見出し画像

すばらしい空の世界 【036 下関・唐戸→松山→広島港(宇品)】

10月に入って、朝晩と日中あるいは前日と翌日との気温差が大きいと感じることが多い。
稀に北海道より東京の方が寒いと感じることもあるので、出掛ける時の服装選びには注意したい。
まだ薄着で生活出来る気温であれば良いが、冬が近づくと外出時の服の重さにも悩まされる。
なるべくなら長距離の移動は、持っていく服装が軽くて済む時期にしたい。 前置きが長くなってしまったが…再び新幹線を使えば済むのを、わざわざ時間をかけてフェリーで移動するという話しを進めてゆきたい。

ただ今回のスタートは、北九州市…小倉よりスタートするが、まだ出港まで時間があるので門司港駅へ。

門司港駅は1988年に、日本で初めて重要文化財に
指定された。 文字通り、門司港レトロの玄関口。

門司港レトロの建物や名物の『焼きカレー』も堪能したいところではあるが…普段はJRの関門トンネルを使っているので、今回は唐戸市場に直行する渡船に乗ってみようと思う。

門司港駅より歩いてすぐのところに、下関・唐戸ゆきの
関門汽船の待合室と、きっぷ売り場がある。
今回乗船するのは『がんりう』。 1階は92席の客室…
2階は収容人員90名の、オープンデッキとなっている。
関門汽船のりばからの関門橋。 尚徒歩・自転車・
原付バイクは、専用のトンネルを通行することになる。
夕暮れ時の下関・唐戸ターミナル。 『はい!からっと
横丁』の大観覧車や、市立しものせき水族館が見える。
カモンワーフに着いた途端、雨が降り出した。 
ちなみに旧唐戸市場の位置が、現在のカモンワーフ。 
やはり下関といえば『ふく』…オブジェの向かいには、
ふくの顔を模した提灯が、多数飾られている。

週末や祝日には、唐戸市場で『活きいき馬関街』と呼ばれる寿司バトルが開催されているとのこと。 訪れたのが平日の夕方のため、残念ながら参戦は叶わなかった。

悩んだ末に、下関(川棚温泉)名物の『瓦そば』を。
『ミニサイズ』の表記だが、分量としてはちょうど良い。
下関まで来た以上、『ふく料理』を…ただフェリーで
寝る直前のため、『小ふくの唐揚げ』をオーダー。
夕闇の迫る中、門司港に向けて出発する関門汽船。
デッキには、大勢の乗客。 観光か?…勤め帰りか?
夜のとばりが下りると、下関側も門司側もライトアップ
される。 18時以後は、渡船の時刻にも注意が必要。

ずっと眺めていたいところだが…松山に向かうフェリーの時刻に間に合う様、小倉駅に向かう。

門司港駅は、日没より24時迄ライトアップされる。
1914年に建てられた駅舎の、美しさが際立つ。
駅前の国道を挟んだ向かいにある『旧三井倶楽部』…
館内にあるレストランの、ディナーは予約制となる。
 門司港駅の改札口。 自動改札に変わってしまったが、
九州の玄関口としての風格は昔も今も変わらない。
かつては門司港駅より、鹿児島方面に向かう夜行列車も
運転されていた。 現在は、帰宅のための列車ばかり…。

小倉港へは小倉駅新幹線口より徒歩でも移動出来る距離だが、道に迷うのを防ぐため路線バスを利用する。

小倉港に向かう路線バスは、小倉駅新幹線口より1本。
その他西鉄福岡(天神)発の、高速バスも1本ある。
小倉港で出港を待つ『フェリーくるしま』。 僚船の
『フェリーはやとも2』は、引退してしまった。
乗船後、インフォメーション・客室に向かうための階段。
派手さは無いが、年季の入った味のある空間。
フリースペースは、畳敷きに平机のいわゆる『お座敷』。
缶ビールを飲んで、談笑するにはちょうど良い。
こちらは、椅子席のフリースペース。 ポットや
電子レンジもあるので、食事する方向け。
2等客室は、カーペットの上に布団を敷いて寝るタイプ。
四国八十八か所めぐりの、団体の方が利用されていた。
2等寝台は1室定員4名で、各自シーツを敷いて寝る。
予約時には、上段や下段の指定は出来ない。

