなぜ、成長しない永遠の子供たちが必要だったのか?
それは、スターチャイルド達の為である、
彼らは少ない仲間を募って全人宇宙連盟のために戦った、
だが全人宇宙連盟は敗北し、解体された、
コロニー連邦との戦いだった全人大戦は、
スターチャイルド達から居場所をうばったのだ、
そんな彼らと友達になれる存在が必要だと考えられ、
ミリアムクラスタには彼らと友達になる必要が求められていたのだ。
何せ、全人大戦はあまりにも損害が大きすぎた、
冷凍催眠者を完全に敵にした全人宇宙連盟の脅威が、
各国、そして各コロニー、太陽系全体に陰を残して、
経済的には大恐慌状態に陥ってしまったのである。
そうともなると、革命の機運が各地で起きるのは当然である、
ヒューマンエラーと呼ばれる省かれ者たちから起きた大戦から、
人類が学んだことは戦って勝ち取ることへの機運である。
コロニー連邦が管理するには人類はあまりにも増えすぎた。
そしてミリアムクラスタは全人宇宙連盟なき後の、
人々に光をもたらすのか?
6、百億人の死後の世界
ここで奇童達が生きる世界のお話しをざっと説明しよう、
冷凍催眠が主流になった未来世界では、
人類は死を克服したとささやかれて久しい、
宇宙空間にスペースコロニーという大規模な居住施設を立てて、
人々は1000年を過ごしてきた、そして、死を克服するために、
多くの人は死ぬ前に冷凍催眠装置に入ることを選択し、
多数の人々を管理するコールドスリープコロニーが、
世を席巻することとなった。
当然、冷凍催眠する人間達の資産は、
投資に使われ、この投資をスペースダイアグラムと、
新々AIと呼ばれる宇宙の運行さえ決定してしまう高度なシステムに、
何もかもを動かされて、人々は全宇宙規模で資産を動かした。
こうして莫大な利権と既得権益が出来上がり、
1000年の歴史に裏付けされた冷凍催眠者達は今や、
一大財閥シグラドファミリアの独占的市場の中で、
太陽系を経済面、実質面で牛耳っていた。
当然、冷凍催眠で眠る人々はうかがい知らぬことであるが、
彼らに掛けられた莫大な保険や、数々の警備システムは、
強化される一方で、軍拡も進み、
不確定な戦争の火種を孕んだ中で、それは起きた!
スペースダイアグラムとシグラドファミリア、そして、
コロニー宇宙連邦軍部の軍拡路線に反旗を翻して、
立ち上がった全人宇宙連盟は数多くの革新的な発想を持って、
停滞気味だった経済を連盟に所属するコロニーや国家を、
ヒューマンエラー達を立ち上がらせ、自立の機運を高めた、
全宇宙規模に入った巨大財閥の資本の流れを断ち切るために、
コロニーの独立を掲げた彼らは全人機というギフトを、
全ての人類に約束した、そしてそれは生産された。
莫大な投資を受けた全人宇宙連盟は、
飛躍を遂げやがて、コロニー連邦との戦争に突入する。
全人大戦、そしてそれは起きた!
聖域とされた冷園を、冷凍催眠者たちのコロニーを、
叩き潰した決戦機動兵器ケテルだ!
その一戦によって宇宙の覇権は大きく揺らいだ、
100億人の人類は死滅した。
シグラドファミリアへの信用は失墜し、
コロニー連邦軍部の軍拡路線は否定され、
スペースダイアグラムは完全に機能不全とされ、
人々は全人機による戦争に湧いた。
ただ、その時代は全人宇宙連盟の敗北によって、
終末を迎えるのだが。
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