見出し画像

夢が叶った日

人生というものは不思議なもので、スイスイとうまくいく時と、これでもかというほどうまくいかない時がある。

こう考えてみると、人生というのはタイミングが1番大事なのではないかと思う。自分の人生を振り返ってみても大事な局面(入試、就職、人との出会いなど)では、スケジュールやタイミングがばっちりと合う学校、会社そして人があって、最終的にそこに落ち着いていく。

まるで自分の人生があらかじめ決まっていたかのように。

前置きが長くなってしまったが、先日、自分が世界一憧れているサッカー選手、「ボージャン選手」と会う機会を頂いた。前のnoteを読んで頂ければ分かるが、わざわざボージャンを見るためだけにカナダに行こうとしていたほど世界一大好きなサッカー選手だ。(結局コロナで行くことが出来なくなってしまったのだが)

そんなボージャンが自分の地元のクラブチームであるヴィッセル神戸に来ただけでも奇跡であるのだが、まさか直接会って自分の気持ちを伝える機会まで頂けるなんて人生分からないものである。

会うまでの経緯

今回こんな機会を頂いたのはボージャンがイニエスタが創設した「オールスターズクラブ」に参加したのがきっかけだ。

「オールスターズクラブ」は今年7月にサービスを開始。イニエスタの呼びかけで集まったルイス・スアレス(Aマドリード)、ブラヒム・ディアス(ACミラン)、ロベルト・カルロス氏、ジャンルイジ・ブフォン(パルマ)、イケル・カシリャス氏、古橋亨梧(セルティック)、堂安律(PSVアイントホーフェン)が立ち上げメンバーに名を連ね、ボージャンもこのほど加入した。                              デイリースポーツより引用

そしてその加入と同時にトークライブが11月6日に開催されることが決定した。ただこの日程がなかなかの強行日程で、11月2日に開催発表&申し込み開始、開催前日の11月5日の午後に抽選結果が出るというものであった。

実際ツイッターを見ていると、この直前の発表で行くことが出来ないという人も多数いらっしゃった様である。

自分は今は神戸を離れているのだが、たまたまこの期間に帰省して11月5日のヴィッセル神戸 VS 徳島ヴォルティス戦を観戦する予定だったので、本当に奇跡のようにうまくタイミングが合ったのである。

ボージャンの生き様

ボージャンは結構な苦労人という評価を下されがちである。実際、長く在籍出来たクラブはあまりないし、大怪我も何度か負ってしまっている。

ボージャンを長く応援している自分も、ボージャン自身はサッカー選手として悔いている部分も大きいのではないかと勝手に思っていたのだが、今回のトークセッションでそんな考えは大きく覆された。

あまり内容をお教えすることは出来ないが、印象に残った部分を備忘録も兼ねて少し書きたいと思う。

Q.「長く在籍したバルセロナを離れる事に不安はなかったのか」      A.「たしかに長く親しんだクラブであるバルセロナを離れることはまるで大きく重い扉を開けるような決断だった。しかし今振り返ってみてもこの決断は成功だったと思う。この決断のおかげで自分の人生の幅が広がったし、たくさんの出会い、まさに”一期一会”を体験する事が出来たからね。」
Q.「大きい怪我や困難などもあったと思うがどう乗り越えてきたのか」         A.「調子が良いときなどに大きい怪我をしてしまい、特に最初は心が折れそうなほどきつい時もあった。しかし何度か経験を重ねることで今の自分の状況を受け入れることを学んだ。だから今自分は自分が置かれている状況や立場を受け入れて、その中で全力で頑張ることが大事だと考えている。これは今自分が猛勉強中の日本文化の"侘び寂び”という考え方にも通じるところが有ると思う。」

トーク中には時折イタズラっぽい笑顔や冗談を織り交ぜていたが、このコメントを発している時の表情や口調を見て本気でこう思っているということがひしひしとこちらに伝わってきた。

そして自分が世界一好きなサッカー選手は人としても尊敬することがたくさんあり、この人を10数年間追いかけてきて良かったと心の底から思った。

そしてボージャンと会話

トークセッション、質問コーナーを終えていよいよボージャン選手のサイン会&記念撮影である。

トークセッションでは通訳者の方がスペイン語を日本語に通訳して、その言葉を聞いてたのだが、ボージャンと写真を撮る際に思い切って英語(もちろん拙い英語だが)で話しかけた。

「自分は本当にあなたのファンです。実際、去年あなたを見にモントリオールに行く予定だったのですが、コロナの影響で行けなくなってしまって...。だからこうしてあなたと会えていることが信じられないです。」

どれほど自分の英語が伝わったのかは分からないが、ボージャンは僕の目を見て少し驚いた顔をしながら、「本当。すごくうれしいよ。」といって手をさしのべてくれた。

「ああ、自分はなんて幸せなんだ...」

こうして自分に人生最高の時間はあっという間に過ぎ去っていった。

画像1

これから先も、人生の中でたくさんつらいことや大変なことが待ち受けているだろうけど、ボージャンに教えてもらったように、そしてボージャンが実践しているように、その状況を受け入れてその中でとりあえず頑張ってみようと思う。

人生、いつこんな幸せが降ってくるか分からないのだから。

終わり。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?