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オレスカバンドのワンマンをみて12年前、高校生だったオレがI"ll Be Thereした件。

みなさんこんにちは。
墓穴掘男です。

先日、6月3日にオレスカバンドさんのアルバムリリースパーティーに参加した。

5年ぶりにアルバムリリースされた「BOHEMIA」を聴いた時は正直驚いた。私が昔、オレスカバンドに出会った時の楽曲とは全く別物のように感じたからだ。

オレスカバンドに出会ったのは12年も前になる。当時高校生だった私はナルトのアニメを見ていてそのEDの爽快かつ口ずさみたくなるような「自転車」のフレーズに興味を持った。また、日向ヒナタという主人公のナルトに好意を抱いているキャラクターが自転車を漕いで道を進んでいくのも凄く良い。

そして「街を出るよ」のMVがスペースシャワーTVでも紹介されていて高校生の私は絶対にこのCDを買おうと心に誓ったのを覚えている。

地元大分にはCDショップなんて全くなくて、当時大分に1店舗しかなかったTSUTAYAに向かって自転車!自転車!自転車!自転車!自転車!こいで!こいで!こいで!こいで!こいでいくよ!
と思いながら汗だくでアルバム「COLOR」を購入した。店員さんも汗だくの高校生に若干引いてた。

このアルバムを聴いて「自転車」や「街を出るよ」と同じくらい好きだった曲が「someday」だ。

失恋ソングでありながらメロディの明るさが好きで、サビのフレーズが韻を踏んでいるのも耳心地がよく、学生時代にものすごく聴いていた。夕焼け沈む中、坂道自転車走らせて、イヤホンに耳を通し、iPodでオレスカバンドをリピートしては汗をかきながら家路についたのが懐かしい。

そんな情景を思い返しながらも、今作の新曲を聴くと、まるでと言っていいほど「COLOR」とは違い、スカロックに相応しいダイナミックなメロディにレゲエやジャズ、ラップなど多彩な演奏が癖になるすばらしいアルバムだった。

そんな「BOHEMIA」のアルバムのリリースパーティー。
新宿loftに足を運んで初めてのオレスカバンドのライブを見に行った。バッグの中には12年前に買った「COLOR」を引っ提げて、、、

ライブが始まると、、、
ビビり上がった。CD音源やサブスクでの音じゃてんで表現できない濃厚なメロディがスピーカーから爆音で疾走していく。新宿loftの中が一気に音で包まれてスカロックの風が吹く。ナウシカだったらメーヴェで飛べるんじゃないかな。

アルバム曲でも「THE GUNGUETTE」と「撃・ち・ま・く・れ」はライブで見れたことが最高だった。絶対サブスクだったらこの曲の良さを感じにくかったと思うけど、ライブだとそれぞれのパートに見せ場があってライブ会場のボルテージは最高潮!に相応しい音楽だった。

また「今夜もブギー・バック」のカヴァーも最高だった。なんてたってサイドヴォーカルのHAYAMIさんとADDさんのラップパートが管楽器そっちのけで圧巻。普段から腹の丹に力を込めているからか、ラップも息継ぎ少なくも歌い上げていて二人とも楽しそうだった。

ああ、本当にそう。こんなに楽しそうに歌うことができるってマジで最高なんだろうなって思った。自分達のワンマンライブ。自分達がいろんな想いを詰め込んで作った楽曲をファンのみんなに披露してそして好きな曲を歌い上げる。こんなに楽しいことを好きなことができるって絶対最高じゃないか。

今回のアルバム曲で個人的に気に入っていた曲があった。それは「新・NIPPON狂詩曲」。カントリーっぽいイントロから始まる乗りやすいPOPチューンだが、その中の歌詞に注目していきたい。

都会の空気は むせる酸辣湯の湯気 冷めちゃえば楽 冷めないと泣く
ネットもテレビもうんざりだ 冷やかしている誰かが笑う
こんな日々も あの頃も 当て所ない旅の途中