松山・小倉フェリーは、21時55分に小倉港を出港…翌朝5時に松山観光港に到着する。 一日おきの運行なので、その日が小倉発かどうかを事前に確認しておく必要がある。

デッキより眺める、JR門司駅付近の夜景。
関門橋をくぐるまで、ライトアップされた街を進む。
関門橋をくぐった直後の、門司・小倉方面。
東へ西へ、大型トラックが行き交う。
松山観光港に到着後、午前7時まで船内で休憩出来る。 
但し5時に下船するか…6時30分以降に下船するか。

松山観光港に到着。 まだ売店は、営業していない。 8時25分の広島港行きの乗船券を購入し、改札開始まで待機。

『母恵夢』など、松山銘菓の自動販売機。
『みかん大福』は、まるごとみかんが入っている。

いよいよ乗船…この日は、瀬戸内海汽船の『シーパセオ2』。 『海上に浮かぶ公園』がコンセプトのフェリーらしい。 果たして、船内は…。

屋上は『しお風のガゼボ』と名付けられた
日差しを遮るあづまやと、人工芝のある空間。
メイン客室と、船尾との間にある『パティオ(中庭)』。
『シャインデッキ(屋上)』へは、らせん階段で接続。
船尾は、『引き波のHANARE』…航跡をグループで
眺めるなら、靴を脱いで上がる『展望リビング』へ。
GORONE(ごろね)エリアは、小窓のついたカーペット
敷きの空間。 昔ながらの、船旅の醍醐味を…。
パソコンやスマホを使いながら足を伸ばしたい場合には、
KOAGARI(こあがり)エリアへ…売店のすぐ隣にある。
窓際は、靴を脱いで上がるOZASEKI(おざせき)エリア。 
中央は、リクライニング可能な『リラックスシート』。
松山港を出た後…松山・小倉フェリーの『フェリー
くるしま』が、進行方向右側に見える。 
松山市内の離島・中島の北側を航行中。 
クルーズフェリーの方が瀬戸内の島々を堪能出来る。
シーパセオ2の売店。 軽食や飲み物の他、
お菓子やお土産も販売している。
季節ごとのメニューは、ホームページで公開されている。
2024年夏・秋の、『柚子胡椒チーズクリームうどん』。
『しおかぜレモネード(アイスシャーベット添え)』。
使用されているレモンの産地は、瀬戸田ではないかも…。
音戸大橋をくぐり、第二音戸大橋に差し掛かる。
逆方向は見通しの良くない、海の難所でもある。
呉港が近づくと、海上自衛隊の施設や艦船、
造船所のクレーンや建造中の船舶も見える。
大型クルーズ客船の場所が、宇品波止場公園。
シーパセオ2の終着・広島港が、近くなってきた。
広島港に到着した『シーパセオ2』。 すぐに折り返し
松山ゆきとなる。 大型トラックが、車両甲板へと進む。

広島港には、11時05分に到着。 小倉港より13時間10分…あまり現実的な移動ルートではないかもしれない。 ただ瀬戸内海を堪能出来るルートの一つとして、単純な移動に飽きたら是非ともお勧めしたい。

◆広島~松山航路は瀬戸内海汽船(広島)と石崎汽船(松山)とで、高速船(スーパージェット)とクルーズフェリーを運行しております。
①徒歩で乗船の場合…高速船は『利用日の3か月前から』事前予約が可能ですが、クルーズフェリーは事前予約は出来ません。 当日の先着順となります。
②石崎汽船の担当便では、売店のみの営業となります。 本編でご紹介した食事・喫茶メニューは取り扱っておりません。 また船内も両社で異なります。 事前にホームページや時刻表で、どちらの担当便かをご確認下さい。
③『シーパセオ』と『シーパセオ2』とでは、ほとんど差異はありません。
敢えて言うなら…客室部分に限ればOZASEKI(おざせき)エリアのシートの前に、テーブルが有るか無いかぐらいです。
④両社とも現在の高速船に替わる『リニアジェット(仮称)』が、2026年4月にデビューする予定です。 
『スーパージェット』の乗り心地を試したいのであれば、今のうちに…。           

参考文献等:                  
関門汽船株式会社  公式ホームページ
松山・小倉フェリー株式会社  公式ホームページ
瀬戸内海汽船株式会社  公式ホームページ
 石崎汽船株式会社  公式ホームページ
唐戸市場 公式ホームページ
元祖瓦そば たかせ 公式ホームページ
和洋レストラン 三井倶楽部 公式ホームページ
『門司港夜景スポット』  (門司港レトロ俱楽部)
『海に関する情報 音戸ノ瀬戸の航法』 (呉海上保安部)
 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?