近づけても掴み切ることができない、宇宙みたいな場所
地下を模索している我々は、新宿以外の地下情報を日頃から共有している。ある日、simoneから「日本の地下最深MAP」なる画像とメッセージが送られてきた。地下1000mに位置する《スーパーカミオカンデ(世界最大水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置) 》が気になるといった旨である。
S「岐阜県にある最深のスーパーカミオカンデは東大の研究施設ですが、7/15、16は見学ができるそうです。」
B「(即ネット検索)。7月の受付は終了しているがとても興味深い。」
S「到底理解できないスーパームズイ物理の研究施設なのに、『オカン』が入っていることで親近感が湧きます。けれど地下1000m…、ちょっと怖いし概要を読んだけどなんの研究なのかさっぱり。(笑)カミオカンデの写真を見た瞬間に思い出したのが三十三間堂(※1)で、それから行ったこと無いけどそういえば牛久大仏の中身(※2)もこんなかんじじゃなかっただろうか、、という記憶を元に画像検索したらビンゴでした。観た瞬間、かっこいい!と同時に、なんだっけこれ…ていう既視感があったのはこれでした。なんだか仏教を感じる、カミオカンデ。」
B「確かにこのギンギラの施設どこかで…あー!アンドレアス・グルスキーの写真だ。」
S「あああ!そうだ!!!」
B「2007年撮影だって。日本、しかも岐阜だったとは。(Yちゃんにグルスキー展の写真を送る)」
Y「わーわーわー行きましょう!地下への扉、第2章はじまりましたね!」
B「地名の神岡から由来するって。Kamioka 「N」ucleon「D」ecay 「E」xperiment(神岡核子崩壊実験)うひょーーーー!」
S「わけわかんないけどトキメク〜!お台場の未来館で疑似体験できるらしいっす。」
B「なんだと…!?あと疑似体験が出来るのは神岡の道の駅にもあるみたい。む?実際のスーパーカミオカンデは山の下にある?え?とにかく疑似だろうが行ったほうがよさそうだね。7月は新宿の鰻も行きたいし地下が忙しくなってきた。」
Y「未来館と鰻って夏休みっぽい!」
前回Yちゃんのインタビューで新宿地下を ‘近づけても掴み切ることができない、宇宙みたいな場所’ と締めくくったのは記憶に新しい。この言葉は決して遠くはないようだ。