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すばらしい空の世界 【007 吉野・その2】

吉野といえば、葛の産地としても知られる。 この地域独特の気候・風土が、良質の葛を育てるのである。 勿論ツアーバスの車内で、添乗員さんより詳しい説明があった。 代表的な葛で作られたお土産を、いくつかご紹介したい。

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まずは、定番の『くず餅』…きな粉と黒蜜が入っている。 先に黒蜜をかけた方が良いらしい。

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次に『くずきり』…冷菓子のみならずサラダ・酢の物・お吸い物・鍋物などに。多彩な用途が魅力。

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更に『くず湯』…健康効果を期待して飲む場合は、それぞれの目的に応じて色々な種類がある。

葛製品以外にも、吉野のお土産品としては『桜ようかん』『桜餅』『草餅』や雑貨類…そして『陀羅尼助』。 霊場でもある吉野山の修験者が持ち歩いていた、お腹の調子を整える薬である。

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忘れてはならない『陀羅尼助』… 特殊なスプーンで採るのと、最初から包装されているのがある。

さて前回は下千本をメインに、満開の桜をご紹介したが…今回はその先をご案内したい。 まずは、『黒門』(下千本の駐車場より、15分程)。 この後ご紹介する『金峯山寺(きんぷせんじ)』の総門…言い換えれば『吉野一山の総門』にあたる。

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黒門…手前の上り坂付近より、左右にお店が並んでいる。旅館や食堂・お土産屋さんの他、屋台も…。

さらに先に進むと、『銅(かね)の鳥居』が見えてくる。

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奈良の大仏様を建立した時に、余った銅で造られ           たという『銅(かね)の鳥居』…その当時は金と同じくらい、銅は高価な金属であった。

その先に、金峯山寺の大きな『ニ王門』が見える筈なのだが…ヘッダーの写真の通り、訪問した日は修復中であった。 鎌倉時代に建てられた『仁王門』…どの様な姿となって再び現れるか、楽しみである。 その脇を通って右後ろより、『金峯山寺』の本堂(蔵王堂)に向かう。

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『金峯山寺』…修験道(一般にいう『山伏』)の総本山。 御本尊の蔵王権現様を桜の木で刻んだところから、修験道の御神木が桜ということで、吉野の地に桜の木が植えられたという。

この『金峯山寺』まで、下千本の駐車場より歩いておよそ30分かかる。 私が参加したツアーは現地の滞在時間として4時間与えられたが、本堂を参拝して御朱印を頂いて…食事をとってバスに戻ったら、時間がギリギリになる。 それだけピークの時は現地のお店に行列が出来るので、優先順位を考えて動きたい。

今回は詳しくご紹介出来なかったが…銅の鳥居を過ぎた直ぐの左側の柿の葉すしのお店『ひょうたろう』と、金峯山寺の入口近くの左側の吉野本葛のお店(賞味期限は10分!)『中井春風堂』の2店舗は、行列の出来る人気店である。 お花見のシーズンは、なるべく個人旅行で訪問されることをお勧めしたい。

ということで、この先に中千本の桜が一望出来る『一目千本』という撮影スポットがある。

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『一目千本』…観光パンフレットやポスターで紹介される吉野の桜は、この位置からのが多い。

結論から申し上げると、私が訪問した時の現地の状況は、ご覧の通りである。

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昨年の4月のツアーでは、ピークを過ぎていたらしい。 タイミングを合わせて、近鉄電車に乗って自力で行くしか無いのかもしれない。

一番見たかった風景には出会えなかったが、今回のバスツアーでは『一目千本』に至るまでの様々な見どころを知り多くの情報を得ることが出来た。 添乗員さんと運転手さんには、改めて感謝を申し上げたい。

吉野を出発したバスは、近畿自動車道すなわち大阪府東部を経由して京都駅に戻る。 最後にその途中の、大阪府羽曳野市付近の夕景をご紹介したい。

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吉野までは、小雨混じりの雲優勢の空であったが…行程の最後に明るい空が見えた。 この羽曳野の空の様に明るい未来を信じて、長谷寺からのバスツアーのお話しを締め括りたい。

◆前回と今回とでご紹介した、吉野の桜…それでもエリア全体の、まだ半分です。 また機会があれば、その先のエリアについてもご紹介したいと思います。 ところで吉野の桜には、この様なエピソードもあります。 豊臣秀吉が花見のために吉野に滞在したとき、3日間ずっと雨が降っていた。 『明日も雨だったら、山に火をつけて下山する。』との仰せ。 慌てて吉野の僧侶に翌日は晴れる様にと祈祷をさせ、その甲斐あって4日目は晴天となり花見が出来たとか…。 平安時代よりご神木として植えられた、ヤマザクラの木に火を付けるなどと…この話しが本当かどうかは何とも言えませんが、令和の世の中で国や自治体のトップがこの様な環境破壊を命令したらどうなるのでしょうか? 各地でメガソーラーを設置するために、豊かな森林を伐採するという本末転倒な暴挙…色々と考えさせられます。

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