来年で20周年を迎えるオレスカバンド。今回のライブ中にヴォーカルのiCasさんが語っていたが、結成当時は東京に行くぞ!とりあえず東京に行けばなんかある!というような若さと勢いで活動されていたと語っていた。勝手な想像だが、そんな都会に期待を寄せて挑んだ東京進出は、大阪堺市とは違い、人々行き交う有象無象の無法地帯で「むせる酸辣湯の湯気」に感じたのかもしれない。酸辣湯って個人的には好きな食べ物だけど、酸っぱくて、ラー油が効いて辛いので、割と好き嫌いがはっきり分かれる食べ物なんじゃないかな。昔、働いていた映像会社のブラック企業で深夜に取引先とカメラさん方々とで行きつけの中華屋さんで打ち上げしてた時、締めのラーメンが酸辣湯麺だったのを思い出す。当時下っ端だった私は酸辣湯麺5人前を先輩や取引先が麺を啜り、残ったスープだけを残さず食べるのが役目であった。5人前のスープを食事の締めで食べ切るのは至難の業で食べきってもパンパンに胃が膨れて次の日、腹を下してしまう始末。正直嫌な思い出でもあるが、中華屋の酸辣湯麺の味は絶品で、たまに食べたくなるような味でもあった。そんな酸辣湯の湯気は「辛く(つらく)も酸っぱい」思い出を思い出させてくれる。そんな空気をオレスカバンドのメンバーの方々も都会で感じたのかもしれない。冷めちゃえば楽だけど、冷めないと泣く(むせる?)または辛い?って思ったのかもしれない。

そして、「ネットもテレビもうんざりだ」「冷やかしてる誰かが笑う」。
私が知る限りのテレビ露出はアニメの主題歌のイメージが強いが、全国に音楽が普及されていけばされるだけ嫉妬や冷やかしも多かったのかもしれない。そういうことに嫌気が差すこともあったかもしれない。
それでも、「こんな日々も あの頃も 当て所ない旅の途中」ってすごい素敵なことだ。
あの時、あの頃、冷やかしてる誰かに笑われて、うんざりした頃も今、この日々を生きていることまたはバンドとして20年を迎えようとしている日々も、まったく変わらないじゃないか。旅の途中じゃないかって。

私も12年前、高校時代、都会に夢を馳せて上京してきた。ただ、がむしゃらに仕事に向き合ったがやはり都会の荒波に一度は体を飲み込まれ沈没した。それでも歯を食いしばって日々を生き、今ここの新宿LOFTに立っている。こんな日々もあの頃も当て所ない旅の途中って思えたら、これまでもこれからもやることは一緒なんじゃないかって思えてくる。

ライブでiCasさんが語っていた。
私たちも来年で20年を迎えるがファンの20年でもあると。お互い道は違えど同じ20年を過ごせたことが素敵だって。そして、ライブの最後にはHAYAMIさんが言っていた。「今日の夜が終わってしまうのがもったいない。またみんなの人生とクロスオーバーしましょう」と。

本当にその通りだ。私は12年の歳月を経てこの瞬間のこのリリースパーティーにライブを見ることができて本当に良かった。

アンコールで最後の曲を聴きながらも高校時代のあどけない私が脳裏に浮かぶ。
おい、お前。12年後のオレスカバンド。めっちゃカッコいいバンドになってるぞ。その日までその「COLOR」のアルバム大事にしとけよ。お前の好きな「someday」の答えが待ってるから楽しみにしときな。それまで等身大で頑張れよ。

そんなことを考えながら6月3日のオレスカバンドのアルバムリリースパーティーを終えたのでした。来年20周年はもっと楽しいことを企画していると話していたのでそれをまた楽しみにがむしゃらに生きよう。当て所ない旅の途中を楽しもう。

オレスカバンドをアニメなどで知っている方は、絶対今のアルバムを聴くべき!
おススメです!

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